Neo Technologyがグラフデータベースを商用化–関係DBでは無理なデータを効率的に表現

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データベース製品/企業の新世代が台頭してきた。中でも興味深い例が、スウェーデンのNeo Technologyで、ここはneo4jというグラフ方式のデータベースを作って売っている(円グラフ棒グラフ折れ線グラフとかではなくて、データ構造の用語としての“グラフ”だ)。neo4jは8年以上にわたり開発されてきたが、Neo Technologyは今日(米国時間10/27)、$2.5M(250万ドル)の資金調達を発表した。同社のねらいとしては、neo4jは商用製品であり、顧客にはデュアルライセンスDual license)で提供される。

グラフデータベースは、従来の関係データベースではうまく表現できないデータを表現し、保存し、取り出すことができる。その分かりやすい例のひとつが、ソーシャルネットワークやその上のソーシャルグラフだ。このほか、関係の要素を単純な表では表せなかったり、表を使うとスケールしない(スケーラビリティが得られない)形のデータに適している。ソーシャルネットワークやソーシャルグラフは、関係の要素が個々の実体から互いに四方八方に伸びているので、関係データベースの表(テーブル、リレーション)では効率的な表現が難しい。

製品のデモを見せてもらったが、そこでは架空のソーシャルネットワーク上に1000人のユーザがいて、各人に50名のフレンドがいる。これを従来の表を使うデータベースで表現すると、各ユーザの各フレンドをクェリするのに2000ミリ秒を要したが、グラフを使うneo4jでは2ミリ秒だった。ユーザ数を100万にして、関係の要素の数を膨大にしても、クェリの時間は同じく2ミリ秒だった。グラフ方式のneo4jは、実体間の複雑な関係と柔軟性に富むスキーマに対し、容易にスケールできるのだ。

Neoはneo4jの商用バージョンをNeoという名前で提供し、サービスや教育訓練や製品のサポートを伴わせている。製品はAGPLv3によりライセンスされている。同社は$2.5M(250万ドル)をSunstone CapitalとCondor Venture Partnersから調達した。その前には、スウェーデン政府から$300k(30万ドル)のシード資金を得ている。小さなチームにより創業され、リーダーがCEOのEmil Eifrémだ。チームは最初neo4jを、前の会社における社内的なデータベースとして開発し、その技術を商用開発に適用してからほぼ10年になる。

Neo Technologyが歩む道は、スウェーデンのもう一つのデータベース企業MySQLとほぼ同じだ。国が同じであるだけでなく、両社ともまず堅実なオープンソース製品で出発し、どちらもデータベース企業でどちらもオープンソースを軸とする同じようなビジネスモデルを共有している。

ただしNeoが提供するのは次世代のデータベースであり、今日の現実世界で遭遇する非常にありふれたデータ問題の数々により適している。グラフデータベースは、関係データベースではないデータベース(ノン-リレーショナルデータベース)を追究する’NoSQL’という名前や運動でくくられる、一連のテクノロジの一つだ。NoSQLはサンフランシスコで最近行われたあるカンファレンスで始まり、アトランタで今週行われたカンファレンスで、Neo Techが紹介された。

今のアプリケーションデベロッパの多くが、ノン-リレーショナルなデータ保存形式をあまりよく知らない。RDBMSが市場を支配し、それに代わるものをサポートするフレームワークや言語環境はなきに等しい。だからデベロッパたちは、表(テーブル)に合っているものでも合っていないものでも、なんでもかんでもMySQLのような表形式のデータベースに押し込んで、お粗末なパフォーマンスとスケーラビリティ、そして無理やり無理をやってるコードの信頼性欠如に泣くことが多い。

グラフデータベースとそのための関連技術は、特殊なニーズを持つ企業が内製することが多かった。そしてそういう技術が、徐々に商用化され、商用製品としてのオプションなども付くようになった。Neo Technologyもまさにそういう歩みから生まれた企業であり、それはきわめて安定性の良いスケーラブルなオープンソース製品をサポートしながら、今では大企業にも採用されるようになり、アプリケーションデベロッパたちからの認知もすこしずつ高まろうとしている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))