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元App Storeの王iFart、iPadから締め出される

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昨年12月、App Storeが生まれてまだ半年もたたない頃、私は今やiPhoneの定番ともいえる一つのアプリについて記事を書いた。iFartである。このアプリをはじめとする類似の「おバカ」アプリは恐ろしいほど流行し、一般大衆には腸内ガスの録音済音声に対する貪欲で少々憂慮すべき欲求が存在することが証明された。残念なことに(少なくともオナラ愛好者にとって)、このアプリケーションがiPadへの道中思わぬ障壁に突き当たった。iFart HDが「ユーザー機能性極小」を理由に登録を拒否されたのだ。このアプリが「bombardier」や「brown mosquito」の音を発する時、文字通りiPadを揺らすという事実があるにもかかわらず(iPadのスピーカーはよく振動する)。

iFartが、この恣意的な規則にひっかかった最初のアプリケーションではない。以前本誌は、QuackPhoneという、iPhoneにアヒルのような声を出させるアプリが、同じような理由で拒否されたことを報じた。しかし、iFartはどこぞの無名アプリケーションではない。それどころか、一時はiPhoneアプリケーションの終身トップ20に名を連らね、最初の14日間で10万本を売り、これまでに2万件以上のレビューが書かれている。

iFartを開発したInfoMediaのCEO、Joel Commによると、1ヵ月も待ってApple担当者と連絡が取れたところ、アプリがiPad用として承認されるためには、かなりの機能を追加する必要があると言われたという ― 音の出る板では、たとえ有名なやつでもダメだった。

Commは前にもこれを経験している。App Storeが最初に公開された時、AppleはiFartやPull My Fingerのようなアプリを定期的にブロックしていたが、2008年12月、ついにこれらの「冗談」アプリに門戸を開放した。しかし今回、このアプリケーションは過激な言葉や下品であることを理由に止められたわけではない。代わりに機能不足と言われてしまい、これは容易には変えられない。唯一の慰めは、Commが既存のiPhoneアプリに横位置表示を追加できるということだが、それはネイティブのHD版ではない。

Commは、App Storeの承認プロセスの不統一を指摘し、似たようなテーマのアプリであるFarting ZombiesはiPad進出を果たしているという。もちろん、そんな不一致などApp Storeではよくある話だが、だからといってデベロッパーたちの不満は減らない。Commは、InfoMediaがいわゆる「バカプリ(crapps)」だけを作っているわけではないことも指摘する。同社のアプリ、GameDockはiPhone上のマルチプレーヤーゲームプラットホームとしては先発であり、iVoteは投票アプリとして人気を得ている。

少なくともAppleがiPadのハードルをiPhoneよりも高くしようとしていることは確かだ。いずれ下げるつもりがあるのかどうか知る術はないが、私の勘によれば、AppleはiPadをフル装備のコンピューティング・プラットホームとして見せたいのであり、大画面冗談アプリ用デバイスにするつもりはないのだろう。Commも同じような意見だ ― 彼が思うに、Appleはおならアプリを承認することでiPadに「珍奇」アプリが溢れることを恐れているのだろうという。そんなわけで、iFart HDの栄光を体験できる日は、もし来るとしてもかなり先のことになりそうだ。

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(翻訳:Nob Takahashi)