音楽専用機のiPodには安楽死が待っている

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今日(米国時間7/21)の四半期決算報告でAppleのCFO Peter Oppenheimerは、同社のいわゆる“ポケット製品”について詳しく説明した。ポケット製品とは、現状では、iPhone、iPod touch、そしてiPodだ。まず、AppleがiPod touchをiPodとは別の製品ラインと見なしていることに注目しよう。それも当然で、今のiPod touchはiPhoneの弟と言ったほうが早い。しかしiPodを別扱いにするもう一つの理由は、それが今、ご臨終を迎えているからだ。

3つのポケット製品のうち、2つは前年比で大きく伸び、1つは伸びなかった。iPhoneの売上は626%というすさまじい増加、iPod touchは130%、つまり倍増以上だ。Appleは製品ラインとしてはiPod touchとiPodを分けているが、財務上は1つの族として扱っている。それによると、‘iPod系列’は前年比で7%の減少だ。iPod touchだけなら130%増だから、iPodの落ち込みの大きさが想像できる。

Appleは数字を明らかにしないが、OppenheimerはiPhoneとiPod touchが単用機であるMP3 iPodの市場を大きく食っていると言った。MP3プレーヤーの市場でAppleのシェアはまだ70%以上あるが、この70%というパイの大きさは今後、少なくとも合衆国では、縮小すると考えるのが無難だ。Oppenheimerが今日の報告スピーチで使った“従来型のMP3プレーヤー”という言葉は、まるで弔辞の一部のようだ。

それも、まあ、当然。Appleが今後、ハードディスクを使っているiPod classicをアップデートすることは、ちょっと想像すらできない。まだしばらくは売り続けるだろうし、価格の変更ぐらいはあるかもしれない。でもAppleがこの古代生物の改良に時間を割くことは、まずあり得ない。

Appleが昨年大改造したiPod nanoは、カメラが付けばまだ寿命が延びるかもしれない。ただし、問題は価格だ。利益の出る価格として99ドルぐらいにできるなら、まだ買う人はいるだろう。Shuffleについても同じことが言える。これも、50ドルぐらいで売れれば(今は79ドル)、まだあとしばらくは売れるだろう。

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しかし、どれだけ手を加えて、値段を下げても、それはiPodの傷ついた体に巻く包帯にすぎない。最終的には、iPodと言えば’touch’の取れたiPod touchになるだろう。それに、iPod touchもiPhoneも、今後は小型のバージョンが出るだろう。

価格も下げる必要がある。消え去るのはそのあとにしてほしい。でも、発売当初のiPodの値段に比べたら、安い方のiPod touchの229ドルはそれでもずいぶん安い。

MP3プレーヤーは、その前のポータブルCDプレーヤーや、さらにその前のテープの小型カセット化と同じく革新的だった。でも技術と消費者の欲求は進化する。もうすぐ、音楽を再生するだけのデバイスを持ち歩くのはダサいことになるだろう。ケータイでそれができるのだから。電話が要らない人にとっても、iPod touchのような何でもできるデバイスが普及するだろう。

クリックホィールは当時は偉大だったが、今たまにiPodを使おうとすると、ついつい画面を触って操作しようとする。それは、これからはそうするようにAppleに教育訓練されてしまったからだ。iPhone 3GSの音声コントロールの完成度が高くなったら、それも変わるかもしれないが。

そしてAppleの3つの“ポケット製品”は、やがて2つに減らされる。その時期は、意外と早いかもしれない。Appleは、売れない製品に未練を示さない会社だから。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))