TC Disruptパネル討論―iPadの最大の敵はAppleか自身か?

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進化か死か:音楽、テレビ、ゲーム、出版の未来

今日(米国時間5/24)、ニューヨーカーで開幕したTechCrunch Disruptでは「iPad はニュースのあり方を根本的に変えたのか? それともやはり本質はウェブなのか?」というパネル討論を行った。New York TimesのDavid Carrが司会を務め、エンジェル投資家のRon Conway、Huffington PostのCEO、Eric Hippeau、Bloombergの最高コンテンツ役員、Norm Pearlstineが参加した。全員の結論は「iPadを止めるものはAppleだろう」というものだった。

これは少々分かりにくい話だ。もちろんiPadを作っているのはAppleだ。しかし全員、Appleの閉鎖的な政策が長期的に見てこのデバイスの普及に悪影響を及ばすだろうと見ていることが分かった。「なるほどiPadは現在はキラー製品であり市場を支配している。しかしいずれは他のプレイヤーも参入してくる」とPearlstineは述べた。また彼は、こうしたタブレット・デバイスのコンテンツはやがてはアプリ・ベースではなくウェブ・ベースに戻るだろうと予想する(Googleの共同ファウンダー、Sergey Brinも先週同様の議論をしている)。

New York TimesのCarrはこれに関して、「iPad自身もアプリというよりウェブ上のコンテンツを利用するためのデバイスではないのか?」と疑問を呈した。HuffingtonPostのHippeauは、「それは結局Appleの政策による。明らかに現在Appleはユーザーを壁に囲まれた庭園の中に押込め、そこでアプリを使わせたがっている。ところが問題は、Appleはそこでの利用状況をコンテンツ提供者に十分にフィードバックしないことだ」と不満を漏らした。そして「コンテンツ提供者は自分のウェブサイトで公開した場合にくらべてAppleからは非常に不十分なデータしか得られない。Appleはメディア企業にとってこうしたユーザー・データが死活的に重要なものであることを理解すべきだ。Appleはもうすこしオープンになる必要がある」と結論づけた。

Pearlstineはこれに同意して、「伝統的なメディア事業者にとってj購読者リストほど重要なものはない。メディア事業者はユーザーの購入履歴を知る必要がある。ところがiPadアプリではAppleはユーザー情報を独占して公開しない。これはメディア企業にとって大問題だ」と述べた。Pearlstineは「“やがてAppleのようなやり方をしないプラットフォームの提供者が現れるだろう。Appleはたしかにこの市場を一挙に作り出したが、もっとオープンにならなければ長期的にはライバルに打ち負かされるかもしれない」とした。

同様の事情にあるiPhoneは依然スマートフォン市場でトップの座を占めている。しかしAndroidが急速に追い上げていることも事実だ。

Ron ConwayはAppleは「素晴らしいユーザーインタフェースのおかげでリードを保っている。 音楽業界がiPod/iTunesに結局は従ったのと同様に出版業界もiPadに従うだろう。不満はあってもタダよりはいいからだ”」と述べた。

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(翻訳:滑川海彦/namekawa01