AdMobの推定年間収益は「まもなく1億ドル」。Googleは数十億ドルになると考えている

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数週間前Google CEOのEric Schmidt が、検索の巨人は再びM&Aの蛇口を開く、と言っていたのは、ちょろちょろ流す話ではなかった。今日(米国時間11/9)発表された、モバイル広告ベンチャー、AdMobの $750M(7億5000万ドル)での買収は、2008年3月に$3.1B(31億ドル)でDoubleClickを買って以来の大型買収であり、2006年の$1.65B(16億5000万ドル)でのYouTube 買収に続く、3番目に大きい買い物である。

なぜそんなに大きな賭けに出たのか。それはGoogleがモバイルウェブ広告を支配することに必死であり、AdMobがディスプレイ広告側で早くから足場を固めてきたからだ。モバイルアプリ開発者のニーズに焦点を絞ることによって、AdMobは「3年で$100M(1億ドル)に届こうというビジネスを構築した」と、Sequoia Capitalのパートナーで、AdMobの役員を務めるJim Goetzが、同社の推定年間収益について語った。AdMobは、収益をパブリッシャーと60/40の比率で分配しているので、これはAdMobがその$100M(1億ドル)のうち$40M(4000万ドル)を手にすることを意味している。同社はキャッシュフローも良好で、140名の従業員がいる。

しかし、Googleを魅了したのは、今後のモバイル広告の成長見込みの方が大きい。「オープンモバイル環境の成長は、誰もが思っていること。私はこれが次の戦場になると思っている」、Accel PartnersのRichard Wongが語る。同社は、AdMobを支えるもう一つの大出資者だ。(この取引と、今日のPlayfishのElectronic Artsへの売却を合わせると、Accelは1日で$1B(10億ドル)を出口で稼いだことになる)。GoogleはAndroidで、オープン携帯電話市場をさらに広く普及させることに力を入れ、ウェブ携帯全体におけるモバイル検索の飛躍的な伸びを期待している。モバイル広告収益の大部分を検索が占めてはいても、Googleはモバイルディスプレイ広告でも戦う必要があるのだ。

実際Googleにとってこの契約がどれほど大切かを示すように、AdMobのファウンダー、Omar Hamouiに甘い言葉をかける際に、Larry PageとSergey Brinが二人とも加わったということだが、こんな大型契約ならそれが普通だろう。「起業家と起業家の個人的な原動力が不可欠だ」とGoetzは語っている。

AdMobにはすでに、Google文化と多くの共通部分がある。同社はネットワーク広告収益を、AdSenseと似たモデルでデベロッパーと分配しており、モバイル開発者のニーズに焦点を絞って、彼らが収益を増やせるよう支援している。iPhoneに続いてAndroidが伸びてきたことから、モバイルアプリや、モバイルウェブの閲覧が増加し、その結果AdMobが埋めるべきモバイル広告枠が増えている。9月にAdMobは、1万5000のモバイルウェブサイトおよびアプリケーションにわたって、102億件の広告を配信した。このうちの約28%がiPhoneとiPod Touchで、急成長のAndroidが7%を占めている。スマートフォンだけに着目すれば、Apple製品は広告リクエストの48%を占め、Androidは第2位の17%だった。

今モバイル広告が立ち上がるまさにそのタイミングで、Googleがゲームに加わろうとしている。AdMobを買ったのは、すごい技術のためでも、人気の目的地サイトのためでもない。将来の収益源として買ったことは明らかだ。そしてGoogleは、AdMobの収益増加を加速される特別な立場にいる。既存のAdWordsやDoubleClickのシステムに組み込んで、すでにGoogleを使っていて自社キャンペーンにモバイルディスプレイ広告も追加しようかという、何十万という広告主に露出できるのだ。

現在のAdMobの推定$100M(1億ドル)という年間収益は立派だが、Googleの買収価格を見れば、モバイルディスプレイ広告の可能性は、どう少なく見積もっても数十億ドル規模だ。

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(翻訳:Nob Takahashi)