tokyocamp
sealtale
itwin

TechCrunch Japan 東京Camp デモピットにアジアのスタートアップ、29社が結集!

次の記事

ZyngaのFishVilleゲーム、違反広告でFacebookが利用停止

techccrunch_japantechrunch_japan_tokyo_campTechCrunch Japan東京Camp 2009が先週の金曜日に開催された。実にすばらしいイベントだった! これはウェブ・スタートアップのためのデモ・イベントで、DESIGN IT!, LLCソシオメディア株式会社のグループ企業でTechCrunch Japanを運営している)と日経デジタルコア (日本最大のビジネス紙日経が運営するフォーラム)が共催した。デモとその後のミートアップ・パーティーの来場者は350人以上だった。

今回、東京Campにはアジアの3カ国)日本、韓国、シンガポール)から29社のスタートアップが参加し、ジャーナリストやベンチャーキャピタリスト、大手企業の新規事業担当者、Techcrunch読者、他のスタートアップ起業家などの来場者にサービスや製品をデモした。以下、簡単に参加全社について(取り上げ方に多少差はあるものの)紹介してみたい。(8月に実施されたTokyoCampのプレ・イベントについての私の記事はこちら

日本、韓国、シンガポールからのTechCrunch50参加企業

itwin_logoiTwin
今回、日本以外の企業として2社が参加したが、シンガポール政府のインキューベータ、A*STARから生まれたiTwinはその一つだ。iTwinは一種のUSBドライブで、去る9月にTechCrunch50で世界に向けて発表された。コンセプトは「LANケーブルなしのLANケーブル接続」というユニークなもの。2つのiTwinドライブが合体した状態でコンピュータのUSBスロットに接続したあと、ひとつを外し、別のコンピュータに差しこむと、2台のコンピュータがあたかもLANケーブルで接続されたかのように接続され、双方向のファイル・アクセスが可能になる。(実際のデータ転送はインターネット回線を通じて行われる)。

iTwinのCOO、Kal Takruが私に説明したところによると、向こう5、6ヵ月のうちに製品をリリースできるという。 価格は送料込で$99を予定。当初はオンライン通販のみだが、TechCrunch50でデモした後では世界中の量販店からの問い合わせがひきも切らないという。

SealTale_logoSealtale
ソーシャル・ウィジェット・サービスのSealtaleは韓国からの参加。こちらも今年のTechCrunch50の50社に選ばれた。Sealtaleのユーザーはお気に入りや、趣味、社会的運動など自分が関心を持つことをシールと呼ばれる対話的なウィジェットで表示することができる。このウィジェットはブログやSNSのページにエンベッドすることができ、このウィジェットを通じて同じ関心を持つ人々と交流することができる。(このウィジェットはRSSフィード、記事、コメント、音声、ビデオをサポートしている)。SealtaleはさまざまなブログやSNSのプラットフォーム上で作動する。

今回のイベントに参加した3人(全員が大学生で6人の会社)に話を聞いたが、TechCrunch50に参加する前と後では人生が一変したという。TC50を機に、Sealtaleは韓国のメディアに一斉に取り上げられ(テレビで全国放送もされた)、ブランドが認知されると同時にユーザー数も急上昇した。たとえば、Sealtaleは韓国のメディアを利用した選挙キャンペーンに利用され、全国で12万もの「シール」が作られたという。 Sealtaleでは来年半ばに大がかかりな国際展開を予定している。

spysee_logoSpysee
東京の人物検索エンジンのスタートアップ、Spyseeは9月のTechCrunch50で英語版を発表した(TC50デモピットに参加)。ユーザーは自分が興味を持った人名を入力するだけでよい。Spyseeはウェブ上に散在するその人物の情報を収集し、自動的に編集する。本人の略歴、ニュース・ブログ記事、ビデオなどの情報に加えて、その人物に関係する人物をネットワーク図にして同一ページに表示してくれる。(オバマ大統領の例

lifemee_logoLIFEmee
LIFEmeeはライフマネージメント・サービスを名乗っている。「ゆりかごからお墓まで」、人生の区切りになるような重要な情報をオンラインで記録し、管理できる。ユーザーはこのサービスに結婚、職歴、引越しなど自分の人生にとって重要な情報を記録する他に、資産をリストしたり遺言を書いたり日記をつけることもできる。
またこれらの情報を他のLIFEmeeユーザーと共有することができる。

このサービスは今年のTechCrunch50で英語版を一足先にデビューさせた(デモピットに参加)。その後LIFEmeeチームは英語版のユーザーからのフィードバックも参考に改良を加えて日本語版を完成させた。

日本のスタートアップのデモ

jokerracer_logoJoker Racer
Joker Racerは最近、東京で開催されたスタートアップのデモ・イベント、WISH 2009でグランプリを獲得した。このサービスはGPSを搭載したラジコンカーをブラウザまたはiPhoneをリモコンにしてWiFiネットワークを経由してリアルタイムで操縦できるようにする。WISHのデモではラジコンカーはこのサービスの運営会社、JokerWorksがカスタマイズして提供していた。多数のエキサイティングなビデオがここに

Picture 6

しかし、今回のTokyoCampでCEOの赤松洋介氏は、Joker Racer R/Cサーバを初公開、デモした。これは世界初のウェブ経由のR/Cモデルカー操縦専用LINUXサーバだ(詳しいスペックと写真はこちら)。つまり、ユーザーはこのミニ・サーバを購入し、自分のR/Cモデルカーに接続するだけでよい。するとモデルカーの操縦系のサーボ・モーターをこのサーバを通じてコントロールできるようになる。またミニ・サーバにはウェブカメラが装備されており、ユーザーはリアルタイムの動画を見ながら操縦ができる。

ミニ・サーバの発売時期や価格は未定だが、JokerWorks社では各種イベントの主催者やPR代理店からの相談に応じるとしている。

lang_8_logo
Lang-8
Lang-8は、14ヶ国語で利用できる人気の語学学習サイトだ。CEOの喜洋洋氏は今回、機能が強化されたユーザーインタフェースをデモした。このサービスのコンセプトはシンプルだ。あるユーザーが自分が学習中の言語で文章を書いて投稿すると、その言語を母国語とするユーザーが添削してくれる。(ここにそのプロセスを紹介するビデオがある)。Lang-8のユーザーはサイトを通じて直接コミュニケーションすることができる。利用は無料だ。

cerevo_logo
Cerevo Cam
私は8月下旬にCerevoのカメラについて詳しい紹介記事を書いている。このデジタルカメラはWi-Fiまたは3G携帯ネットワークを通じて、さまざまなソーシャル・サービスに自動的に写真をアップロードする。前の記事かrから9週間後、ついに発売時期と価格が発表された。Cerevoカメラ本体は2万円($220)をわずかに切るということだ。Cerevoカメラが写した写真を受け取って管理するサイト、Cerevo Lifeは来月早々にオープンする。CEOの岩佐琢磨氏はCerevoカメラの国際展開の決意を固めていると言ったが、詳細については明らかにすることを避けた。

私はTokyoCampで実働するプロトタイプをテストしてみたが、カメラにプラグインされたモデム・スティックを通じてデモ用に用意されたサーバに即座に写真がアップロードされた。

HaaLee
中国、日本、アメリカの3カ国にまたがるHaaLee社はウェブスタートアップではないが、大いに注目すべきブルートゥース利用のステレオ・ヘッドフォンを開発している。このヘッドフォンのイアピースはなんと耳に差しこむ必要がない。ユーザーはイアピース(小型スピーカー)を耳穴の直近前方の皮膚に当ててセットする。
つまりHaaLeeを利用すれば、iPodのようなポータブル・メディア・プレイヤーや携帯電話で音楽を楽しみながら、同時に周囲の音も漏らさず聞くことができる。HaaLeeでは現在家電大手ブランドと販売チャンネルについて交渉中だという。

Picture 7

jingoo_logoJingoo
東京のスタートアップ、MetaCastはFirefoxとIEのアドオン、Jingooをプレゼンした(日本語版のみ)。Jingooはブラウザの右側に”Jingooゾーンというカラムを作る。ここに各種専用ウィジェット(現在17種類提供されている)をインストールすることができる。これらのウィジェット(アプリ)はJingooゾーン内で直接起動して楽しむことができる。種類は地図、時計、Twitterストリームの表示からあの美人時計までバラエティー豊富だ。

pixiv_logoPixiv
Pixivは2007年にローンチしたソーシャル・イラスト・サービスだ(日本語版のみ)。今年6月にPixivのユーザー数は100万の大台を突破した(現在 Alexa Japanの統計で日本で60位)。優秀なアマチュアやプロのイラストレータが、毎日1万5千ものイラストを投稿している(平均滞留時間は13分)。またサイト内ではイラストをめぐって活発なユーザー同士の会話がくりひろげられている。

Pixivメンバーの作品例(それぞれにイラストは専用のページを割り当てられている)。

pixiv_screenshot

利用は無料。ビジネスモデルはバナー広告とプレミア会員の会費(月$6)。またオフラインでのイベントも積極的に開催している。日本語版のみであるにも関わらず中国、韓国、アメリカからの利用者も増えているようだ。詳しい英語のWikipediaの項目がある。

patent_bureau_logoPatent Bureau
パテント・ビューローはテクノロジー関連の情報、特に知的所有権に関するデータを自動的に収集してリアルタイムで提供するサービス。同社によると、astamuse(アスタミューゼ)(日本語のみ)と呼ばれる対話的データベースは特許専門家以外の研究者、実務家にもわかりやすい形で特許情報を提供する。パテント・ビューローでは新たなテクノロジーを開発、利用、管理する関係者すべてに対して知的所有権情報を容易かつ安価に提供することを目指している。パテント・ビューローでは日本語以外の言語のサポートに向けてシステムを開発中とのこと。

rigureto_logoRigureto
Riguretoは一種のSNSで、メンバーは自分の凹んだ経験(たとえば、ガールフレンドに振られた)などを書き込む。それに対して他のユーザーは元気が出るような慰めの言葉を投稿する(くよくよするな。すぐいい子が見つかるよ、etc)。この応答は事実上リアルタイムで画面上に表示される。実際、書き込みに返事が来るのに数分、早ければ数秒しかかからない。
Dear Abby〔アメリカの有名な人生相談コラム〕のオンライン版といったところだが、単に所在ないので話相手を求めて書き込みをするユーザーもいる。そういう場合も、すぐに反応があるようだ。Riguretoの投稿者は回答者の回答が役立ったと感じたらお礼に「ありがとうポイント」を送る。このポイントはサイト側で集計され、発表される。Riguretoは現在はまだ日本語のみ。

userheat_logoUserHeat
UserHeatは、ウェブサイトのページを訪問したユーザーの行動を分析するツールだ。マウスの軌跡、クリック動作、そこから推測されたユーザーが注目したエリア、の3種類のデータをそれぞれビジュアル・マップとして表示する。ウェブサイトの運営者はツールをインストールして、データが蓄積するのを待つ(データ解析には最低1000~1500ページビューが必要)。UserHeatは該当するウェブページの上に解析結果をヒートマップ(サーモグラフィーの出力)風にスーパーインポーズして表示する。(これはコンタクトレンズ通販のウェブページのヒートマップの例)。日本語版の他に英語版、中国語版が提供されている。利用は無料だ。

その他のデモ

残念ながらそろそろ時間とスペースが尽きたので、残る16種類のサービスについては簡単に要約してご紹介する。fabric video (大量高精細映像インタラクティブ配信技術。来年公開予定)、MOT (携帯電話を活用した新しいビジネスツール)、Photiva(拡張現実を利用したデジタル・サイネージ)、 Tabereko (雑誌のグルメ情報がiPhoneで利用できるアプリ)、Wombit(東京のOmnibit社が開発中のWi-Fi利用のタッチパネル・コンピュータ)、 Ataritsuki CM(テレビCMとウェブを連携させた広告ソリューション)、Speeda(企業・産業のファンダメンタル分析に必要なデータを網羅的にウェブを通じて提供するSaaS的サービス)、Orihime(大学生が創業したオンライン・ショップでユーザーがデザインしたノートPCバッグを製造販売する)、 AdLantis(無料のオンライン広告サーバ、広告ネットワーク)、認知機能バランサー (軽度の認知症の自己診断と機能訓練用ソフト)、PhroniStudio Ousiaが提供するFirefoxアドオンで、キーワードを指定すると自動的にウェブ上から自動的に関連情報が収集される。デモビデオ)、RainbowApps(オススメiPhoneアプリ情報を交換するプラットフォーム。新規ユーザーはまず林信行さんのページをフォローする)、Conit (着せ替えアプリKEWPhoneなどのiPhoneアプリのデベロッパー)、 Istpika(Broadwaycafeなど、Facebook、iPhoneその他のプラットフォーム向けのソーシャル・ゲームのデベロッパー)、パンカク (日本でもっと成功したiPhoneデベロッパーの一つ。iPhoneアプリのサイトはこちら)、Linkthink (女性向け恋愛シミュレーション、ウェブカレなどを提供するエンタテインメイント・コンテンツ・プロバイダ)。

こういうすばらしいイベントを可能にしてくれた来場者の皆さん、デモ出展者のみなさん、そして日経デジタルコアに心から感謝したい。特にTechCrunch50のアジアからのファイナリスト、iTwinSealtaleがわざわざ東京に足を運んで参加してくれたのはうれしかった。次回の東京Campが大いに楽しみだ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦/namekawa01