[jp] 「ニアミス」が新しい。サンゼロミニッツはリアルタイムなタウン情報をソーシャルに共有する。

次の記事

foursquareがオフィスを拡大中。新たな資金調達の目処が立ったということだろうか?

ちょっと昔、インターネットなどまだまだこれからの時代、街のレストランや小さなスーパーなど、広告にたくさんの費用を使えない商店は、いわゆるリアルな「口コミ」に頼るところが大きかった。知り合いの評判がいいから行く。知り合いのお店が何かの雑誌に載ろうものなら大騒ぎしたものだ。メディアとの距離が遠かった時代でもある。

時は移り、急速に成長したインターネットは私たちにさまざまな情報を提供してくれるようになった。知りたいことは検索窓にキーワードをひとつ、ふたつ入力すればどこかの誰かが提供してくれている情報にヒットする。しかし一方で、すべての人が正確な検索ワードを知っているわけではない。そもそもキーワードすら知らないような街の小さな情報は「なかったこと」になってしまう。

「ユーザーとして欲しい情報だった。従来タウンニュースはフリーペーパーなど、入手する経路も限られている。しかしこれらはタイムリーではない」。株式会社サンゼロミニッツ代表取締役の谷郷元昭氏は、サービス立ち上げのきっかけをこう話してくれた。「市場性も考えた。ここの分野は主に折り込みチラシ。非常にアナログなプッシュ配信ですね」。また、検索にキーワードを投げるプル型では望ましい結果を出すことが難しいとも。

2008年4月からスタートした30min(サンゼロミニッツ)はそんな「小さな街の情報を教えてくれる」サービス。主にブログなどの情報を「位置情報」で整理し、私たちに提供してくれる。2008年8月に配信が始まったiPhoneアプリ(iTunesリンク)は、瞬く間にダウンロードされ、現在19万ダウンロードに達しているそうだ。

そして今、Twitterをはじめ、ソーシャルウェブが盛り上がりを見せる中、彼らの新しいチャレンジが始まった。まずひとつ目がTwitterへの投稿連携だ。サンゼロミニッツのiPhoneアプリから街の情報にコメントを投稿、たとえば街のイベントや気に入ったお店を発見したときなどに、自分の友人に教えたいということがある。Twitterを使っている方であればコメントを残せばそのまま街の情報と共にTweetされる。

もうひとつがチェックインとニアミスのアイデアだ。チェックインという行為は賛否両論ある。わざわざ場所を教えてなにをするのか、という話題だ。サンゼロミニッツはやはりここでも「友人に教えたい」という動機付けをうまく活用しているように感じた。チェックインもしくはコメントを投稿すると、過去にそのお店に行ったことのあるサンゼロミニッツユーザーに、プッシュで「そのときの情報」(日替わりメニューなど)が配信されるという仕組みだ。デモしてもらっているのでご覧いただきたい。

まさにご近所さんの口コミをシステム化するとこうなった、というような仕組みだ。もちろんまだ荒削りなところはある。例えばこの通知をつかうユーザーは必ずアプリを入れている必要があったり、過去、そのお店にいったことのあるユーザー全てにプッシュで配信してしまう点はユーザーによって不要な情報になるかもしれない(プッシュは設定でオフにもできる)。

「僕らは、GPSに対応した携帯電話の普及を背景に、『タウン情報のリアルタイム共有による新しいお店選び』を提案したい」(谷郷氏)。検索して調べるのではなく、ソーシャルかつリアルタイムなプッシュ情報をうまく手に入れることができるようになれば、大変便利だし、知り合いからのちょっとした情報は楽しいものだ。「単に情報を配信して終わり、ではなく、次のアクションを促したい。リアルに人を動かす仕組みにしたい」(代表取締役CTO 野々村範之氏)。

ビジネスについて、現在は広告が中心だが、やはりローカルビジネスを営む方々とうまく連携がとれることを目指しているという。現在配信されているiPad版は新しい時代のタウン情報誌のようにもみえる。このような、小さいけれど生活に密着した情報こそ、ソーシャルウェブの波に乗って、新しい時代を迎えてほしいものだ。