Google PlacesはYelpと競合するだけではなく、そのためにYelpのコンテンツを使っている

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今日(米国時間7/26)本誌は、モバイル版Googleマップの改訂は、GoogleがYelpと直接競合することの明確な兆候であると指摘した。しかし、現実はわれわれが想像した以上に興味深い。

新しいモバイル版Googleマップの鍵は「Places」。これはGoogleが昨年来開発を続けている新しい「establishment-centric」(場所や店舗情報を中心とした)分野だ。Placesは基本的に、数年来さまざまな地域ビジネスの最良コンテンツを集めて提供してきたGoogle Localの発展形の一つだ。Google Localでは、ライセンスしたコンテンツを使ってレビュー抜粋欄を埋めていた。どうやらそれが変わったようだ。GoogleはYelpとそのような契約を交わしていないが、Google PlacesにはYelpのコンテンツが現れている。

それどころか、Yelpのデータは、しばしばレビューコンテンツの大部分を占めている。

実はGoogleは、Yelpのライセンス済みコンテンツ(ユーザーレビュー、とも言う)を使用する提携を数年前に結んでいたと聞いている。しかしYelpは、Googleがコンテンツを提供するパートナーのページよりも、自分のランディングページをプロモーションするのに熱心すぎるとして、契約を解除したらしい。しかし数ヵ月前、Googleは方針を変更し、契約していない情報源のコンテンツも使い始めた ― このためにYelpのデータが再び入るようになった。

そこが実に興味深いところだ。Google Placesは明確にYelpの後を追うことになったが、それを可能にする主たる手段は、確かなレストランレビューをユーザーに届けることだ。そのコンテンツの一部は、ZagatsやTripAdvisorなどGoogleが契約しているサービス経由で来ているが、大部分はYelpのコンテンツからであり、Googleの検索スパイダーがクロールして取得してくるだけだ。そして、YelpがこのコンテンツをGoogleの〈全てを見通す目〉からブロックする唯一の方法は、サイト全体をインデックス禁止にすることだ ― 同サイトのトラフィックの大部分はGoogleの検索結果から来ているため、これは実質的な自殺行為である。

そしてそれがすべての鍵である。これはGoogle Placesに限らない。GoogleはYelpを全面的に締め出そうとしているようにみえる。Googleは検索結果ページの改善を続ける中で、マップを(そして近々、Placesも)を明確に強調している。これは、Yelpなどのサードパーティーではなく、Googleのコンテンツに光を当てるものだ。結果ページではさらにこの動きが進んでいる。

またGoogleは、レビュー欄にかなりの量のYelpコンテンツを使っているものの、その表示位置は結果ページの下の方で、提携パートナーのレビューの下である。問題は、たとえばサンフランシスコでブリトーの店を探したこのページ。表示された61件のレビューのうち、30数件はYelpから来ている。しかしYelpのレビューは、TripAdvisorやCitySearchなどの結果より下に表示されている。ここにもサンプルがある ― Yelpのレビューは11ページ目から始まる。

こうした悪影響は、もちろんYelpだけに留まらない。数週間前のNew York Timesの論説ページで、政府はGoogleのアルゴリズムを監視すべきである、と書いていたのは少々行きすぎだが、Googleがそのパワーを使って自社製品を強化し、ライバルを締め付けているという彼らの指摘は、きわめて深刻な問題だ。Yelpの置かれた状況はまさしくそれだ ― Googleが昨年Yelpを買おうとして拒絶されたために、特に俗受けする話になっているだけだ。

ちなみに、Yelpは昨年Googleの$500M(5億ドル)超の提示 断った段階で、こうなることを予期するべきだったと言いたい人もいるかもしれない。しかし、いくらなんでもこれは残酷すぎるだろう。どうみてもこれは、GoogleがYelpのコンテンツを使って自社サービスを強化し ― そして顔面にすばやくパンチを浴びせているとしか見えない。

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(翻訳:Nob Takahashi)