AdobeのCTO、Kevin Lynch、Web 2.0サミットで語る―「われわれはHTML5向けにベストのツールを提供する」

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サンフランシスコで開催中のWeb 2.0 Expoの今日(米国時間5/5)のキーノート講演者の一人はAdobeのCTOでユーザー体験とテクノロジー組織担当上級副社長のKevin Lynchだった。Adobeはここ数週間、公にAppleと闘争状態にあるので、このキーノートは時宜を得たものだった。LynchはWeb 2.0 Expoのプログラム・ディレクターのBrady Forrestと対談した。以下は私のライブ・ブログ。

Q: AdobeはHTML5に対してどう対処するのか?
A: 私としては「対処」という言葉は使いたくない。HTML5については、他の分野でも同様だが、ユーザーが自らの表現のため何を必要とするかを見ていく。われわれはHTML5についてもすばらしいツールを作りつつある。HTML5について世界でベストのツールを提供する。

問題はHTML 5対Flashではない。両者は必ずしも排他的なものではない。もっと重要なのは、ウェブにおける選択の自由だ。

現在、一部の勢力はウェブの一部を壁で囲んで、その中での行動にいちいち自分たちの承認を求めている。私は一私企業がそういう役割を担うべきではないと考える。Appleは現在、まさにそういう戦略を取っている。彼らは可能な限り壁を作ろうとしている。

しかしさっきデモを見たiPhoneヘリコプターにしてもそうだ―なぜiPhoneだけしか使えないのだろうか。他の携帯でも使えたらいいんではないか。今起きていることは1800′年の鉄道に似ている。当時いろいろな線路の間隔が用いられた。ある会社の列車は他の会社の線路では走れなかった。そういった自体はウェブには好ましくない。レールの幅の代わりに、一部の会社がアプリケーションを書くために特定のOSの使用を強いている。OSを乗り換えるには非常に大きなコストがかかる。

AppleがAdobeに対して主張するあれこれのテクノロジー上の理由は、本当の理由ではないと思う。Appleは法律のゲームを仕掛けてくるのだから、われわれはテクノロジーのゲームで答えるわけにはいかない。AdobeはApple以外のすべてユーザーのことを考えねばならない。巨大なイノベーションが起き、膨大な種類のデバイスが生まれようとしている。われわれはOpen Screen Projectを推進している。Adobeは70社以上のパートナーと開発を進めている。このプロジェクトから、今年の後半から来年にかけて画期的なデバイスが多数生まれるはずだ。こうした多数の会社から提供される多数の製品に比べれば、これに参加していないたった1社の製品は小さなものに見えるだろう。

今回のWeb 2.0でもこのプロジェクトのタブレット・デバイスのプロトタイプがデモされた。 こうしたデバイスの開発メーカーはみな同じ考えだと思う。

Q: 〔昨年買収したウェブ解析の〕Omnitureはどうなっているのか?
A: ウェブページの制作にあたってユーザー体験が重要であることに誰も異論はないだろう。問題はいかに効果的にユーザー体験を最適化できるかだ。それがOmnitureサービスの目的とするところだ。Test&Target機能は複数のバージョンを簡単に作り、比較テストすることができる。テキスト、色、ボタン位置、どんな要素でも簡単にテストできる。

Adobeではデベロッパーに対するサポートをさらに強化していく。アプリの開発ではソーシャルネットワークとの統合を用意にする機能が提供される。またTry&buyというオンライン・トランザクション処理のサービスを開発中だ。

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(翻訳:滑川海彦/namekawa01