iPhone OS 4.0は火のない煙?–今SDKがないということは今夏の発表はムリ

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Appleはこれまで各年に一回、iPhoneの新バージョンをリリースしてきた。だから今年も夏あたりにニューモデルが出る、と考えたくなる。しかしAppleの場合は、ソフトウェアの更新とハードウェアの更新がつねに二人三脚だから、iPhone OS 4.0という新OS+新ハードウェアの噂が立っても不思議ではない。問題は、今回の場合はそのタイミングがちょっと狂いそうなことだ。

AppleInsiderの今日の記事(米国時間3/11)によれば、iPhone OS 4.0ではマルチタスクがサポートされるらしい。それがほんとなら、このプラットホームのこれまででもっとも重要なOSアップグレードだ。とはいえ、AppleInsiderのその記事は、OS 4.0について“今後も相当長期にわたって「開発中」の状態が続く”と言っている。iPhone OS SDKのこれまでの歴史を振り返ってみれば、少なくとも過去2年は、(夏の製品発表に備えて)3月にベータビルドがリリースされた。今年はすでに3月に入っているが、Appleが今年もそうするという噂のウの字も聞こえない。

それに対して昨年は、AppleはiPhone OS 3.0のプレビューイベント(ベータを初めて一般に提供)を3月17日に行っている。その日はテキサス州オースチンのSXSWフェスティバルに行ってて、Appleのイベントには出席できなかったから、日付をよくおぼえている。もう一つおぼえているのは、Appleがそのイベントの招待状を送ったのが3月12日だったことだ。オースチンに行くために空港へ向かうバスの中で、招待状に関する記事を書いたから、それもよくおぼえている。しかし、昨年は、AppleはiPhone OSに関するイベントを毎年3月にやると発表する、という都市伝説まで生まれそうだったのに、今年は、今のところ、シーンとしている。

iPhoneの新OSに関する憶測や噂が、最近のiPadの発表と、その4月3日の発売によって、相対的に影が薄くなっているのかもしれない。いや、噂だけでなく実際に、iPad騒動がiPhone 4.0 OSのリリースを遅らせているのだろう。しかもAppleは今、iPhone OS 3.2のベータビルドの発表準備に追われているはずだ(現在はベータ4)。3.2は、iPadに搭載されるOSらしい。

新OS(+新ハードウェア)の発売にある程度アプリケーションが間に合うためには、デベロッパのためのSDKの提供が重要だ。とくに、マルチタスクは相当大きな変更だが、複数のタスク間での計算資源の管理はOSが完全に面倒見るのか、それとも、アプリケーション側でも何らかの‘努力’が必要なのか、それすら分からない(前者なら今のアプリがそのまま書き換えずに動くはず)。アプリケーションの後方互換性(4.0用に作られたアプリが現行〜旧モデル機でそのまま動くのか)すら、現状では明らかでない。OSのアーキテクチャ以外に、プロセッサの速度の違いという問題もある(4.0機はiPadにも使われているA4プロセッサだろう)。そのほか、RAMの容量、バッテリ寿命なども、マルチタスク対応で拡張されるはずだ。

何人かのデベロッパに話を聞いてみたが、誰一人、iPhone 4.0 OSについて何かを知っている人はいない。もうすぐ出るという話をAppleから聞いた、という人は数人いる。大きな変更がある、ということも知っている(以前、バックグラウンドプロセスについて推測したことを思い出す)が、時期に関する情報は彼らは何も持っていない。Appleが、サードパーティのアプリケーションをバックグラウンドで動かす方法を模索していたのは、ほぼ1年前のことだが。

デベロッパが十分に試用〜開発努力のための時間を与えられていない段階で、AppleがiPhoneの新OSをリリースすることは、考えられない。それなのに、4.0 SDKについては、これまた噂のウの字すらない。6〜7月のリリースなら、デベロッパたちはとっくにSDKを手にしているはずだ。それとも、次のiPhoneは3.2を載せるのか? そして、4.0は秋にずれ込む? それなら、ありえそうだけどね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))