[jp] 香港ロケーションベースサービス事情ーーもしも位置系がGrouponビジネスを始めたら(前編)

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foursquareが200万ユーザーを獲得してさらに$20Mの調達をおこなったのがつい最近、MyTownやBrightkiteなどもそれぞれこのラインをクリアしているし、Twitterも位置情報を取り込み始めた。日本国内でも位置とARをテーマにおこなったStartup Meetingに多数の参加者を集めるなど、このビジネスへの注目度は依然高い。

特にアジア圏は込み入った場所が多く、ロケーションベースサービスに向いているといわれることが多い。これからご紹介する3社はいずれも香港を拠点に展開するスタートアップ。ビジネスモデルについては大きく違わないが、それぞれ違った切り口でロケーションベースサービスに取り組んでいる。前半ではビジネスモデルのへの取り組み、後半ではチェックインをさせるためのアイデアについて事例をご紹介させていただく。

1:YiYiーーロケーションベースサービスがGrouponビジネスを始める理由

そもそもロケーションベースサービスのビジネスモデルはMytownのようなゲーム課金をのぞけば、ローカルビジネスが基本だ。レストランやショッピングモールなどと提携して、そこのメイヤーになったユーザーに(時にはチェックインしただけで)何らかしらのクーポンなどの特典を提供する。

この特典がfoursquareなどのチェックイン動機に繫がっている。アプリ内広告などの収益と合わせてモバイル位置情報系サービスが2014年までに$12.4B(124億ドル)の市場規模に成長するという予測レポートも存在するほど期待が大きい。

YiYi(イーイー)は今いる場所の近辺にある生活情報、例えばレストランやイベントなど予めカテゴライズされた情報を提供してくれるサービス。ローカル情報も提携パートナーから取得する情報で、位置をベースに使える電話帳のような印象。Googleストリートビューも見れるので、始めての場所では地味だが便利だ。日本でいえば30minが近いかもしれない。

彼らの特徴は、今いる場所をリアルタイムに追跡し、ユーザーの興味に合わせて最も話題になっている情報をレコメンドしてくれる、リアルタイムモニタリングとマッチングエンジンだ。

例えば通知設定で映画の情報を設定しておけば、今いる場所に近い映画館で一番話題になっている情報を通知してくれる、という具合だ。香港でスターバックスを探すとき、近くにいくとバイブレーションで知らせてくれた。

2007年5月にスタートアップしたALOQAが本体で、現在の展開地域は6カ国、YiYiはその香港ブランドになる。iPhone、アンドロイドに対応しており、2010年7月現在で、全世界でダウンロードされた数は90万。foursquareのユーザー数と比較はできないが、決して悪い数字では無いだろう。ビジネスモデルも情報提供元となるローカルビジネスの情報(クーポンなど)の掲載費用が主だ。

彼らの取り組みで興味深かったのが、コンテンツにGroupon系情報を盛り込み始めたということだ。BeeCrazyはYiYiの関連会社(出資元が同じ)が運営するサービスで、ソーシャルプラットフォームにfacebookを使っているところなど、香港の他のGroupon系競合サービスとほぼ同じ。立ち上げて1週間だが、すでにファンページには8000人が登録されている。

YiYiのCEO、Kris氏になぜこのビジネスを立ち上げたかという質問をしたところ「非常にシンプル。YiYiもBeeCrazyも同じローカルビジネスに基づいている。YiYiがクーポンでBeeCrazyがフラッシュ。ここにはたくさんのシナジーがあると考えている。YiYiが持つ香港での強いポジションを使ってBeeCrazyの認知度を上げる。ローカルビジネスを営む人たちへのアプローチにも有効に働く」と話してくれた。

日本ではロケーションバリューイマナラが今年5月にiPhoneアプリを立ち上げるなど、ロケーションとディールを組み合わせるやり方は先行している。Groupon本家が位置情報で近くのディールを検索できるAndroid版をリリースしたことや、日本でGroupon系ビジネスが盛り上がりをみせていることを合わせて考えると、今後このような方法は増えるのかもしれない。(後半へつづく)