Kindleプラットフォームの勝利

次の記事

Apple発表:iPadの販売台数は80日間で300万台。iPad用アプリケーション本数は現在11,000本


私はこの問題について相当長く考えてきたが、とうとう結論を下した―eブック戦争では勝利したのはAmazonだ。 細かく言えばeブックリーダーを最初に提供したのはAmazonではない。しかし一般消費者の目にはそう映る。今やAmazonはデスクトップ、モバイルを問わずほとんどあらゆるプラットフォーム上で優秀なソフトウェアパッケージを提供している。そしてすでにゆるぎないユーザーベースを打ち立てている。2位以下ははるかかなただ。誰がなんと言おうが、どんな思惑があろうが、まず消費者の心にトップブランドとして印象づけられているのはAmazonだ。そして市場シェアもこれについてきている。他のプレイヤーは負け犬になったという他ない。私は少し過激な表現をしているかもしれない。しかし事態はそれほど明白なものになっている。はっきり言って、AmazonとそのKindleストア以外は、その足元にも及ばない群小プレイヤーばかりだ。

しかしこういう意見は私だけのものではない。Om Malikも同様の指摘を行い、その理由を箇条書きで列挙している。たとえば、

1. Kindleアプリの登場で、デバイスとしてのKindleはアーリーアダプター層にとってはいささか時代遅れなものになった。
2. Kindleは最初に大衆的人気を博したeブックリーダーだ。なるほどソニーはそれ以前にさまざまな先進的な試みをしていたかもしれない。しかしKindleのような成功を収めることはできなかった。
3. 今やKindleはデバイスではなくソフトウェアである。そしてeブックの世界を支配している。

eブックリーダーはネットブック同様、とことこん激しい価格競争を繰り広げている。以前、eブックリーダーの提供者がAmazonとソニーしかなかった頃は、$500といった高い単価で販売することができた。しかし今やアジアのスタートアップ企業が洪水のように製品を送り出し始めた。さらにeインクの代わりに液晶を使うなどしていっそうの低価格が進んでいる。スタンドアローンのデバイスとしてのeブックリーダーの命運はすでに尽きた。

だからといってもちろん、誰もがソフトウェアリーダーやタブレットPCを使うようになるだろうということではない。そう考えたとすれば全くの誤解だ。出版業界の一部は特定のタイプのeブックリーダーの中に立てこもり、いろいろな理由からiPadへの進出を拒んでいる。しかしKindleは消費者の間にしっかりと根を下ろしている。Kindleの発表当初から現在までの間に膨大な数のユーザーがKindleに大金を投資した―つまり大量本を買い込んでいる。Kindleに比べたらAppleのiBookストアなどはかけ離れた3位にすぎない。Nookでさえ、相当引き離された2位だ。

デバイスの値下げ競争もいよいよ激しくなってきた。読者としてはKindleであろうとNook、Notion Ink Adam、Jojoなんであろうと好みのデバイスを使えばよい。どれでなければならないということはない。しかし、もし私が出版社を経営しているのだったら、まずAmazonから出版し、次にそれ以外の選択肢を考えるだろう。どう考えてもそれが論理的だと思うのだが、読者のご意見はどうだろう?

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦/namekawa01