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Skype問題の重症化にはFacebookやApacheもやや関連していた–事実はドラマより奇にして怪なり

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[CG]孫に作ってやったVespaの木馬は羨望の的

昨日(米国時間10/14)、すでに世の中の誰もが知っているSkypeをめぐる大喧嘩がさらにエスカレートして、最近公開された訴訟文書によると、Joostの前CEOで会長のMike Volpiと、彼がパートナーとして参加しているIndex Venturesに対する、事前差し止め請求が行われた。請求は、VolpiがJoost在籍時に得た知識や秘密情報をeBay/Skypeに関する現在の取引で使用しないことを求めている。

文書にはおもしろい箇所がたくさんあり、本誌のようにこの事件に興味を持っている野次馬にとっては相当読みでがある。たとえば、この事件のVolpi & Index Venturesの部分で、FacebookApache Software Foundationの複数のメンバーが何らかの役割を演じたことなど、一体誰が想像できただろうか。

それを理解するためには、JoostとSkypeの最初のファウンダであるJanus FriisNiklas Zennströmの、Volpiに対する訴訟が、そもそも一体何なのかを知る必要がある。

この二人のヨーロッパ人起業家で手に負えないガキども(enfants terribles)とも言えるSkypeのファウンダたちは、Volpi(写真)が、投資家グループによる買収後の新しいSkypeの会長になるために、Joostにおける信認義務に意図的に違反した、と主張している。すでにその新しい投資家グループは、Skypeを現在のオーナーであるeBayから買収することで合意している。

この投資家グループに、Volpiの現在の雇用主であるIndex Venturesが含まれていて、ここもSkypeのファウンダたちから告訴されている。

原告の申し立ては主に三つだ: (1)Joostで得た秘密情報を不正に使用して買い上げグループがIndex VenturesをSkype買収取引に参加させるようそそのかし、(2)同じ秘密情報を悪用して長期的にはSkypeの技術の改作を目指し、(3)VolpiはJoltIdの知財(FriisとZennströmが開発し所有するピアツーピアプロトコルの技術で、Global Index、GIと呼ばれる)の知識を持つJoostの中心的技術者を新しいSkypeに誘い込もうとした。

上の(3)の部分にFacebookが…間接的にだが…関わってくる。

2009年7月に当時JoostのCEOだったMike Volpiは、裁判所の文書(証拠のメールなどがある)によると、Index VenturesのDanny RimerとJoostのチーフアーキテクトJustin Erenkrantz(写真)を会わせて、後者を新しいSkypeに誘おうとした。

Joostのファウンダたちはこの件に関して、Erenkrantzはこのオンラインビデオスタートアップのもっとも重要な技術者だった、と申し立てている。

なお、Erenkrantzは元Googleの技術者で、Apache Software Foundation(ASF)の現理事長、その前はこの財団の財務担当役員だった。

申し立てによると、VolpiはErenkrantzのほかに、Joostの技術部長でASFのメンバーでもあるSander Strikerも引き抜こうとした。

Erenkrantzとの会合はある業界大会の会場で行われたが、その目標はJoltIdが知財として所有しているP2P技術を迂回するためにeBayで開発されていた新技術を彼に見てもらい、意見を聞くこと、そして、彼がSkype監査チーム(買収は保留中)と、買収成功後の新会社の一員になれるか打診することだった。その直後に、VolpiはErenkraに対する正式なオファーを行った。

それがFriisとZennströmを激しくいらだたせた理由は、裁判所の文書によると、Amazonや、そしてのちにFacebookが、 Erenkrantzをスカウトしようとしたとき、相当な費用を投じて彼をJoostに引き留めた経験があるからだ。Joostが彼を最初に雇ったときも、彼がGoogleで、二回の見習い期間のあと、正式のソフトウェアデベロッパとしての職に就こうとしていたのを、無理やりやめさせた経緯がある。つまり彼は、Joostにとってきわめて貴重な人材だったのだ。

以下、裁判所の文書(下に埋め込んだ)から引用しよう:

二人のJoost社員を引き抜こうとするVolpiの努力はどちらも等しく不法であるが、彼のErenkrantz氏に対する申し出は特に脅威的であった。Volpiも知っていたはずだが、当時Joostは、氏を引き留めるために相当な犠牲を払っていた。それは、Facebookから氏へのオファーに対する、Joostとしての対抗策であった。

JoostのファウンダJanus Friishは、2009年6月5日のVolpi宛てのメールで次のように書いている: “昨日Justin Erenkrantzから話を聞いた。彼を失うことと、それが会社にもたらす大きな余波について懸念がある”。Friis氏は、彼に相当額の引き留め賞与を払い、給与を増額し、JoltIdのパートタイムの技術コンサルタントの地位を与えることを、Volpiが承認するよう求めた。Volpiはこれらの引き留め策に同意し、Erenkrantz氏のFacebookへの移籍を防ぐJoostの競り(せり)行為を支持したが、それにもかかわらず、その一か月後にはErenkrantz氏をJoostから誘い出そうとしたのである。

かなり主観的あるいは感情的とも思われるが、なにしろFriisとZennströmは、まだ自力でSkypeを買い戻す気でいるので、そういう彼らにとってはErenkrantzを自分たちの側につけておきたい。彼は今、JoostとJoltIdの両方に籍があるからまさにFriis & Zennström側だが、しかしそれはVolpiにとっては不利な状況だ。Erenkrantzは彼自身の宣言文書(これも下に埋め込み)の中で、Skypeのファウンダによる事前差し止め請求を支持すると明言している。

ビジネスとエゴと訴訟と感情。まるで「ダラス(Dallas)」を見ているようだね!


PI Brief – PUBLIC


Declaration of Justin Erenkrantz In Support of PI

[原文へ]

(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))