新Mac miniのおかげでApple TVはホビー以下に

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昨夜(米国時間6/14)、われわれがiPhone 4の予約に並んでいる間に、Appleからサプライズがあった。新Mac miniである。Mac miniを持ったことのない私にとって、ふつうなら興奮する話ではない。しかし、これは違った。今回AppleはHDMI端子を塔載し、簡単にハイビジョンテレビに接続できるということを高く謳っている。いわば強化版Apple TVのようなものだ。そして、Appleはそのことを知っているようだ。

Apple Storeのサイトに行くと、Appleの主要ハードウェアがどれも大きく取り上げられている中、例外が一つだけあり、それがApple TVだ。これを見つけようと思うと、検索を使うか、左下隅の「iPodアクセサリ」まで見に行かなくてはならない。そう、Appleはこれまで「ホビー」用と軽んじてきたこのデバイスを、ついにiPodアクセサリーに仕分けした。痛っ。

Appleが新Mac miniにHDMI端子を付け、テレビ接続を重視したという決断は、最近同社が新しいクラウドベースの廉価版Apple TVを開発中らしいという噂と重ねることによって、さらに興味深いものとなる。そんな製品が出てくるのかどうかは不明だが、Appleが今後数ヶ月間を、リビングルームに置けるデバイスとしてMac miniが売れるかどうか、を見る期間として利用することは間違いない。

そしてその売れ行きは、Appleの将来のリビングルーム進出に大きな影響を与える可能性がある。$699(最低価格モデル)という値段は、消費者がセットトップボックスに支払う金額の上限を大きく越えている。そもそも$299のApple TVにだって金を出そうとしなかった。今月、Apple CEOのSteve Jobsがこう言ったことが報じられた、「セットトップボックスなんて誰も買わない」。Apple TVの普及が進まないことを説明した時のことだ。彼が本当に言いたかったのは、誰もセットトップボックスを買わない、Appleにとって当たり前高いハードウェア価格では、ということだ。しかし、Mac miniにHDMIが付いて、Appleはこれまでにない高機能製品を提供することになる ― つまりこれはAppleにとってちょっしたテストである。

噂される新Apple TVの価格は$99だ。これは、その手のハードウェアとして明らからに非Apple的価格である。しかし、主要ライバルであるGoogleMicrosoftが、きわめて現実的なやり方でリビングルームに進出しようとしている今、Appleは選択の余地はないと感じているかもしれない。私は今でも、最終的にAppleはセットトップボックスの道を選ばずに、本物のテレビ受像機を作るだろうと確信している。消費者がもっと高い金額を払うことに慣れている商品だ。そしてまた(主としてケーブル会社のおかげで)悲惨なユーザー体験を提供しているデバイスでもある。

もう一つ私は、HDMIの追加によって、Mac miniをハイエンドのホームエンターテイメント機として買う人の数が、Appleにとって嬉しい誤算となるのではないかと思っている(すでにやっている人たちもいるが、コンバーターが必要なので面倒だった)。ブルーレイドライブがあれば、もっとよかったのかもしれない。しかし、Appleの立場は明快だ。物理メディアストレージは消えていく ― コンテンツはiTunesでのるかそるか。

そして今リビングルームは、AppleにとってMac miniでのるかそるか、のようだ。

[thanks Ajai]

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(翻訳:Nob Takahashi)