Apple製品のDIY修理サイト、iFixitがソーシャル修理コミュニティー構築へ

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AppleファンならたぶんiFixitのことは知っているだろう。 われわれCrunchGearでは、Apple製品の内部拝見やDIY修理のページに始終リンクを張ってきた。このサイトは主にAppleのデバイスを中心に扱っている。ハードウェアの分解修理などという普通なら無味乾燥になりがちなトピックだが、役に立つ情報を豊富にユーモアのある語り口で紹介してくれる楽しいサイトになっている。〔iPone 3GSのメンテナンス・マニュアル〕今日(米国時間4/22)、iFixitではApple製品ばかりでなく、あらゆるデバイスのDIY修理情報を提供するグローバルなコミュニティーを発足させた。

こうした試みは実に時宜を得ている。メーカーと消費者の関係はますます一方的になるばかりだ。最近のハードウェアは付属のドキュメントがまったく貧弱な上に、わけのわからない組み立て方をしているので、ほんのちょっとした修理でもApple公認技術者やらDellのカスタマーサービスの人間やらを呼ばねばならない。私はこの問題について何度も書いてきたが、iFixitはこれにまさに正面から取り組もうというのだ。

〔略〕

iFixitが考えているのは(当然だが)ソーシャルな解決法だ。iFixitは世界中のあらゆるデバイスを持っているわけではないし、持っていたとしてもすべての製品の分解手順を研究することなどとてもできない。そこで詳細な分解手順や必要な注意事項などの情報の収集を、現存のユーザーコミュニティー(つまり、読者の皆さんのことだ)に頼ろうと考えた。分解マニュアルは編集可能で、正確性についての目安とするため、読者による寄稿者の評価システムが導入される。マニュアルの閲覧、PDFファイルのダウンロードは無料。人気のあるデバイスの修理部品やツールの販売で運営をまかなうものと思われる。

現在、iFixitにはAppleの全製品のマニュアルが掲載されており、それぞれ基本的な修理、部品交換、トラブルシューティングのノウハウが紹介されている。ゲーム機、携帯電話その他のデバイスに関する分解修理情報がユーザーから多数寄せられている。しかし、もちろんデバイスの数というのは砂浜の砂粒ほどもあり、しかも刻々と増えていく。一人のユーザーが質を落とさずに寄稿できる量には限界がある。つまり、もっとずっとたくさんの寄稿者が必要なのだ。

このプロジェクトは必ずや貴重な情報の宝庫になるだろう。われわれは日常使うデバイスをブラックボックスと考え、プロでなければ修理できないものと思い込んでいる。”それもiPhoneやノートパソコンだけではない。ヘッドフォンの音が出ない、HDTVの色がおかしい、ハードディスクからイヤな音がする、などすべて修理は専門家まかせだ。もちろん、自動車もそうだ。しかしユーザーにやる気とねじ回しがあれば、あと必要なのはノウハウだけだ。うまく行けば、iFixitの修理データベースは雑草のように急速に拡大し、デバイス修理のWikipediaのような存在になるだろう。ネットの一般ユーザーがそうしたマニュアルを理解して修理を実行する能力(あるいはモチベーション)があるかどうかは今後に待たねばならないが、ブラックボックスの修理代が高くなるにつれて、節約のためだけにでもDIY修理を試みるユーザーが増えるはずだ。われわれは保証期間が切れると同時に問題が起こり始めることをよく知っている。

身の回りに世間にあまり知られていないデバイスを持っている読者は分解修理マニュアルの投稿を考えては? アースデイに参加するよい方法でもある。

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(翻訳:滑川海彦/namekawa01