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Alex Payne

Twitter APIを作ったAlex Payneが今度は"むかつかない銀行"づくりに挑戦

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2年前、Twitterがスケーラビリティで行き詰まっていたとき、助っ人としてAlex Payneが駆けつけ、問題の打開の一環としてTwitterのAPIを作った。このAPIは、言うまでもなく、今ではWeb上のもっとも重要な共有財産の一つだ。そのPayneがこれから、新しいチャレンジに取り組む。

今日(米国時間5/17)の彼のトゥウィートブログに書かれているように、PayneはTwitterを辞めてソーシャルバンクBankSimpleの創業に参加する。しかしその話の前に、Twitter時代のPayneについて触れておこう。

PayneがTwitterで仕事を始めたのは2007年の1月で、まだTwitterではなくObvious Corpのころだ。彼がサンフランシスコに引っ越した5月には、Twitterも徐々に形になり始めていた。最初彼は、Twitterの求めに応じていろんな仕事をこなしていたが、やがてAPIに集中するようになった。そのAPIはたちまち、多くのユーザがこのサービスと対話するためのメインの方法へと育った。そして2008年の8月には、Payneは彼の先見の明を認められてAPI Leadに昇進した

しかし成功とともに、彼がやり玉に上げられるような事件も起きてきた。2008年にPayneはTwitter Developer BlogにQ&Aを投稿して、その中でサードパーティのデベロッパたちからの質問に答えた。ある質問は、ユーザが負荷を軽くするための方法はないか、と尋ねていた(当時のTwitterは、スケーラビリティが貧弱という重要な問題を抱えていた)。Payneは、”人気者の”ユーザたちがシステムの負荷を増大させる原因であり、重いのはその人たちのせいだと答えた。そのとおりだが、これがRobert Scobleのようないわゆる”パワーユーザ”たちを怒らせた。Scobleは、彼の熱心な利用がTwitterを成功に導いたのであり、システムがスケールできないことを彼のせいにされたのではたまらない、と感じていた。

Twitterはすぐに、Payneのコメントを釈明したが、その中でもまた、Scobleを問題視した。その問題は最終的には解決したが、今度はほかの問題が生じた。

その年の2月に彼は、今自分が開発中のTwitterの機能があればサードパーティ製のTwitterクライアントは要らなくなるとトゥウィートして、再び物議を醸した。今度は、Twitterのデベロッパコミュニティの一部…今のTwitterは自分たちが引っ張っていると自負している連中…が、怒ったりおびえたりした。Payneは再び自分のコメントを撤回しなければならなくなったが、でも実際には、多くの点で彼は正しかった。そのすぐあとにTwitterはAtebits(iPhone用のTweetieのメーカー)を買収し、自社製のAndroid用とBlackBerry用アプリケーションを立ち上げた。

より重要なのは、Payneのコメントはどれも、彼が謝らなければならない性質のものではなかったことだ。彼の言うことを否定し、Twitter自身がもっと良い製品を作れないとか作らないと考えるのは馬鹿げている。しかしそれでも、結果的にPayneはブログの休止に追い込まれてしまった。

また、PayneのTwitterでの立場も後退した。昨年10月に彼は、”新しい課題に挑戦している“と書いた。それは”Twitterのインフラの新たな層を作ること“だそうだが、同時期にトゥウィートでは、ある種の無名のプロジェクトをやってる、と言っていた。それが日の目を見たのか、そのうち見るのか、よく分からないが、とにかくPayneがAPIの担当ではなくなったことが重要だ。APIを中心として、彼を軸に、よりロバストなTwitter Platformが生まれることも、期待できなくなった。

Twitterを辞めることについて、Payneはこう書いている: “Twitterを去ることは容易な決断ではなかった。Twitterでの仕事は、人生とキャリアを変えた。多くのことを学び、すばらしい友を作り、何百万もの人たちが毎日使っているものを仕事として手がけた“。Twitterに彼の辞任について尋ねると、その答えは: “それは完全に友好的であり、Alexは今、重要な機会を握っている。彼がその機会を入手するにあたり、Twitterでの彼の経験が重要な役割を担ったことは、弊社にとっても喜びである“。

では、それはどんな新しいプロジェクトか?

上で述べたように、Payneは協同ファウンダになり、BankSimpleのCTO相当役員になる。そのaboutのページによると、BankSimpleは”シンプルなオンラインサービスが好きな人びとのための、簡単で分かりやすくてソーシャルな銀行です。ほかの銀行のように、複雑難解な製品群であなたを罠にかけたり、あなたの知らないところで料金が発生したりしません。過振(当座貸越)の料金もありません。弊社は高度な分析手法によりあなたのより良い財務管理を支援し、あなたのニーズと目標に合わせて個人化されたサービスを提供します“、とある。

サービスの立ち上げは、今年後半だ。”1枚のシンプルなカードで、小切手、預金、報奨金、クレジットなどすべてを管理できます“。4月に同社のブログに載ったこの記事を読むと、同社の基本的な考え方がよく分かる。

“弊社があなたのお金を高額な広告費に使うことは、絶対にありません。製品を売るための最良の方法は、その製品に強いストレートな魅力があることです。弊社にとってそれは、隠された料金がないこと、すばらしいオンライン経験であること、最高の顧客サービス、そして、とてもシンプルな、パーソナライズされた金融サービスを提供することです。”

その記事は、最後にこう書いている: “むかつかない銀行になることによって、弊社は勝利します“。この言い方は、いいね。

オンラインで、既成概念をぶち破った銀行を運営することは、Twitter時代のPayne同様、これまた物議を醸すだろう。いかにも、Payneに合った新プロジェクトと言えるのではないか。

[写真: flickr/DaveFayram]

参考記事。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))