客が買う気になる検索だ: Googleが大型小売サイト向け検索ホスティングを強気に開始

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小売りサイトでの検索は、不満な結果になることが多い。だいたいどこも自前の検索機能があって、見た目にはきれいだが、検索が遅かったり、細かい具体的な指定が全然できないことがよくある。今夜(米国時間11/4)Googleは、オンラインの小売店やeコマース(電子商業)サイトのためにホスティングする検索製品Google Commerce Searchを立ち上げて、小売り企業の検索を格段に充実させようとしている。

Googleの一般製品としての検索ホスティング製品は、自分のサイト用にカスタマイズされたGoogleの検索機能を持たせたいと願う企業や組織がすでに利用している。Googleは今回は垂直市場に参入して、小売り業界向けに特別に最適化された、Googleとしては初めての、特別あつらえの企業向け製品を展開しようとしている。この、小売り企業向け検索製品の主な特徴は、4つある:

速い: Googleは同社の検索技術を利用することによって、小売りサイトの顧客が行う検索のレスポンスタイムを1秒未満とする“超高速と正確さ”を約束する。Commerce Searchはまた、独自の格付け技術を使って各ページのデータ中の製品を分析し、もっとも適切な製品を顧客に提示する。Googleによれば、検索が速ければ顧客の購入意思決定の機会も多くなる。それは、複雑な検索のインタフェイスを行ったり来たりせずに、その場で素早く目当ての製品を見つけることができるからである。

Eコマースに特化した検索: Google Commerce Searchには小売業と製品検索に向けて最適化された機能がいくつかある。たとえば、検索パラメータの導入、結果の整列(ソート)、スペルチェック、語幹検索、同意語の提案などだ。これらによりユーザは、いろいろな面で、検索の精度を上げることができる。聞くところによるとホスティング製品のGoogle検索は、独自のシグナルをいくつか使って検索結果の格付けを行うそうだ。また単なる検索サービスにとどまらず、強力な製品宣伝の機能もあり、それによって小売企業は検索結果の上位に今キャンペーン中の製品を持ってくることができる。そのような製品に[キャンペーン中]などのラベルを付けることもできる。

Google Commerce Searchのあら探しをするなら、Saks、Bloomingdalesなどなどのように、豪華で美々しい製品陳列等のグラフィクスをページ上で志向する小売りサイトにとっては、あまりにシンプルで地味なインタフェイスではないか、ということ。小売り業は、店舗であれオンラインであれ、プレゼンテーションがすべてだ。しかし、GoogleのEnterprise Searchの主席プロマネNitin Mangtaniは、Google Commerce SearchのAPIを活用すればWebサイト上の検索経験を完全にカスタマイズでき、サイト全体のデザインにマッチしたどんなビラビラでも付けることができると私に語った。たとえば、検索のインタフェイスにGoogleのロゴを出したくなければ、出さないこともできる。

スケーラビリティ: Commerce SearchはGoogleがホスティングしてクラウドから提供する製品なので、スケーラビリティが完全であり、サイト側に過負荷などの無理が発生しないという。たとえば、Mangtaniによれば、クリスマスシーズンなどには小売企業は特別に高いトラフィックを経験するだろうが、Googleはトラフィックの増嵩に対応して検索アプリケーションを確実にスケールできる。しかも、製品のデータが整備されれば、そのあと、検索機能そのものの展開は、どんなeコマースサイトにおいても相当迅速である。

そのほかのGoogle製品の活用: GoogleはGoogle AnalyticsやGoogle Product Searchなど、そのほかのGoogle製品の組み入れを約束している。そのため、Commerce Searchを使う小売りサイトは、訪問者のクリック数、実買率、取引件数、平均注文価額、などなどのデータを Google Analyticsから得ることができる。またeコマースのサイトはCommerce Searchで使われる製品とカタログアイテムを単一のフィードとして提供し、それらの製品をGoogle Product Searchでインデクシングできる。Product Search(元Froogle)は、ショッピングの結果を検索に持ち込む試みである。

Commerce Searchの料金についてまだ詳細は発表されていないが、同社の広報によると年間利用料が5万ドルからだそうだ。それ以上になると、料金は顧客のデータベースにおける製品数(SKU数)と年間のクェリ数にスライドする。このお値段からすると当然、ターゲットは大型小売りサイトだ。GoogleはすでにBirkenstock USAと検索で提携しているが、ここはわりと地味なサイトだ。私の趣味からするとシンプルすぎるし、よく目立つ検索バーがない*。もっと豪華な小売りサイトで使われるCommerce Searchをぜひ見たいものだ。Google Commerce Searchは、OmnitureEndecaなどと競合することになるだろう。〔余計な訳注: この記事の筆者は高級品ショッピングの好きなお嬢さまである。〕

Googleは小売店の広告に関して”実買率(conversion rate)”〔広告やショップを見た人の何%が買ったか〕を重視し、オンライン小売りサイトの平均実買率が3%であるのに対し、強力な検索機能があればそれを5〜10倍の15〜30%に高めることができると言っている。Google Productはそれほど成功しなかったが、Commerce SearchによってGoogleは、小売り業界で本気で巻き返しを図る気でいる(Google ProductをCommerce Searchの脇役の一人として使う…そしてたぶんGoogle Checkoutも)。Googleのそのほかの企業向け検索製品も確実にユーザ数が増えているから、この検索の巨人が大手有名小売企業を相手にどこまでその手足を伸ばせるか、これからが見物(みもの)だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))