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テクノロジは社会の変化をどうやって起爆するか?–オバマの選挙参謀デベロッパらが語る

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インターネットなどデジタルの道具たちが、さまざまなコミュニティを作っているが、それらは社会や、外の大きな世界とどう対応するのか? TechCrunch Disruptカンファレンスで、この問題に関係のある3名のパネリストが、答えを模索した。

その3名とは、Scott HeifermanMeetupのCEO)、Chris Hughes(Facebookの協同ファウンダで今はJumoの常勤取締役)、Reshma Saujani(ニューヨーク市の第14選挙区の下院議員立候補者)だ。

Erick Schonfeld: Chrisは、2008年の大統領選挙でオバマ大統領の選挙戦用Webサイトとソーシャルメディアのデベロッパだった。それについて、一言。

Chris: 共有という文化を作ることがすべてだった。Facebookなど具体的なソーシャルネットワークは、このパズルのピースの一つにすぎない。人びとの自発性自主性を引き出し、好きなオンラインサービスを使って声を上げてもらい、Webの上とWebを超えた次元で関係を構築していただく。Jumoでもまさにそれを、もっぱら非営利ベースでやっている。

Erick: 市民に、寄付以上のことをやってもらうために、Webをどう活用するのか?

Chris: 寄付は、いちばん最後に起きることだ。その前に、自主性というものが重要であることを理解していただく、そして、メールやFacebook、MySpaceなどを通じて関係を維持する、この2つがある。できるかぎり人びとと相対(あいたい)して、関係を強化し、理解を築く。それは、寄付だけが目的ではない。

Erick: Reshmaは、オバマの選挙戦から何を学んだか? とくに、Webをどのように利用しているか?

Reshma: なによりもまず、ScottとChrisが先駆者だった。選挙戦のあり方を変えたのは彼らだ。私の場合は現職が相手だし*、テクノロジにはエスタブリッシュメント(既製体制)を壊す力があることを知っている。私のようなよそ者が、強力な地盤を持つ現職と戦うのは楽ではない。勝つためには3万票は必要だから、そのための自分なりのマシン(仕組み)を構築しなければならない。どうやって人びとを私の陣営に引き込むか。FacebookとTwitterだけに頼ってはいられない。そこで、pro.act.lyというプラットホームを使って支持者の声や動きをつかみ、彼らの居住区や、何をやってくれそうか、やる気の強弱、などを把握しようとしている。〔*: 同じく民主党で同じく女性。〕

Erick: 選挙戦マネージャのダッシュボードみたいなもの?

Reshma: その上に人びとが乗ってるダッシュボードだ。

Chris: 私に意見としては、選挙戦とはまさに、それを作ることさ。

Erick: Pro-act-lyは、オンラインの広告主たちが使っているマーケティングキャンペーンツールに相当似ている。

Reshma: そのとおり。たえず支持者たちの動きに関わって、しかもそれをモニタするためのツールだ。

Erick: Scott、オンラインの世界とオフラインの世界の連係と、その強化は、どうやるのか?

Scott: 私が見るかぎり、社会の変化は政治を超えている。だから、インターネットをインターネット離れするために使う、という大きな視野が必要だ。人びとが強い自主性を持ち、単なる消費者や観客ではなくなり、何かに積極的に関わっていくようにするには、どうすべきか。重要なのは、そこだ。

ここでScottは、ステージでMeetup Everywhereを紹介した。

Scott: 毎週、5万近くのミートアップ(meetup, ミニ集会, とりわけ政治集会)がある。そのうち、テク関連はわずか1%だ。Everywhereはできたばかりのプラットホームで、企業や団体が同時にあちこちでミートアップを容易に開催することができる。ただのフォロワーが、運動する/活動するフォロワーになるのだ。初期のユーザにSeth Godinがいる。

Scott: Meetup Everywhereでは、複数のミートアップを、参加人数、地域、日付などでソートできる。人と人を結びつけることが、容易にできる(しかもiPadよりずっと強力だ)。Foursquare、Groupon、Fred Wilson、The Huffington Post、…それにTechCrunchも初期のユーザだ(それについてはこの記事を)。

Erick: Chrisなら、これを使って何をするかな?

Chris: これはいいね。とくに、小さくてアジャイル(agile, 機敏)な選挙活動に向いてるよ。

Reshma: 私も絶対、使いたい。

Chris: あのぉ…、このパネルの大きな問題は、どうやってテクノロジが社会の変化を加速するか、だと思う。既存のネットワークやスタートアップたちで、運動を作り出すのは容易だが、そのエネルギーを実践と行動に変えていくにはどうするのか? Jumoで考えているのは、支持者たちとのつながりを、もっと容易に作れるようにしたいという点だ。そのためのインフラを構築できたら、選挙活動だけでなくあらゆる企業や組織・団体が利用できるだろう。

Erick: 今度の大統領選は、どんな感じになるかな?

Chris: オバマのときにやったことが、もっと大規模化するだろう。ツールに投じる予算も大きくなる。データマイニングも、もっと徹底的にやるようになる。関係の構築がより重視され、細かい注意が向けられるようになる。それに関しては、Facebook Connectが大きな役割を演じるだろう。

Erick: Reshmaは、人びとをオンラインで動員するためのもっとも効果的な方法は何だと思うか?

Reshma: たくさんの人が私にこう言う: “ワシントンは私の声を聞いていない”…つまり、自分が政府に参加していないと感じている。誰もが訪れることのできるオンラインの選挙事務所、こちらから積極的に人びとに接触する努力、アイデアを人びとに募ること(ideasをcrowd-sourceする)、そしてすべてにわたって、実行力と明確な説明責任がいちばん重要だ。

Erick: 選挙に勝つためだけでなく、勝ったあとの統治〜行政行為(govern)にも、オンラインのツールは使えるか?

Chris: 今の連邦政府は、その点でもなかなかうまくやってる。データの公開、目届きの充実〜細部化、などなどだ。オバマ以外の政権だったら、あり得なかったかもしれない。今のスタッフは、実行がとても速い。運動を維持拡大する方法としては、テクノロジにやや幻滅している人たちもいる。しかし、テクノロジそのものに、何かができるわけではない。何よりも重要なのは、共有の文化を育てることだ。

Scott: 2012年の大統領選は、Tea Party movement日本語解説)…Meetupのユーザだが…に酷似したものになるだろう。つまり、地方レベルの組織がより根強くなる。

TechCrunch Disruptライブストリーミングビデオを、livestream.comで見ましょう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))