ヒラリー・クリントン、外交政策をインターネットへと拡大、国民に協力を求める

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ヒラリー・クリントン国務長官は今日(米国時間1/21)、インターネットの自由に関する重要な演説の中で、わが国のインターネットに関する外交政策を拡大し、それを「グローバル・ネットワークド・コモンズ」と呼んだ。同氏の演説は、フランクリン・ルーズベルトの有名な四つの自由の演説に言及し、その一つ一つ(表現の自由、礼拝の自由、欠乏からの自由、恐怖からの自由)をインターネットに合わせて新しく言い換えた。そしてもうひとつ、接続の自由を追加した。

接続の自由 ― それは、政府が人民のインターネットへ、ウェブサイト、あるいは個人間での接続を妨げてはならない、という考えだ。接続の自由は、サイバースペースにおける集会の自由のようなものである。

どうやら、物理的な境界を越える情報「コモンズ」(共有地)全体の自由は、今や米国政府の外交政策が保護、推進することになったようだ。さらに米国の外交政策は、企業、特にテクノロジー業界の企業に対して、こうした自由を保護することを奨励している。企業国政術とでもいうべきか。演説の終盤クリントン氏は、最近Googleが中国で組織的サイバー攻撃を受けた後、中国での事業を継続するかどうかを再考すると決定したことを賞賛した。それだけではなく、他社もGoogleの先例に倣うよう奨励した。

政治主導による検閲を拒否することが、米国テクノロジー企業の特徴的行動となることを願っている。

たしかにインターネットに国境はない。しかし、自由に対するわれわれを発想を他の国々、特に専制国家に押しつけようとすることは、徒労に終る可能性がある。それでもクリントン氏は、試みることの重要性を説明している。

いずれこの問題は、情報の自由だけに留まらなくなる。われわれどのような世界に住むのかという問題だ。一つのインターネット、一つの国際社会、そして、われわれ全員を一体化して利益を生む知識共同体である地球に住むのか。それとも、情報や機会へのアクセスが、住む場所や気まぐれな検閲次第で変わる分裂した地球に住むのか。

さまざまな自由について、彼女が言わんとしたことを抽出してみた。表現の自由については、こう言っている:

ブログ、メール、ソーシャルネットワーク、ショートメッセージなどによって、アイディアを交換するための新しい場が開かれた ― そして新たな検閲の標的が作られた。

・・・一部の国々では電子的な障壁を立てて人々が世界のネットワークの一部分をアクセスすることを妨げている。検索結果から単語や名前や語句を絶滅させた。非暴力的な政治的発言をした市民のプライバシーを侵害した・・・こうした制限行為の蔓延によって、世界の大きい部分に新しい情報のカーテンが下ろされた。この壁の向こう側では、バイラルなビデオもブログ記事も、現代のサミズダート(地下出版)になりつつある。

宗教の自由について:

こうしたテクノロジーを、平和的な政治演説を罰するために用いてはならないのと同じく、少数派宗教の訴追や口封じに用いてはならない。

欠乏からの自由について:

・・・インターネットはすばらしい均等化装置になる可能性がある。ネットワークが知識や潜在市場へのアクセス手段を提供することによって、それまで存在していなかった機会を創出することができる・・・グローバル情報ネットワークとの接続は、近代化への入口である・・・情報ネットワークは優れた平等推進者となったのだから、貧困から人々を救うために、これを利用するべきだ。

恐怖からの自由について

こうした自由を推進するために、われわれはまた、コミュニケーションネットワークを破壊や恐怖の道具として使う人々を阻止しなければならない・・・政府と市民は国家の安全と経済繁栄の中核をなすネットワークが安全かつ回復力を持つことに、確信を持つべきである。これは、ウェブサイトの外観を損ねるつまらないハッカーたちに留まらないレベルの話である。

国務省では、他国の人々がインターネットで自由に自己表現し、検閲を回避するためのツールを鋭意開発中であるという。またクリントン氏は、国務省が一連の自由を世界に向けて推進するために、「イノベーションコンテスト」を開催すると発表した。

アメリカ国民のみなさんには、言語の壁を破り、識字率を高め、人々を必要なサービスや情報と繋ぐのに役つアプリケーションやテクノロジーの最高のアイディアを送っていただきたい。例えばMicrosoftは、へき地コミュニティーに医療を提供するデジタルドクターのプロトタイプを既に開発済みだ。このようなアイディアがもっと出てくることを期待している。われわれはコンテストの勝者と共同で作業を行い、アイディアを実用規模で実現するための予算を付ける。

どうやら国務省は「インターネットの自由」基金を始めるつもりのようだ。

写真提供元:Flickr/米国国務省

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(翻訳:Nob Takahashi)