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ブログなどの悪質コメントを撃退するLivefyreに投資家たちの期待も大

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Webサイトに書き込まれるコメントは、今やひどい状態だ。訪問者の比較的多いサイトは、だいたいどこでもひどい。たまに良質なコメントもあるが、多いのはジョーク、アホ発言、単なるイジメ、などだ。Webは対話のための偉大なメディアだと考えると、この状態は放置できない。そこでLivefyreが、対策に乗り出そうとしている。

Livefyreが昨年12月に非公開ベータで立ち上がったときは、”知的な会話のスレッドを作る”をテーマにしていた。ただし取り上げる対象のほとんどは、Twitter上のトピックだった。CEOのJordan Kretchmerは、このシステムを使ってWeb上のコメントの問題を解決したほうがおもしろい、と考えた。投資家たちも賛成した。彼らはシリーズA(初回投資)として80万ドルを提供した。

近くLivefyreは、コメントシステムのベータを始める。その第一段階、Livefyre Bloggerは、WordPress、Tumblr、TypePadなどのプラットホームを使っている個人ブロガーを対象とする。そのあと、第二段階のLivefyre Publisherは、大きなパブリッシャー用だ。またLivefyreのホワイトレーベルバージョン(ノーブランド製品)もあり、それは大型サービスが(たとえば有料で)利用することをねらっている。有料にすれば、無料ユーザにはないLivefyreのAPIへのアクセスなど、いろんなオプションを提供できるだろう。

当然ながら、こういうことを考えているサイトはほかにもある。中でも有名なのはDisqusIntenseDebateか(後者はWordPressが2008年に買収した)。新人のEchoかなり注目されている。いずれもWeb上のコメントの問題を、コメントを書きやすくしたり、本人性が分かるような書き方を奨励するなどのやり方で、解決しようとしている。しかしそれは、ある程度の効果は上げているものの、”荒らし”(troll)の問題は未解決だ。

Livefyreは、彼らとは違うやり方を二つ使う。まず、同社によれば世界で初めての、Web上の本当にリアルタイムのコメントシステムを提供する。今リアルタイムと称しているものはサーバをpingするので*、1分前後の遅延が生ずる、とKretchmerは言う。LiveFyreはリアルタイムメッセージングの標準プロトコルであるXMPPを使うので、サーバをpingしなくてもコメントが得られる。実際に使っているのはTornadoだが、これは元々FriendFeedのバックボーンで、昨年FriendFeedを買収したFacebookがオープンソースにした。〔*: ping, 接続確認のための打診, pingは元々はUNIX上の有名な通信プログラムの名前。〕

これはTornadoの上に構築される初めての本格的なシステムだ、とKretchmerは自負している。これまでの類似サービスよりもLivefyreが優れていると彼が考えるのも、そのためだ。競合サイトは、Tornadoのようなものが登場する前の時代に、古いシステムの上に構築されたので、遅い。彼らがアーキテクチャを完全に作りかえるは至難だが、Livefyreは最初から最新のリアルタイムシステムを使える。

Livefyreのシステムの技術的な側面にここでは深入りしないが、それが基本的にやることは、ブログの上にコメントが書かれたらそのコピーを2つ作り、一つをそのブログのページ、もう一つをLivefyreのデータベースに送って保存する。そしてその後両者は、その後の変化などに応じてリアルタイムでシンク(sync, 同期化)される。

Livefyreが考える同社の第二の差別化は、悪質なコメントを排除するシステムだ。そのほかのコメントシステムと同じく、Livefyreも「良い」「悪い」の投票を使うが、ただしコメントの投稿者にはLivefyreのアカウントが付く(アカウントはFacebook ConnectやTwitterを使って作るから簡単)。そしてそのアカウントに、投票による得点が付く。誰かがコメントを残して、それに対し、ほかの人たちが「良い」に投票したら、得点が上がる。「悪い」なら得点が減る。そして各アカウントの現在の得点を、システムは保存する。

しかし、ここからがおもしろい。「悪い」の投票をするためには。自分の得点を一つ犠牲にする。Kretchmerによれば、これによって一部のコメント投稿者がほかの投稿者をたたくこと(いわゆるflaming行為)を防げる。さらにこれだけでなく、匿名のコメントを残すこともできる。しかしそういうコメントも、その人のLivefyreのアカウントに結びつけられる(ただし一般ユーザはそれが誰か分からない)。したがってその人の得点は匿名コメントでも上下する。”したがって匿名コメントでも本人の責任が生ずる“、とKretchmerは言う。

Livefyreのシステムには、ほかにもおもしろい要素がある。たとえばコメント中でTwitterのリプライの@xxxの書き方を使うと、それが実際にTwitterのアカウントにリンクされる。そうするとコメントはTwitterに送られるので、こいつはブログのコメントでこんなことを言っているのか、とほかのユーザにも分かる。

livefyre.comの上で行われている会話に”チェックイン”して、おもしろそうなトピックをフォローすることもできる。これはLivefyreの最初のバージョンの機能に似ているが、個々のブログ記事を見なくても、今行われている会話を追えるから、なかなか便利だ。ちょっと、FriendFeed的な機能だね。

LivefyreのシリーズAを仕切ったのはHillsven Capital、これに初期のころのベンチャーファンドZelkova Venturesとff Asset Management、エンジェルのTravis KalanickとPaige Craigらが参加した。資金はシステムの構築と技術者の雇用にあてられる(XMPPのできる人など)。今現在、社員数は7名だ。

下のビデオでは、本誌のPaul CarrがKretchmerに新サービスについてインタビューしている。



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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))