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HP、Palmを12億ドルで買収、「全力でWebOSを盛り立ていく」

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すでに報道されているとおり、HPはPalmを$1.2B(12億ドル)で買収することを発表した。HPの大型買収によってモバイル業界に大きな地殻変動が起きる可能性がある。私は先ほどHPの戦略・企業開発担当上級副社長のBrian Humphriesにこの件についてインタビューしてきたところだ。

Humphriesはまず次のように切り出した。「シリコンバレーの二大アイドルが力を合せていくチャンスが得られたことはまことに喜ばしい」。これは型通りのコメントだったが、すぐに本題に入った。「webOS は携帯のOSとして最高の製品だ。われわれは全力でwebOSを盛り立ていく」。

これは重要な発言だ。Palmが買い手を探していることはしばらく前から知られていたが、webOSの将来は誰が買い手になるかによって大きく変わってくるものと見られていた。たとえば、HTCが買い手として噂されていたが、HTCがWebOSに力を入れると、それぞれ独自の携帯OSを持っているMicrosoftやGoogleという重要な顧客と利害が衝突することになる。しかしHPにはHTCの場合のような大きな利害の衝突はない。たしかにHPもMicrosoftやGoogleとさまざまな取引をしているが、HTCのような携帯電話製造の大手企業ではない(もちろんHPはこれを機にトップ入りを目指すのだろうが)。

私はさらにHumphriesにwebOSについて、Apple、GoogleのライバルOSとの関係、HPがAppleのように独自のOSを開発せずPalmを買収した理由などについて質問した。「webOSは既存の携帯OSの中でベストの製品の一つだ。ここ3年から5年でこれに匹敵するレベルのOSは誰も開発できないだろう。われわれはHPの資金力を利用してwebOSを新しいレベルに改良していく

われわれは非常に優れたOSを手にすることができた。HPはApple、Googleと積極的に競争していく」とHumphriesは結論づけた。彼はさらにwebOSに関して従来どおりデベロッパーに対してオープンかつ友好的に接していくことを約束した。

私はAppleが携帯に関する特許権侵害で訴訟を起こすことに対して懸念を持っていないのかどうか尋ねた(Palmは一時Appleに狙われているという噂が出ていた。HTCは周知のようにすでにAppleに訴えられている)。Humphriesは「Iわれわれはさほど神経過敏になってはいない。もちろんわれわれはApple〔の知的所有権〕を尊重している」と答えた。

また彼はこれに関連して「HPはPalmが保有している1500件の特許を引き継ぐことになる」と述べた。HTCが一時Palmの買収を真剣に検討した理由はこれらの特許だったと見られている。同時にAppleがPalmを訴えなかった理由でもあるかもしれない。

Humphriesは具体的な製品計画については明らかにしなかったが、「今回の買収のカギはwebOSであり、Palmのハードウェアではない」と述べた。Palmの携帯端末の販売の不振がPalmを会社売却に追い込んだ原因だから、これは賢明な判断といえる。たまたま私が昨年の10月に書いたとおりでもある。Humphriesは現在Palmがキャリヤと結んでいる契約〔の将来〕について語るのは時期尚早だとしたが、私の考えでは、HPは現行の契約を更新せず、時期が来れば独自の新しい契約を結ぶだろう。

HPのプレスリリースによるとPalmのCEO、Jon Rubinsteinは会社に残るという。噂ではRubinsteinも他のPalm幹部とともに会社を離れると見られていた。HumphriesはRubinsteinの現在の役割について特に詳しく説明しなかった。私が電話で取材した他のHP幹部もこの点についてはプレスリリースを見てくれというだけだった。ただし彼はPalmチームの主要人物の残留に向けて努力してきたと語った。

長い話を一言でまとめれば、HPはモバイル分野に大々的に再参入した。今後、webOSはHPのすべての製品分野で広く利用されていくことになろう。

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(翻訳:滑川海彦/namekawa01