iPadの販売速度は「3秒に1台」。「Flashは既にその役割を終えたプロダクトだ」とジョブズは明言

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多くの人は、4月に公開されたスティーブ・ジョブズの1,700ワードからなるブログ記事を読んで、彼がAdobeのFlashについてどのように考えているのか、完全に理解したように考えていることだろう。しかしロサンゼルス郊外で行われているD8カンファレンスにて、Flashについてさらにわかりやすく言及している。曰く、Flashというのはその寿命を終えつつあるプロダクトのひとつだと言うのだ。

ジョブズ曰く、技術プロダクトにはライフサイクルというものがある。咲き誇る盛夏もあれば、枯れ散ってしまう冬の時期もある。Appleとしては芽生えを迎える春の時期にあるプロダクトを活用したいと考えているとのことだ。Flashがこれから成長していくようなプロダクトではないことを強調しているわけだ。むしろ盛りを過ぎて消えゆくプロダクトであると考えているようだ。

このような前提に立ってみると、Flashを採用しないのはAppleの「よくある戦略」のひとつに過ぎないともジョブズは述べている。最先端を目指す以上、時代に遅れたプロダクトは採用しないということだ。たとえばマッキントッシュで採用した3.5インチフロッピーをやがて捨て去ったという過去もある。あるいは他企業がUSBを採用する前に、自社プロダクトからはシリアルポートやパラレルポートを取り去ってしまったこともある。そしてMacBook Airでは光学ドライブも捨て去ってしまった。「こうした動きを見てAppleはクレイジーだと言う人もいた」とジョブズは述べる。

自分にとって最適なものを選ぶことが必要だ。Flashも一時は重要なプロダクトとして名を馳せたが、既に舞台から消え去りつつある。代わりにHTML5が登場してきつつあるところだ」とのこと。

そもそもFlashを採用している携帯電話端末がないではないかと、ジョブズはこれまでにも述べたことを繰り返す。Walt Mossbergが「間もなく出てくるのではないか」と述べても「そのセリフは2、3年前から聞き飽きている」と一刀両断だ。

それにしてもFlashを搭載しないことで、インターネットエクスペリエンスに「穴」が生じることになるのではないかというMossbergは指摘には、そうした「穴」もすぐに埋められるものだと返した。加えて、そうした「穴」はそもそも広告が大半で大した問題ではないという認識も示した。ジョブズ曰く、AppleプロダクトにFlashを採用しようとする動きもあったが、結局目標水準に達しなかったのだということだ。そしてAdobeの歩みを待つことなくAppleは先に進み始めたというわけだ。

市場がAppleの選択を支持しないのなら、Appleとしても再考の余地はあるとジョブズは述べていた。しかしそうした状況にもないようだ。「人々はiPadを評価しているようですよ。なんせ3秒に1台のiPadが売れているわけですからね」というジョブズの言葉は歓声と拍手に迎えられていた。

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(翻訳:Maeda, H)