行間を読もう:YouTubeはビュー回数の12%以上を収益化している

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昨日(米国時間7/20)YouTubeは、同社のBiz Blogに、この世界最大のビデオポータルに関して言われ続けている神話を少しでも払拭すべく、その詳細を説明する記事を掲載した。ブロゴスフィアのこの記事に対する反応は概して懐疑的であり、多くのライターが、曖昧すぎてYouTubeの収益化に関する具体的数値が何もない、と不満を漏らしている。しかし、どうやらみんなは、あの記事にYouTubeの業績のかなりの部分を明らかにする金塊が隠されていることに気付いていないようだ。例えば、同サイトは米国でストリームされた全ビデオの12%以上を収益化している可能性が高い、という事実。これは以前報告されていたデータを大きく上回るものだ。

ちょっとした計算と行間を読むことによって、会社には明確な意志がなかったとしても、YouTubeの業績が実はかなり好調であるということが見てとれる。これまでYouTubeは、収益化ビュー回数の目安として、広告を「数億ビュー/月」単位で販売していると言ってきた。しかし、昨日の記事には微妙な変化があった。現在YouTubeは「数億ビュー/」を収益化しているのだ。この違いは〈きわめて〉重大であり、この記事がYouTube広報チームのメンバー2名によって書かれたものであることを踏まえると、これが慎重に書かれた記事であることは間違いない。

一般に「数億」といえば、少なくとも週間2億ビュー、月間8億ビューと捉えてよい。さらにこのデータを裏付けるのが、Biz Blogの記事にある「収益化ビューはこの一年で3倍増した」という件りだ。昨年夏、YouTubeは同サイトのビデオのうち約3~5%を収益化していたと報じられていた。即ち2008年7月の総ビュー回数50億のうち、2億5000万ビュー程度が収益化ビューだった。この2億5000万を3倍すれば、現在〈最低でも〉7億5000万回の収益化ビューがあることになる。

ここから、この収益化ビューを、収益化されていない部分と比べるのは簡単だ。去る4月にAdAgeは、YouTubeがFox Interactiveのストリームした全ビデオ(収益化、非収益化を問わず)の総ビュー回数以上のビューを収益化している、と広報担当者が認めたことを受けて、YouTubeは米国内ストリームビデオの8.7%以上に広告を掲載していると報じた。同月のcomScoreデータによると、Fox Interactiveが4億6300万ビュー、YouTubeが53億ビューを記録している。前者を後者で割れば、AdAgeの8.7%という数字が出てくる。

上のデータを元に同じような計算をすれば、YouTubeのビデオ収益化がこれまでどう伸びてきたかを見ることができる。comScoreの最新レポートによると、現在YouTubeのビュー回数は68億回。このうち8億ビューを収益化しているとすれば、総ビュー回数の11.8%で収益を上げていることになる。これは4月の8.7%というデータから見て大きな増加であり、YouTubeの「神話バスター」たちが否定したがっている3~5%という統計値の2倍以上だ。YouTubeのBiz Blogの記事は、この成長の内訳にも多少触れていて、「パートナーのコンテンツをきわめて迅速に追加するとともに、サイト全体を通じてビデオの宣伝がうまくいっている」と書いている。

YouTubeは本件に関してコメントを控えているが、元になる「数億」が確かな筋によるものであることを考えると、上記のデータには確信がある。そして、忘れてはならないのが、これらの数値は「2億ビュー/週」という最小値に基づいたものだということ。実際にはこれをはるかに上回っている可能性がある。

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(翻訳:Nob Takahashi)