Google TVの発表で、Apple TVが「趣味」以上になる

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[jp] TechCrunch Japan 翻訳記事で振り返るTwitterの歴史- 1/5

ここ数年Appleは、Apple TVについて語るとき好んで「趣味」ということばを使ってきた。まるでこの商品を恥ずかしがっているかのように。たしかに、Mac、iPod、iPhoneの売上と比べると、そう言いたくなるのも不思議ではない。

しかし、実は恥じることなど何もない。Apple TVは良い製品である。Appleがその潜在能力をフルに引き出すために、もう少しまともに時間とエネルギーを注げばよいだけだ。それには今日発表されたいわゆる「Google TV」のニュースが、効果を発揮しそうだ。

AppleとGoogleは一触即発の状態にある。かつての親友同志は、それぞれの主要分野で競争を激化させており、未だに宙に浮いているリビングルームは新たな戦場と化す可能性が高い。昨日(米国時間3/17)New York Timesが報じたように、GoogleはIntel、Sony、Logitechなどのパートナーと共に、Google TV体験をリビングルームに持ち込もうと準備中だ。もちろんそこは、Apple TVの居る場所だ。そしてAppleとしては、いかなる領地も簡単に新しい有力ライバルに譲るわけにはいかない。いくらほかのことに忙しいからといって(*コホン* iPad *コホン*)。

それはMicrosoftのやり方だ。

Nick Biltonが指摘するように、このGoogle TVはAndroidプラットホームがベースになる。これは、テレビ受像機のためのアプリケーションをサードパーティーデベロッパーに作ってもらうことが、重要な狙いである可能性が高いということだ。言うは易し行うは難しであるが、Androidのオープン性を考えれば意外に早く面白いことが起きるのではないか。

一方Appleはといえば、そのデバイスはオープンから程遠い。じっさい現在Apple TVは完全にクローズドで、ソフトウェアを変更できるのはAppleだけだ(もちろんハックせずにという意味で)。しかし今日の発表を受け、それも変わるのではないかと私は予想する。

Apple TV上でiPhone型アプリケーションが動くというのは魅力的な考えだ。もうアプリをテレビに画面に写して、うまくいくところを見せている人もいる。iPhoneアプリをApple TV用に作る上での主な問題は解像度である。iPhone(およびiPod Touch)では、Appleは画面サイズ/解像度を1種類しか提供していない。これはデベロッパーが見た目に美しいアプリを作りやすくすると同時に、すばらしいユーザー体験を保証している。

しかしiPadはすでに何もかも変えてしまった。Appleはこの新しいデバイスでも、iPhoneアプリを2倍に拡大するだけで大画面で動くようにして、極力シンプルにしているが、単一画面サイズから脱皮しようという意向もみせている。残念ながらApple TVは非常に多くの画面サイズのテレビに接続できるため、制御することが難しい。

これはGoogleには関係ない。すでにAndroidは何十種類もの画面サイズの異なる電話機で動いているからだ。しかしAppleは明らかに、同社のデバイス上でどうアプリが見えるかにこだわっている(iPadの画面比が妙なのも、スケーリングされたアプリの見映えをできるだけ良くするためだ)。これはAppleが本物のApple TV(受像機)を出すという意味だろうか。そういううわさは、かなり前からある。あるいはアプリを特定の解像度に固定するかもしれない ― iPadでアプリがスケールアップしていない場合と同じように。

それはわからない。私にわかるのは、このGoogle TVのニュースを聞いたことで、きのうに比べてApple TVが「趣味」ではなくなってきたことだ。

趣味かどうかはさておき、Steve JobsはApple TVを、Appleが作っている椅子の「4本目の足」と呼んでいる。1本目がMac、2本目がiPod、3本目がiPhoneであり、Jobsはいつの日かApple TVがこの椅子を完成させることを願っていたのである。しかし、代わってiPadが4本目の足になるのはまちがいないようだ。

そんなことではいけない。今Appleはダイニングルームの家具一式を作る時だと私は思う。私たち消費者は、AppleとGoogle(さらにはMicrosoft、Tive、Roku、Boxeeその他)のリビングルーム軍拡競争が、ケーブル会社のあのひどいTVユーザー体験を追放してくれることを期待しているのだ。

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(翻訳:Nob Takahashi)