お間抜けなビジネスモデルを成功させたChaCha–絶対失敗すると酷評されたのになぜ?

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「Web自殺」幇助サービスWeb 2.0 Suicide Machineで過去を清算, 真新しい2010年を迎えよう

インディアナポリス(インディアナ州)のChaChaは、いつもすごくおもしろい。‘人力’検索エンジンとして2007年に立ち上がった同社は、文字どおり人間が検索の答えを見つけてくれる。当然ながら、いたずらや悪ふざけにも愛用されている。それに本誌も指摘したが、Googleで検索してその結果をユーザに返すだけのためにヒトを雇うのは、コストがかかりすぎだ。

だから人力Web検索は過去に一度も成功したことがない。でも、ChaChaはがんばって進化した。2008年にはユーザがSMSで質問をするモバイルバージョンを立ち上げた。モバイルでは、人間の介入に十分な意義がある。データ接続が低性能だったり、ユーザによってはなかったりするし、キーボードも使いづらい。でもSMSならどの携帯電話にもある。だからChaChaのモバイルサービスは大ヒットした(あの悪名高い「エッフェル塔事件」もあったけど)。

しかもChaChaは、もう一つお利口さんだった。2009年の1月に、過去の質問と答えを集めて公開したのだ(アーカイブ化(動詞:archive)した)。今では3億項目が公開されていて、それをChaChaのホームページで見たり検索できる。各ページには広告が大量にあるので、収益が得られるし、検索エンジンはそういうページを上位に表示する傾向がある。1日のページビューは100万弱だそうだ。

CEOのScott Jonesによれば、同社はモバイル製品のユーザが増えたために“爆発的に成長した”そうだ。それどころか同社は過去に、各月の質問受け付け数を制限しなければならなかったほどだ。しかしそれでも、SMSによるChaChaへの質問は1日100万に達している。最近のNielsen Mobileのデータによると、SMSの検索サービスではChaChaがGoogleを抜いて1位だ。

モバイルの質問も収益源になっている。今夜(米国時間12/31)ChaChaに“Avatar IMAXはサンフランシスコのどこでいつ上映されるか?”と質問してみた。最初の応答は1分弱でやってきたが、それは広告だった。次は1分後に、正しい情報が来た: “AMC Loews Metreon 16 101 4th St. San Francisco, CA 94103 (415) 369-6201. Showtimes for 12/31/09. Avatar IMAX 9:45 am, 1:15, 4:45, 8:15, 11:45. ChaCha!”。〔必ずしもSMSにこだわる必要のない〕スマートフォンで、それに広告入りでも、モバイルの検索はGoogleよりChaChaが楽だ。

使いやすい映画アプリケーションはiPhoneにもAndroidにもあるが、ChaChaは多目的のアプリケーションだ。たとえばフライトスケジュールも簡単に調べられる。イギリスの最初の王様は?(答え: “イギリスの最初の王は諸説がある。一部の歴史家はウェセックス王エグバート(Egbert)としている。”)。

しかしChaChaのモバイルサービスが便利であることは、本誌も前から言っている。問題はスケーラビリティだ、なにしろ人を使うのだから。

Jonesによれば、時給2ドル50セントで自宅で仕事をするパートの人たちが何万人もいるからスケーラビリティは大丈夫だそうだ。安い時給だが、本人がやりたくてやっている仕事なので、ちょっとしたお小遣い程度で十分なのだろう。質問一つあたりのコストは2年前の50セントから、今では数セントまで下がっている。Jonesは、もうすぐ1セントを切るだろうと言っている。それは、再利用できる回答がどんどん増えているからだと。また、パートの回答者たちが答えを簡単に素早く提供できるためのツールも作っている。

今では個々の質問から利益が出ているそうだ。つまり人間回答者の給与よりはSMSの広告収入が多いということ。さらにアーカイブからの広告収入もあるから、同社の収益性は安定している。推定年商は$9M(900万ドル)程度だ。60名あまりの正社員を抱えて本当に安定した会社になるためには、この倍ぐらいの年間売上が必要だろう。

Jonesが調達した資金総額は$52M(5200万ドル)、そのうち最近の$7M(700万ドル)は身内からだ。CrunchBaseではもっと大きな額だから、今同社に説明を求めている。

本誌もほかの連中もさんざん批判してきたのに、ChaChaはビジネスとして軌道に乗ったようだ。ぼくの記事が間違っていたことなんて、この際、もうどうでもいいね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))