iPhoneから出る電磁波のレベルを予報するTawkon, 当然ながらApple App Storeは承認を拒否

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またまた出ました…Apple App Storeの不承認アプリケーション、その第5102928号だ。数週間前にイスラエルのお忍びスタートアップTawkonが、彼らがこれまででもっとも重要なiPhoneアプリケーションと称するものの、デベロッパバージョンを見せてくれた。重要って、何が? それは、iPhoneから出ている電磁波を、いつでも、どこででも分析する。待ち受け時でも、電話中でも、どちらでも。

なんだかSFっぽいマユツバか? いや、イスラエルはハードウェアでもソフトウェアでも優秀な技術者が多いのだ(後述)。しかし残念ながら、イスラエルの軍隊の訓練の厳しさは世界一とは言えない。世界一はなんといっても、iPhone App Storeの承認プロセスだ。

Tawkonのアプリケーションの目的は、iPhoneから発している電磁波レベルの兆候をユーザに提供することだ(同社は兆候ではなく“予報”と言っている)。そのレベルは、環境条件や、セルタワーからの距離などで変わる。デバイスの持ち方でも変わるのだ。具体的に言うと、iPhoneのアンテナはデバイスの下部にある。ユーザがiPhoneを手のひらでしっかり包むと、それによって電磁波は増える。3GSタイプはチップセットが改良されているから、電磁波は前のバージョンより少ない。Tawkonは、そのことも考慮に入れて予報を計算する。

アプリケーションを立ち上げると、すぐに待ち受けモードでの電磁波の兆候をユーザに知らせる。グリーンとオレンジと赤のパルスが表示されるので、しろうとにも分かりやすい。たとえば本誌のオフィスでは電磁波のレベルは最小だが、トイレに行くとずっと高くなる。大量のコンクリートに囲まれた場所だと、電波が弱くなり、接続を維持するためのiPhoneの仕事負荷が高くなるからだ。

電話をかけているときの電磁波レベルを知るためには、iPhoneのアドレス帳から相手を呼び出す。するとアプリケーションは電磁波レベルをリアルタイムでモニタし、閾値よりも高かったら振動や音で知らせる。アプリケーションはiPhoneの近接センサーも使って、ユーザのこれからの移動方向をガイドしたり、ヘッドセットの使用や、ユーザの顔とiPhoneの角度までも指導する。

Tawkonは、どうやってそれができるのだろう? アルゴリズムと呼ばれる魔法が、電話機のSAR(Specific Absorption Rate、電波の吸収比率)とその変化を読み取り、その位置や環境条件、スマートフォン固有の要素(Bluetooth、加速度計、近接センサー、GPS、コンパスなど)の状況も判断する。通話中にユーザがさらされる電磁波レベルは、セルタワーからの距離などの環境要素や、ネットワークと天候の状況、地形、人体とアンテナとの距離、アンテナの方向(iPhoneを縦に持っているか横に持っているか)、移動スピード、などの要素から判定する。

Tawkonのアプリケーションは、誰もが疑って当然だから、いくつか注記を述べておきたい。まず、Tawkonの目的は騒動を起こすことではない。同社はアプリケーションをApp Storeに提出する数週間前に私に接触してきて、不承認になりたくないと真剣に述べた。これが本当にお笑いアプリ(一種のギャグ)だったら、騒動が起きないどころか、より多くの売上を期待できただろう。それに、アプリケーションの出力が正しいことの検証は私にはできないが、3人のファウンダに実際に会ったときの印象では、みんなとてもまじめな人たちだった。ハードウェアとソフトウェアの高度な知識と経験を持つ人たちが、本当に世のため人のためになると信じて、18か月もかけて開発した製品だ。実験室でのテスト結果では、このアプリの出力の正しさが確認されたそうだ。だからとりあえず、私は彼らの言葉を信じたい。

Tawkonのアプリケーションは申請から二週間後に不承認になった。理由は、この種の診断ツールは有用性の点で混乱を招く、というもの。App Storeの担当者が、電話でTawkonのチームにそう言ってきたそうだ。実際に使ってみた私としては、App Storeのこの見解はおかしいと思う。有用性がまったくないとは、言えないだろう。

Tawkonはしかし楽観的で、Appleもいずれこのアプリケーションを5ドルから10ドルぐらいで売ることを認めるだろう、と言っている。BlackberryとAndroid用のバージョンも、目下開発中だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))