[jp]完全に互角なジェネリックノード——サーバー/クライアント構造の次に来るもの

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Appleみたいに相も変わらずクローズドでユーザーを甘やかすような製品を得意とするところが、時価総額でMicrosoftを抜き米国第2位の企業になったとか、FacebookTwitter、Google、YouTubeといった巨大サーバーサイトが、今や100万や1000万どころではなく、億のオーダーのユーザー数に達しているとか(日本ではmixiなどが数千万のオーダー)いった話は、どうも、私のようなパーソナルコンピューティング原理主義者〜ネットワーキング原理主義者(!?)にとっては、ますますおもしろくない。

地球上の生物の歴史にたとえると、今の(上記のような)コンピューティングとネットワーキングの現状は、人類に代表される小さな知的哺乳類が登場する以前の、巨大爬虫類の時代をほうふつとさせるのだ。うっとおしいー、早く滅びろー。

そこでこの記事では、「ジェネリックノード」というものをスケッチしたみたい。

ノード(node、節)は、ネットワークを構成する個々の通信主体である。ジェネリック(generic)は、汎用的という意味。わが「ネットワーキング原理主義」によれば、ネットワークの構成主体であるノードはそれぞれ、機能的にも力関係的にも、原則としておたがいに「互角」でなければならない。できることできないこととの格差があってはならない。

今現在のネットワークノードのあり方は、まずサーバーとクライアントの大きな本質的な違いがあるし、また個々のサーバーもクライアントも、サーバー/クライアントの特定のペアが、たがいにペア同士クローズドな特定のプロトコルセットによる通信形式しか実行できない。

これに対してジェネリックノードは、「やりたい通信形式は何でもできる」というネットワーク機能アトムである。たとえばFacebook上のフレンド関係やTwitter上のフォローする人/される人といった関係も、今のように1つの巨大サーバーがそれを個別サービスごとにサポートするのではなく、複数のジェネリックノード同士がバーチャルサブネットワークを作ればよい。

そのほか、今の検索のようなものや、今はまだない、いろいろ高度なネットワーキング機能〜それらを支えるデータ構造やストレージ構造等も、いろんなバーチャルサブネットワーク(別の言い方をすると「ノードのアドホックなコミュニティ」)が支えて動かせばよいのである。一点集中型巨大サーバーは、要らない。

では、ジェネリックネットワークノードがジェネリックであるために持つべき、ジェネリックな通信機能部品/ツールセット/データ構造集など——多様なネットワーク通信を多重並行的に構成するための機能レゴブロック集——は、どんなものが揃っているべきか……。という具体的な技術論は、今後盛り上がる(盛り上がってほしい)コメント欄を通じての議論に期待したい。

今あるものの中では、Skypeのアーキテクチャなどは相当、未来先取り的というか、天才的な動的ネットワーキング構造だと思う。またIETFでも、10年以上前から、ジェネリックなインターネットアプリケーションやプロトコルの研究が進んでいるはずなんだ。最近はずっとごぶさたしてるので、その名前すら忘れてしまったけど。また、いわゆるグリッドコンピューティングは、1台のスパコンではなくノードの集合やノードのコミュニティがコンピューティングを行うという意味では、今回の議論に近い性質があるだろう。

≫100705追記: 完全分散型のソーシャルネットワークに関しては、Diaspora、OneSocialWebなどの今後の動向を追っていきたいと思っています。

[画像クレジット: 猫じぇらしぃ〜]