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ウェブ音楽サービス徹底ガイド Part2―検索エンジン、プレイヤー、Twitterアプリなど

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先月、私は ウェブ音楽ストリーミング・サービス、徹底ガイド―Part 1を書いた。ここでは音楽レコメンデーション、ウェブ・ラジオ、インディー系音楽サイト、プレイリスト、ビジュアル化サービスなどを紹介している。今回はお約束していたPart2として、音楽検索エンジン、音楽プレイヤー、Twitterの音楽アプリ、ミックス・アプリなどを紹介する。

前回の記事に対するコメントは一つ残らず楽しく読ませてもらったし、今回の記事を書くにあたって参考にもしている。ただし、ウェブ上に存在するすべての音楽アプリを網羅したリストを作るのは不可能だ。私としては、なるべく優秀で、すぐに消えてなくなってはしまわないだろうというアプリを選ぼうと最大限努力したつもりである。

この点、読者の多くがサービスのビジネスモデルに関心を持つのは正しい。買収なりによって投資が現金化されるチャンスを得るのはほんのいくつかのサービスだけだろう。一部のサービスは趣味として運営されている。現在のインターネットの競争はきわめて激しくなっている。とにかく何かサービスを立ち上げて、2年後にビジネスモデルを考えればよかった時代は過ぎ去りつつある。ここではビジネスモデル問題に深入りはしないが、よほどすぐれたイノベーションが盛り込まれていないかぎり音楽サービスで利益を出すのは難しいだろうと思う。

音楽検索エンジン:

skreemr2007年ごろ、SkreemRは私のいちばんのお気に入りのMP3検索エンジンだった。SkreemRはMP3ファイルをブログやウェブページから検索し、リストを作成し、誰もがサイト上でその場で音楽を再生できるサービスだ。ユーザー登録は必要ない。ユーザーは単にアーティスト名か曲名を入力して検索を実行するだけでよい。気に入った曲があれば再生する。曲の評価もできるし、歌詞を調べたり、Amazonで曲を購入することもできる。関連する写真をflickrで検索する、コンサートのチケットを購入する、着メロをダウンロードする、コメントをTwitterに発信する、などの機能もある。残念なことに、現在SkreemRはいたるところに広告を掲載している。収入を得なければならないことはもちろん理解できるが、何もこれほど目ざわりな手法を取らなくてもよいだろうと思わざるをえない。

songzaSongzaはローンチされたとき、簡単にウェブで音楽をストリーミングできる洗練されたデザインのAjaxアプリとして話題になった。現在もそれは変わらない。Songzaはユーザーインタフェースが使いやすく、ユーザーは簡単にプレイリストを作って友達と共有することができる。当初Songzaは音楽をSeeqpodから取り入れていたが、現在は対象をYouTubeとimeemに変えている(imeem = 30秒だが高音質、Youtube = 全曲のビデオだが低音質)。Songzaは2008年の10月にマーケティング的可能性を認められてAmie Streetに買収されている。

foxytunesこちらもすでに買収されたサービスだ。FoxyTunesは2008年2月にYahoo!に買収された。FoxyTunesは2004年にスタートしたFirefoxのツールバー・エクステンションで、ユーザーのお気に入りの音楽プレイヤーをFirefoxブラウザからコントロールできる。ほとんどすべてのメディア・プレイヤーをサポートしており、歌詞、ジャケット、ビデオ、アーティストの経歴、その他をブラウザ内で入手できる。現在、毎週5万回ダウンロードされており、トータルのダウンロード回数は110万回近くになっている。FoxyTunesはさらにTwittyTunesというアドオンも公開しており、ユーザーはワンクリックで現在再生している曲をTwitterに投光できる。私の知る限り、この機能を実装したアプリはTwittyTunesが初めてのはずだ。FoxyTunes Planet,という検索エンジンもあり、音楽関係の情報をRhapsody、Yahoo!、Flickr、Last.fm、Youtube、Pandora、Amazonその他から集めてNetvibes風のマッシュアップ・ページを作成してくれる。

mufin私はMufinを試してみて、すぐに一味違ったアプリだと感じた。このサイトはユーザーインタフェイスのデザインと使い勝手に特に重点を置いている。デザインはシンプルでとても使いやすい。他のサービスと同様、Mufinも音楽を(現在はこれが定番だが)YouTubeで検索し、その場で再生する。プレイリストを作るのもとても簡単だ。しかしこのサイトで独特なのが似たようなテイストのアーティストを発見するためのビジュアル化ツール(Vision)だ。Mufinはデスクトップ用のメディア・プレイヤーも提供しており、無料でダウンロードできる。このプレイヤーには、音楽を分類、整理し、プレイリストを作り、似たような音楽を探し、Last.fm、Twitter、Facebookなどで友達と音楽を共有するなど豊富な機能が揃っている。

fizyFizy’sは検索エンジンとして何か特別な機能があるわけではないが、実によくできている。ルック&フィールはシンプルで使いやすい。これもYoutubeからのストリーミングだ。ユーザー登録すればプレイリストを作ることができる。アプリ内からTwitter、Friendfeed、Facebookを利用してリアルタイムで友達と音楽の共有ができる。このサービスについてはだいたいそんなところだ。

qloudQloudは2006年にスタートして以来、成功を重ねて現在の姿に成長してきた。 当初はユーザーが希望の音楽をすぐに見つけて再生できるよう、ローカルの音楽ファイルを整理するためのプラグインに過ぎなかった。しかしQloudはすぐに‘My-Music’をリリースした。これはSNS(Facebook、Bebo、Hi5、Myspaceその他)向けの音楽アプリで、Facebookではなんと100万ユーザーを獲得することに成功した。現在Qloudはこれらの機能をすべて統合した上に、優秀なリアルタイムの音楽検索エンジンを加えたものとなっている。ユーザーは、音楽の検索、共有、整理ができる他に、共通の音楽の趣味をベースに新しい友達を見つけることもできる。iTunesやWindowsメディア・プレイヤーのライブラリにある曲のインポートもできる。プレイリストはブラウザ内から再生できる。昨年、QloudはBuzznetに買収されたという噂が飛び交ったが、両者いずれのサイトにもそれを確認できるような情報は載っていない。

myspacemusicさて、最後にMySpace Musicに触れておこう。ウェブ最大の音楽ハブの一つだ。MySpace内の膨大な巨大な音楽アカウントがジャンル別に検索可能な単一のページに統合されている。ユーザーは世界中どこにいても、お気に入りのアーティストの全ての曲の情報にアクセスすることができる。アーティストのページを閲覧し、曲を再生し、コンサート情報を調べるなどさまざまな機能が用意されている。アーティストまたはユーザーがアップロードした無料で再生できる全てのビデオの検索・再生もできる。ユーザー・レビュー、ユーザーやアーティストのブログ記事もある。きわめて大量のコンテンツが含まれているので中毒性が高い。

上記以外の検索エンジンでは、ウェブ上で再生されている回数をもとにしたヒットチャート(再生もできる)を提供しているWearehuntedも面白い。

ウェブ・プレイヤー:

moofMoofはDesktopからクラウド上へ、ユーザーの所有する曲の完全なバックアップを作成する。ユーザーがローカルのコンピュータからiTunesのxmlファイルをアップロードすれば、世界中どのコンピュータでもそれらの曲を聞くことができるようになる。またバックアップをしなくても、Moofの音楽ライブラリを眺めて、オンデマンドでウェブ上で聞くことはできる。Moofのルック&フィールはデスクトップ・プレイヤーに近いが、友達の音楽を検索し、共有することができる点が異なる。友達がMoofにログインしている場合、ユーザーは友達の全音楽コレクションを見ることができ、気に入った曲を自分のライブラリに加えることができる。全体としてこれは新しい音楽を発見するのに大変良い方法だ。ところでMoofの登録フォームは抜群のかっこよさだ。:)

spool.fmSpool.fmは素晴らしいサービスだが、一見しただけではその本当の機能がわからない。サイトを訪問しただけでは音楽検索機能と発見した曲をその場で再生するための音楽プレイヤーしか目に入らない。実はこのサービスはソーシャルな機能に大きな特長がある。サービスに登録したユーザーが自分の友達を誘って同じように登録させると、お互いに自分たちが聞いている曲がリアルタイムで自動的に分かるようになる。ストリーミングの音源は各種の無料音楽サイトで、珍しくYoutubeではない。

grooveshark他のたいていのウェブプレイヤー同様、Groovesharkもウェブ上のあらゆる場所からどんな曲でも探し出し、即座に再生する能力がある。しかし、このアプリが差をつけるのは次のような点だ。第1に、UIが優れている。デザインだけでなく使い勝手がすばらしい。それに加えて検索、推薦、整理、お気に入り登録など機能がきわめて豊富だ。コミュニティーもよく組織されており、他のユーザーの選択をベースとして新しい音楽を発見するチャンスも多い。社員40人とこの種のスタートアップとしては大所帯だ。収入を上げるビジネスモデルを発見しているのか、それとも潤沢なベンチャーキャピタルのキャッシュがあるのだろう。Groovesharkには有料のVIP版がある。いくつかの独自の機能と特別なインタフェースがサポートされている。料金は月間$3または年間$30。

jukyflyYoutubeは間違いなくインターネット上で最大の音楽データベースだが、音楽ファイルはメタ情報がよく整理されていないので検索するのは一苦労だ。私はこのウェブ音楽ガイドのPart1でYouTubeの音楽を検索してカスタム・アルバムを制作してくれるサービスとしてJogliを推薦しておいた。JukeFlyも似たサービスだが、そのメディア・プレイヤーはあたかもユーザーのローカルコンピュータ上にある曲を再生するような手軽さでウェブ上の音楽を発見、再生してくれる。JukeFly側がすべて準備してくれるのでユーザーはほとんど何もする必要がない。プレイリストを作らなくても、すでに多様なコンテンツが用意されている。またJukeFlyにはユーザーのローカルコンピュータにある曲をストリーミングする機能もある(プラグインのダウンロードとインストールが必要)。JukeFlyは現在、新バージョンの開発に取り組んでいる。これにはiPhoneアプリ、コンサート情報、チャット、ファンクラブ、インターネット・ラジオなどの機能が満載される予定だ。

mixtapeMixTape.meは曲のデータベース検索とMP3検索エンジンのSkreemRの検索結果を利用してもっとも詳しい曲情報をユーザーに提供する。ユーザー登録をすませると、お気に入りの曲の登録、枠内へのドラグ&ドロップによるプレイリストの作成、プレイリストの共有などができる。プレイリストに対してオリジナルのジャケット画像をアップロードすることもできる。インタフェースもm魅力的だ。

lalaLalaがアメリカ限定のサービスなのは何としても残念だ! アメリカの友達は口ぐちにLalaがいかにすばらしいサービスか私に話してくれる。そこでLalaサイトから読み取れる情報をもとにここでも紹介しておこう。Windowsユーザーは自分の音楽コレクションをすべてデスクトップからウェブ上のLalaサービスに移すことができる。ユーザーの曲はLalaのオンライン・ファイルのカタログと照合され、合致すれば実際にアップロードを行う必要はない。ほとんどの場合、曲は数分でストリーミング可能になる。Lalaのデータベースに存在しない曲に関しては実際のアップロードが必要になる。ユーザーはLalaの700万曲に上るカタログにある曲をどれでも1回に限り無料で再生することができる。曲が気に入れば、1曲あたり10セントでライブラリーに加えることができる。ただし最初の25曲については無料。

justhearitJustHearItはよくできたアプリだ。特にビジュアルがよい。このアプリを制作したのは2人の学生で、無料で音楽を聞くのは違法行為だという雰囲気を打ち破ろうと明るく魅力的なインタフェースによるアプリを開発提供した。機能としては検索、再生、プレイリスト保存など他の音楽アプリと大きく変わるところはない。それに、無料の音楽は違法ではないことを世界に認識させるのが目標だというものの、音源はやはりYoutubeから得ている。この点でもあまり独自性はないといわざるをえない。

streamzySeeqpod.com’sが事実上、閉鎖に追い込まれて、以前Seeqpodを利用してしたサービスの大半はYoutubeを避難先に選んだ。そのメリット:ビデオ機能があること。デメリット:曲の品質に大きなバラツキがある(タダだからあまり文句も言えないのだが)。同様のことがこのStreamzyにもあてはまる。これはAjaxベースのウェブ・メディア・プレイヤーで、ユーザーは簡単に自分の好きな曲を集めてプレイリストを作ることができる。 Streamzyでは「曲を保管して公開しているのは他のサイトだ。われわれは検索結果を公開しているだけだ」と主張している。レコード・レーベルもそう考えてくれればいいのだが。音楽プレイヤーとして時折利用するだけならユーザーの登録の必要はない。プレイリストを保存するにはユーザー登録が必要医なる。

Twitter投稿:

blip.fmBlip.fmはTwitterの音楽アプリの中でも段違いの成功を収めている。Twitterに非常に簡単に音楽を送りこむサービスのパイオニアでもある。特に優れているのは、Twitterのアカウントがなくても利用できる点だ。Twitterのアカウントを使って利用してもよいし、音楽のプレイリスト機能をメインに使って、ユーザーコミュニティーの中だけで交流してもよい。どちらにしても新しい音楽をたくさん発見できるだろう。またユーザー登録を行った後では新しい曲を友達に推薦するたびにそれが自動的Twtterに投稿されるように設定することもできる。このサービスはTwitterの機能を利用しているが、それを音楽の話題に特化させることができる。

twistenGroovesharkの運営するTwisten.fmはBlip.fmよりは若干遅れて登場したが、サービスとしてはたいへんよく似ている。Twitterのログイン情報を使ってユーザー登録を行い、Twitterメッセージで音楽を共有するというものだ。このサービスは親会社のGroovesharkのストリーミングを利用しており、高音質の音楽が楽しめる(これに対してblip.fmの音源は主としてYoutube)。お気に入りの音楽をプレイリスト化してTwitterの友達と共有するのに便利なサイトだ。ただ私としてはBlip.fmもTwisten.fmもプレイリストに集めた曲をまとめて1枚のCDとして販売してくれればよいのにと思う。1曲ずつ買わねばならないのは不便だ。

funnelFunnelはこの分野の新顔。Blip.fm、Twisten.fmと基本的には同じ機能だが、売り物は非常にクールなブックマークレットの存在だ。ユーザーがYoutubeなりMyspaceなりで曲を再生すると自動的にFunnelのプレイリストに追加される。もう一つユニークな機能は、Twitterのアカウント、あるいはTwitterに流れるメッセージを自分が欲しいと思っている曲だけに限ることができることだ。こうすればいま聞いている曲の名前など、あまりに多量の音楽関係のメッセージがTwitterに投稿されずにすむ。もちろん自分が気に入った曲に対してコメントをつけるのは簡単だ。

song.lyTwitterでMP3ファイルのリンクを友達と共有したい場合、Song.lyが便利だ。曲へのMP3リンクを入力するとSong.lyはその曲をウェブ上で聞けるようにシンプルな音楽プレイヤーを生成してくれる。今の時代にそんな手間をかける必要があるのか一瞬に疑問に思ったことも事実だ。すでにありとあらやる曲がウェブ上にあり、検索可能だというのに、あらためて自分で曲をアップロードするユーザーは少ないだろう。しかし逆に、Song.lyにはきわめて高音質の曲が多数アップロードされている。私はこのサービスを「ユーザー生成のMP3ファイ
ルの検索エンジン」と考えている。

twtfmTwt.fmも成功を収めている音楽サービスだ。ユーザーは自分のお気に入りの曲をスマートなやり方でTwitterに投稿することができる。Twitter経由でサービスにログインしたらアーティスト名あるいは曲名を入力してクリックするとプレビューが現れる。Twt.fmはユーザーのTwitterページのデザインをそのまま使って曲の再生ページを作る。Twitterにメッセージを投稿すると友達はそのページにコメントを残すことができる。サンプル

この分野ではListento.fmTwonesも注目だ。

ミックス&共有:

8tracks純粋な意味でのミックス・サービスではないが、やはりこのカテゴリーに入れるしかないだろう。ユーザーは8tracksでお気に入りの曲のMix (プレイリスト)を作れる。このサービスはすでに閉鎖されたMixwitにたいへん近い。もしMixwitの閉鎖を残念に思っているユーザーだったら8tracksが気に入るだろう。ユーザー登録をが必要。プレイリストに登録する曲はウェブ上で検索したものでもよいし、自分のコンピュータからアップロードしたものでもよい。ただし、一度に公開できるのは8曲までで、同一のアーティストからの曲は2曲まで。サイトを訪問してプレイリストを再生するだけならユーザー登録は必要ない。

jamglueちょっとユニークな方法でアーティストとユーザーを結びつけるJamglueというアプリでこのリストをしめくくろう。アーティストなら誰でも(無料で)Jamglueにアカウントを開き、音楽をマルチトラックでアップロードできる。ユーザーはこれを自由にリミックスして楽しめる。ライセンスはCreativeCommonsの中からいくつか選べるようになっている。ユーザーはアーティスストの指定した範囲で自分でリミックスした曲を利用できる。ファンがアーティストの曲をリミックスして公開した共有できる。

結論:
Part1とPart2を通して、私は記事を書きながら、ある種懸念を抱かずにいられなかった。たとえば、明日にでもYoutubeが音楽ストリーミングの公開を停止したとしよう。私が紹介してきたサービスの80%は即座に消滅してしまう。つまり、私の言いたいのは、ウェブの音楽サービスの将来は必ずしもバラ色ではないということだ。現在、ほとんどの音楽サービスがYoutubeにあまりにも依存しすぎている。もし時間無制限で高音質の音楽が聴けるのだったら、私はそこそこの年間料金を支払ってもいいと思っている。私は曲をいちいち自分のコンピュータにダウンロードする必要をあまり感じない。私が欲しいのは年間(月間でもよいが)料金で自由にお気に入りの音楽が再生できるサービスだ。無理な願いなのだろうか? いやいや、Rhapsodyがあるではないか、という声が聞こえる。しかし、残念なことに、このサービスはアメリカ限定だ。

さしあたっては、私はこれまでに紹介してきたサービスのどれかを利用することをお勧めする―それが存在するうちは、だが。一般に音楽サービスはあまり長続きしない。しかしこれはさまざまな理由で仕方のないことだと思う。

上記以外に読者が推薦するサービスがあれば、どんどんコメント欄に投稿してください。


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(翻訳:滑川海彦/namekawa01