FCC / 米連邦通信委員会(組織)

AT&TがGoogle Voiceの訴追へ, ネットワークの中立性に対するひそかな違反行為で

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attvoice

iPhoneとGoogle Voiceの問題では‘無罪’を勝ち取ったらしいAT&Tが、その好機に乗じて、今度はGoogle Voiceの‘有罪’を世間に訴えようとしている。この大手電話企業がFCCに送った書簡(下に添付)は、Google Voiceの調査を要求している。それについては後述するが、この件はもっと深い問題にも関わっている。つまりこれは、またまた、ネットワークの中立性(net neutrality)に関する問題なのだ。

AT&Tは、iPhoneからGoogle Voiceを追ん出そうとはしなかったとしても、Google Voiceが嫌いなことははっきりしている(それは当然だ)。AT&Tの書簡はこう述べている:

Googleによれば、非差別条項は特定のプロバイダがほかのプロバイダへの“公正なアクセスを妨害する”ことを禁じている。しかしGoogleは、Google Voiceの顧客による、ある種のローカル交換キャリアに結びついている番号への起呼を禁じることにより、まさしくこの条項に違反している。

このようにAT&Tは、Googleを、同社がネットワークの中立性に違反していると告発している。

しかしおもしろいことに、2年前にAT&Tは同じことをやったのだ。2007年にAT&Tとそのほかの電話企業は、ローカルキャリアの料金が高すぎることを理由に、一部の農村地区の番号への起呼を遮断しようとした(ウォールストリートジャーナル(WSJ)のこの記事による)。Googleは一部のアクセスをブロックしていることを認めているが、でもそれはアダルトサービスのようなものに対してだけだと言っている。もしそうなら話は違ってくるが、しかしAT&Tは、自分が2年前にFCCに禁じられたのと同じことを、今まさにGoogleがやっていると主張している。ロイター通信(Reuters)はこんな記事を:

AT&Tは、Googleが一部の農村地区の電話番号への起呼を、経費抑制のためにブロックしているという報道を引用している。電話会社が起呼をブロックすることは、法律で禁じられている。

この、AT&Tによる、ネットの中立性という切り札の使い方は、なかなかユーモラスだ。どこが笑えるかというと、AT&TとVerizonはほんの数日前に、ネットの中立性はワイヤレスの通信には適用されるべきでないという声明を出したばかりなのだ〔理由は‘少人口地区に対して投資が膨大になりすぎる’〕。

AT&Tは、通常のインターネットの中立性とワイヤレスのそれは違うと言いたいらしいが、そんな主張はゴミだ。Webのアクセスを見ていても、両者の境界はもうほとんどないと言ってもいい状況だ。ちょっと前まではワイヤレス(無線)といえば電話とテキストメッセージだけだったが、スマートフォンや、AT&Tの3Gワイヤレスカードなどを使うデバイスの急速な普及で状況は劇的に変わった。

一方Googleは、一貫してネットの中立性を支持している大企業だが、今回のケースではその逆をやってしまったようだ。なんたるドジ。AT&TもGoogleも、ネットの中立性は場合によって守ったり守らなかったりしてもいいのだ、という考えを捨てるべきだ。

アップデート: Googleが同社の企業方針に関するブログで応答した。同社の言い分は、ソフトウェアはネットの中立性というルールの規制の対象にはならない、というもの。でもGoogle Voiceは、ふつうのソフトウェアの守備範囲を大きくはみ出しているのはないかなぁ。この件に関しては、本誌も、今後の推移を追っていきましょう。

〔訳注: 本誌上のこの記事の続報はこれ。〕


ATT Letter to FCC on Google Voice v7 clean

[原文へ]

(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))