状況深刻なMySpace―活路はNews Corpからの独立以外なし

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一時はインターネットの王者だったMySpaceが1年足らずの間に2人のCEOを失った。メディアのMySpaceを見る目は当然ながら厳しい

就任時にはMySpaceの救世主になると持ち上げられOwen Van Nattaだったが、経営のリーダーシップをめぐる争いに敗れて追い出されたようだ。最高プロダクト役員のJason Hirschhornはここ数カ月、MySpaceを辞めると友達に言い続けてきた。われわれが先週彼は辞めるらしいという記事を書いたところ、Hirschhorn本人が翌朝コメントを寄越した。「目が覚めてみると、こんな記事が載っているので驚いた。[TechCrunch]は 誰かに利用されてるんじゃないのか?

どうやらHirschhornの言ったのは本当だったようだ。事実、トップの間で争いがあり、彼が勝った。正確には半分勝ったというところだ。Hirschhornは、前COOのMike Jonesと並んでMySpaceの共同社長に昇格した。 両者はNews Corp.のデジタル部門の責任者、Jon Millerの直属になる。

しかし、こんな人事など今のMySpaceにとっては古いニュースだ。それよりまずMySpaceの陥っている状況を把握しよう(ページビューとユニーク訪問者の数字はComscoreによる全世界ベースのもの)。9ヶ月前に、上で述べた経営チームが就任した頃と現在の比較だ。

  • MySpaceの9ヶ月前のユニーク訪問者:1億2500万
  • 現在のユニーク訪問者:1億2200万人(-3%)
  • 同時期のFacebookのユニーク訪問者の伸び:48%アップして4億6900万に
  • MySpaceの9ヶ月前のページビュー:350億
  • 現在のページビュー:200億(-44%9
  • 同時期のFacebookのページビューの伸び:118%アップして1930億に

しかもMySpaceはこの9ヶ月間、ただのひとつも重要なプロダクトを発表していない。Van Nattaが最高プロダクト役員のHirschhornに不満を抱いていたのはまさにこの点だった。

今やMySpaceにはHirschhorn、Jones、MillerとCEOが事実上3人もいる。可能性は低いが、仮にこの3人が重要な改革に合意できたとしても、その重要な改革をやり遂げられそうなメンバーではない。

これほどひどくユーザーを失いつつあり、しかもGoogleとの広告契約という最大の収入源も近く絶たれる会社としては、内部の権力争いなどに費やしている時間はないはずだ。しかし、MySpaceは三人のトップの合意に加えて親会社のNews Corp.の承認を得なければ何一つできない。

MySpaceにとってもう一つの大きな問題は、上場企業の子会社であるため従業員にストックオプションを提供できないことだ。優秀なエンジニはMySpaceを敬遠する。

MySpaceの唯一の活路は(私は誇張しているわけではない)、News Corp.から独立することだと思う。共同社長などというバカげた体制を止めてまともな指導体制を作り、 公に自社の悪口を言うような連中ではなく、熱意にあふれた人材をトップに迎えなければダメだ。またストックオプションが活用できるよう非公開会社に戻す必要がある。

News Corp.にとってMySpaceはほんの付けたりのような存在だ。厄介な継子というところだ。一時はインターネットの王者だったMySpaceがこれではあまりに惨めだ。

下のグラフは、Van Natta体制下、訪問者、ページビュー、滞在時間のすべての面でMySpaceがFacebookに完膚なきまでに叩きのめされた様子を表わしている。記事中の数値と異なり、下のグラフはアメリカ国内のみの統計だが、傾向を見るには充分だ。

Van Natta解雇のニュースを聞いて、誰もMySpaceの状態に疑いを抱くものはなくなった。MySpaceは落ち目だ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦/namekawa01