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位置情報のオープンデータベースを作る時が来た

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先週Twitterが位置情報付ツイートを使って位置の識別を開始する意向を表明したことで、位置情報を巡る戦いが熱を帯びてきた。長いリストに名を連ねるTwitter、GoogleFoursquareGowallaSimpleGeoLooptCitysearch らの会社が、自社の座標にマッピングした位置情報専用データベースを作るまでにはかなり時間がかかる。

ユーザーがチェックインしたりツイートしたり写真をピン止めした場所の近くのGPS座標に店をマッピングすることは、地域モバイルオンライン広告の主役である位置情報ターゲット広告を表示するための第一歩である。

ここに問題がある。こうした取り組みで作られる位置データベースは重複しがちで、ある会社が他社よりカバー率を高めて優位に立つことがあったとしても短命にすぎない。今こそ位置情報のオープンデータベースを作り、すべての企業やデベロッパーが登録も利用も自由にできるようにするべきだ。しかし、そのデータベースが有用であるためには、最大かつ最速で成長するジオ企業らの参加が必要だ。

この提案をFoursquareのCEO Dennis Crowleyに先日のパーティーで話したところ、彼は非常に乗り気だった。Foursquareは、ユーザーがチェックインしようとした位置が未登録だった場合にその位置を追加していくことで位置(同システムでは「venue」と呼んでいる)情報の包活的データベースを蓄積している。そのGPS経緯度座標は、Foursquareのvenue(店、注目の場所、さらには個人の家も)データベースとマッチングされる。後に私はメールでCrowleyにこう尋ねた、「君のユーザーたちが作り上げた位置データベースの質は、競争上の優位性になるのではないか」。彼の返事はこうだった。

そう、でもそれはソーシャルグラフでも同じだった。しかしfacebook connectでは、みんなが仲良くやった方がうまくいくことが示された。「位置情報のfacebook connect」ができればすばらしい。誰が作ることになるののかわからないけど ― googかfbookかtwitterか ― でもきっと来年には解決している問題だと思う。この問題に取り組んでいる人はたくさんいる。

ちなみに、あの晩TwitterのファウンダーJack Dorseyも同じ部屋に居て、彼の反応はもっと不熱心で慎重だった(念のために言っておくが、DorseyはTwitterの公式見解を何か言ったわけではなく、単なる酒の席でのダベリ)。しかし、最近のTwitterが、Twitter生態系の一部を次々と自分の物にしようとする行動とその結果が招いた論争を踏まえると、私はTwitterがこうした位置情報オープンデータベースを作ることによって、失われたデベロッパーの好意を少しでも取り戻せるのではないかと思う。実はTwitterは「位置情報のFacebook Connect」を作り、APIを通じてそれをデベロッパーに公開したいと考えているのではないかと私は思っている。Twitterが買収したMixer Labsはたしかにこの方向に進んでいたしそこで使われていたGeoAPIを今もTwitterがサポートしている。願わくば、位置情報付ツイートから得られた位置情報もすべてそこへ入ってほしい。

位置情報のFacebook Connectではまだ十分ではない。Crowleyのたとえに不足しているのは未だにFacebookがソーシャルグラフを制御していることだ。Facebookはソーシャルグラフ(自社のメンバー同志の繋がり)を他のウェブサイトやデベロッパーに公開しているが、他のウェブサイトが自分でそのグラフに追加することはできない。真にオープンな位置情報データベースは、ギブ&テークの両方を許されなくてはならない。誰もが寄与することができ、誰が所有するということのない物であるべきだ。FoursquareはTwitterやGoogleと同じくらい簡単にデータベースを更新できるべきであり、他のどの位置情報スタートアップも同様だ。最良のデータは広く行き渡らなくてはいけない。

これに反する意見は、誰か ― TwitterかGoogleかFacebook ― がデータベースを制御することが、質を維持するためには必要だというもの。位置アプリを作っているデベロッパーに誰かまわずデータベースを更新されれば、不正確な位置データが溢れて最悪の場合はジオスパムになってしまう。私が思うにDorseyがためらう理由のひとつはそこではないだろうか。しかし、良いデータが悪いデータより報いられるような位置データベースを設計する方法はあるに違いない。例えば、ある位置情報は他に2つか3つの同じ位置に関する情報と一致するまで公式としないとか、情報ソースの総合的信用度と正確さの履歴に基づいて登録することなどが考えられる。

またオープン位置情報データベースは時間の経過とともに自己修正される。これを使う企業は、自身が吟味した位置データベースに特定の店や場所がない時にだけ、これを参照するという使い方もできる。要は、最良のデータが勝つ状況を作ろうということだ。そして10社が揃って同じ位置データベースを作る代わりに、何千もの会社がオープンデータベースの上で、新しい位置サービスや広告やアプリケーションを革新するのである。これはモバイルウェブを織りなす基盤のほんの一部分にすぎない。

画像提供:Flickr/Nate Bolt

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(翻訳:Nob Takahashi)