1000人の記者の死:Forbesの新天才編集長の大胆な計画がForbesを殺す

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昨日(米国時間6/13)私は、新旧メディアの「コンテンツ」に対する姿勢を対比する記事(未訳)を書いた。私の結論は、インターネットの世界では質、独創性、独占性は急速に無関係になりつつ あるというものだった。代わりに、オンライン出版はコンテンツを、低賃金、無教養で、SEO広告枠を提供する一山いくらの物として扱うようになってきている。

この現象が、オンライン専門ブランドだけに限らないことを示すために、私はForbes.comの例を挙げた ― 有名人の寄せ集めスライドショウから「アメリカで一番稼げるブルーカラー職」のちゃちなリストや「一番人気の夏向けコンバーチブル」まで。この記事が掲載された後、私は何人かの現役Forbes従業員で私の批判に(当然、オフレコで)同意する人たちと会った。Forbesのなりふり構わずページビューに執着する様は、ただただ見苦しいばかりだ。

しかし、この会社は私の批判を真摯に受け止めたに違いない。今日、Forbes.comのPaul Madment編集長が、辞意を表明し、新しい「最高製品責任者」Lewis Dvorkinが公開会見を開き、同社の大担な新オンライン戦略を発表した。DvorkinはForbesに入社する前、クラウドソースのニュースサイト、True/Slantのファウンダー兼CEOであった。同社はこの5月にForbesに買収された。それで、この世界最大級の権威をもつ出版物の報道基準に対する大胆な改善計画とは何なのだろうか。

Forbes.comは近くその門戸を何千人もの無報酬記者に開放し、[質の高い社内ジャーナリズムを育てる代わりに]「Forbesの編集者は才能の収集家になっていく」。

ギャアアアアアーーー。

この方針がいかに見当外れであるかを表現するにはどんな言葉はもってしても十分ではない。Forbesのオンライン編集基準はすでにトイレの中だったが、Dvorkinは、レバーをひねって流してしまっだ。この新種の物書きたちによって、未編集の(Forbesには何千人もの寄稿者を監視するリソースなどない)自己PR的たわ言が何千ページも加わるだけでなく、参入ハードルがキーボードを打てる人全員にまで下がることによって、この出版物は業界のリーダー、政治家等、トップクラスの寄稿者 ― Forbesから寄稿を依頼される栄誉のためだけに無料でペンを取ってくれるであろう人たち ―を遠ざけることになる。

私がこの不満をTwitterでForbes編集者のDavid M. Ewaltにぶちまけたところ、会議を生ツイート中継してきた(それであの「才能の収集家」のいうセリフが引用された)。忠実な企業人を貫くEwaltは上司の錯乱を擁護し、彼は「[寄稿者]が無報酬だと言ったことはない」と指摘した。

そうですか。Forbes、すでに独立してビジネスを始めたスーパーモデルたちのスライドショウを載せなくてはならないほど広告収入を切望しているこの会社は、Dvorkinが発表して、Ewaltがリツイートしたあの「何千人」の新規寄稿者たちに報酬を払うつもりなのだろうか。ノー。彼らはHuffington Postのやっていることをするつもりだ。トラフィック上位のごく少数に対して、わずかな報酬を与えて顔を立てる、そして残りは「露出のため」に働かせる。人は露出(曝露)によって死ぬ、といことわざにあるが、この場合、死ぬのは先の長くないこの出版物全体である。

Ewaltの返答はこうだ。「理論的に、大勢のライターが良い仕事で報われるという発想はすばらしい。私は、ジャーナリズムの分散化に反対ではない・・・しかし、この理論を実践することが非常にトリッキーな仕事であることは同意してもらえると思う。

トリッキー、馬糞を金に変えるのがトリッキーなように。

Forbesよ安らかに眠れ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)