Google News、ニュースメディアの泣き言に譲歩―無料を1ユーザー1日5クリックまでに

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今日(米国時間12/1)、FTC〔米連邦通信委員会〕は紙のニュースメディアの危機についてカンファレンスを開いた。ここではまたもやRupert Murdochが「ニュースを盗んでいる」としてGoogleを公に非難する機会が与えられる。Googleは「おいおい、オレたちは毎月40億回ものクリックを送りこんでいる。それだけのトラフィックがあるのに儲からないと言われても知ったことじゃない」(ぶちまければ、だいたいそういう意味の)反論をすることになるだろう。

しかし今日、Googleはニュースメディアに対して一つ譲歩をした。ニュースメディアはGoogle Newsが有料購読ページに「裏口」を作っていると非難していた。たとえば、ユーザーがGoogleNewsで検索した結果をクリックした場合にはWSJ.comの有料記事を無料で読むことができる。Wall Street Journalの親会社、News Corpはもちろんこのことを十分承知の上で許可している。許可しなければGoogleはサイトを索引化して検索結果に表示してくれないからだ。そうなるとWall Street Journalは25%のトラフィックを失うことになる。

今回Googleはニュースメディアに対してFirst Click Freeプログラム、正確にいえば、「最初の5クリック無料プログラム」の提供を開始した。ニュースメディアがこのオプションを利用すると、Googleユーザーが有料ページへのリンクをクリックした場合、1日1ユーザーについて最初の5クリックまで無料で閲覧できるが、それ6回目以降は有料購読の登録が必要になる。ニュースメディアは無料購読の回数を増やすこともできるし、制限をまったく設けないこともできる。判断はすべてニュースメディア側に任される。

なるほどこのようなオプションが提供されれば、従来ニュースメディア側が声高に申し立てていた「Googleから無料購読が可能になっているせいで有料購読者が増えない」という苦情の原因の大きな部分が消えることになる。しかし実態としては、従来とそう大きな変化がるとは思えない。Wall Street Journalのあらゆる記事をGoogle Newsから検索して無料で読むユーザーはそう多くいるはずがない。Google Newsで検索しては記事をクリックし、WSJ.comとの間をいちいち往復するのはたいへんな手間だ。圧倒的多数のGoogle NewsのユーザーはWSJ.comの記事を、他のサイトを読む間に、せいぜい1日に1、2回読む程度だろう。

どっかり腰を下ろして新聞を隅から隅まで読むような時代は終わった。ウェブ時代には読者はリンクからリンク、サイトからサイトを身軽に飛び回る。ほとんどのユーザーにとっては、1サイトあたり1日5回の無料クリックで十分に必要が満たされるのではないだろうか?

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(翻訳:滑川海彦/namekawa01