シアトルの皆さん、こんにちは

次の記事

Facebook、App Store、そして必然の音

TechCrunchが生まれたのは2005年の6月11日だった。それからの5年で、われわれのブログは個人的な趣味から急成長中の小企業に成長した。従業員は20人ほど、果敢なCEO、Heather Hardeの指揮下にすばらしく優秀なライター、エンジニア、営業、イベント専門家を擁するまでになっている。最近ではビデオのチームが拡大中だ。

この5年間に私は人生で最良の瞬間と、時には最悪の瞬間を経験した。ほとんどの経験はすばらしいものだった。なにしろペーパーのナプキンに殴り書きしたただのアイディアが現実になっていく過程を見ることができたのだ。ときにはわれわれの文化を決定的に変えるような瞬間に立会うことさえできた。起業家というのは驚くべき人種だ。

非常に初期からTechCrunchはシリコンバレーの外に目を向けていた。今日、われわれはヨーロッパとアジアでブログを運営しており、記事は3ヶ国語で発行されている(勝手にやっているスパム・ブログを入れればもっとずっと多い)。ライターも世界各地にいる。シリコンバレー、ニューヨーク、ロンドン、ブリュッセル、パリ、テルアビブ、東京、バカらしいことに、シカゴにも〔Leena Raoが夫の転職で引越した〕。無任所編集委員のSarah Lacyはいつも世界を飛び回って起業家精神がわずかでも芽生えている地域を探し出し、レギュラー陣の目の届かない地域をカバーしている。世界で毎月1000万人の読者がTechCrunchネットワークを訪問する。

さてここで、われわれは新たにシアトル駐在員を置くことになった―私だ。

今週の週末から私は主な住まいをシリコンバレーからシアトルに移した。私はシアトルとシリコンバレーで半々に過ごすつもりだ。また以前より出張を多くして、世界各地の起業家に会おうと思っている。

しかし、なぜシアトルなのか? 私は以前、スタートアップに関する限り、シリコンバレーに比べたらシアトルはマイナーリーグだと書いたことがある。私はシリコンバレーの真ん中から余裕を持ってそう主張することができた。シリコンバレー以外からも時折スターは誕生する。しかし成功したスタートアップの圧倒的多数は北カリフォルニアを本拠にしている。ここではすさまじい競争が行われ、あっという間に勝負がつく。そして負けたものもすぐに次のプロジェクトを始めることができる。

とはいえ、シアトルのスタートアップ・シーンも十分にホットだ。何十ものスタートアップが日夜イノベーションに取り組んでいる。私はその真中に身を置き、時折の訪問者ではなく土地っ子になろうと考えた。

ただし、正直に言えば、今回の引っ越しの最大の動機は心機一転したいからだ。そういう人も多いと思うが、私は一所に長くいるとだんだん飽きてくる性分だ。高校を出て以来、5年も同じ場所に住んでいたのはこれが初めてだ。そろそろ気分を変えたくなった。

それに素晴らしいスキー場が近くになるというのも正直言って魅力だ。

シリコンバレーの友人(ならびに情報源)はあまり違いを感じないと思う。今までも月の半分は他所に出張していてシリコンバレーにはいなかった。しかしシアトルのスタートアップの諸君はこれから私を見かける機会がずっと増えるだろう。皆さんが何をやっているのか知るのが楽しみだ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦/namekawa01