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Microsoft Silverlight 3、正式ローンチ―新機能完全ガイド

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MicrosoftがFlashのライバルとして送り出したウェブのマルチメディア・プラットフォーム、SilverlightがSilverlight 3公式にバージョンアップされた。Silverlightは複数のOS、ウェブブラウザ、またそれらのデバイス・プラグインをサポートする対話的マルチメディア・アプリケーション・プラットフォームだ。今朝(米国時間7/10)、MicrosoftはSilverlight 3を公式にリリースした。最初のバージョンは2007にリリースされ、バージョン2のリリースは2008年9月。今年4月にMicrosoftは2007年9月から2009年4月までの間にSliverlightの各バージョンが合わせて3億回ダウンロードされたと発表した。Silverlightプラットフォームを利用するデベロッパー、エンジニアの数は30万人に上るとされている。Silverlight 3のベータ版は今年に入ってすぐ発表されていた。

今回Microsoftはベータ版というタグを外し、フル装備のSilverlight 3を一般公開した。われわれはMicrosoftのプラットフォーム開発グループのディレクター、BrianGoldfarbにSilverlight 3の新機能と開発の戦略についてインタビューする機会があった。また同時にMicrosoftのデベロッパー・デビジョンのバイス・プレジンデント、Scott Guthrieとも話をした。GuthrieはSilverlight 3が主たるライバルのAdobe Flashに対して優位を占めるための展望について語った(下のビデオ参照)。われわれはこれらの情報を元に、革新的な新製品を開発しようとするデベロッパーの参考となるよう、Silverlight 3の新機能をこの記事ですべて紹介する。 またMicrosoftは TechCruncchが10日に開催したReal-Time Stream CrunchUpでSilverlight 3のデモを行っている。

Microsoftは 多様なOS上のデスクトップと多様なブラウザの双方で利用できる一般ユーザー向けマルチメディア・サービスのデザインと開発を効率的に実行できるツールを提供することがSilverlight 3の開発の戦略的な目標であると述べた。以下に紹介するのはSilverlight 3, Expression Suite(デザイナー向けツールのセット)に今回実装された主要な新機能だ。高度なマルチメディア・アプリケーションを開発しようとするデベロッパーにとっていずれも役に立つはずである。

1. スムーズ・ストリーミング: Microsoftは、この機能を動画のストリーミングをテレビで視聴するのと同じレベルに改善するためのものだとしている。 スムーズ・ストリーミング(Smooth Streaming)はバックエンドでのエンコーディング時に、アプリがストリーミング処理をしやすいよう、動画ファイルを小さい部分に分割する。たとえば、エンドユーザー側の帯域幅が十分あればHD画質でストリーミングを行うが、帯域幅が3Mbpsい場合は、 スムーズ・ストリーミング機能は自動的に画質を落として再生を続ける。Silverlightはローカル・コンピュータのCPUの処理能力と帯域幅をモニタし、バッファ・サイズの設定を含め、ビデオの再生を自動的に最適化する。このストリーミング最適化機能はMSNにおけるウィンブルドン・テニスやマイケル・ジャクソンの葬儀の中継にすでに用いられている。

2. DRM(デジタル著作権管理): Silverlight 3では、商用利用にあたってのコンテンツの著作権保護が強化された。映画スタジオその他のコンテンツ製作者は著作権管理のため、ストリーミング配信の過程をいっそう詳しくモニターすることができる。

3. 没入的体験: Silverlight 3には画像の細部を自由にクローズアップできるディープ・ズーム機能など、ユーザーがバーチャル・ワールド的体験ができるようないくつかの機能を追加された。私は以前に、ディープ・ズーム機能を利用したHard Rock Cafeのサイトを紹介したことがある。ここでは傘下のレストラン内に展示されている音楽関係の記念品の写真がSilverlightを利用して対話的に自由に拡大して鑑賞できる。Silverlight 3ではさらに強力な3Dテクノロジーが利用できるようになった。

4. デスクトップ機能:Silverlightが2007年にリリースされた当初はブラウザ・ベースのテクノロジーだった。しかし、今回のバージョンで3でついにデスクトップ機能が実装された。デベロッパーはSilverlightを利用してブラウザ向けだけでなく、専用デスクトップを利用したアプリケーションを開発することもできるようになった。Microsoftはすでに数か月前にこのテクノロジーとFacebookアAPIを利用した驚くべきアプリケーションをデビューさせている

5. Expression Studio 3とSketchflow: Expression StudioはSliverlightを利用して高度なアプリケーションを制作しようとするデザイナーとデベロッパー向けの一連のツールのセットだ。Expression Studio 3にはSketchflowという新しいツールが含まれる。簡単にいえば、これは実際に動作するプロトタイップをきわめて能率よく開発ツールだ。開発者はペーパーナプキンにラフスケッチを描くのと同じくらい簡単にプロトタイップを作って動かしてみることができる。

6. エンタープライズへの普及: Goldfarbは「われわれはSilverlightが企業におけるマルチメディア社内コミュニケーションをサポートするプラットフォームとして有効であることを強く訴えてきた」と語った。たとえば、Continental AirlinesはSilverlightを利用して、予約業務その他の顧客対応を行うコールセンターの従業員向けの情報提供システムを構築している。

上で紹介したような例以外にもSilverlightは北京オリンピックやオバマ大統領のの就任式典の中継や< a href="http://www.crunchgear.com/2008/10/26/macs-getting-netflix-watch-instantly-with-silverlight/">Netflixでの採用など、最近ライブストリーミング分野でいくつか大きな契約を獲得している。 Silverlight 3はFlashを打倒できるるだろうか? おそらくそれは無理だろう。しかしSilverlightの新機能、特に、ダイナミックに画質を最適化するスムーズ・ストリーミング(Adobeはすでにこの技術を提供中)やデザイナー、デベロッパー向けのツールはSliverlightがFlashの有力ライバルの座を今後も維持していくのに役立つはずだ

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(翻訳:滑川海彦/namekawa01