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[jp]Appleのデバイス互換性ラボ、門戸を開く

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iPhone、iPad、またはMacの開発者の多くはAppleが提供する開発向けプログラムのアップルデベロッパプログラムのメンバーだろう。今日、Appleはデベロッパプログラムをさらに魅力的にすることを発表した。

Appleはカルフォルニア州のクパチーノと東京オペラシティ(新宿)にあるデベロッパコンパチビリティラボをデベロッパプログラム利用者に開いたことを発表した。デベロッパプログラムの登録は無料でできるものの、ラボの利用はいままでは有償のADCセレクトとプレミア登録メンバーのみに限られていた。今回、Appleは一般デベロッパ登録者にも利用できる一日利用パスの販売を開始した。

ラボには現行のApple製品が一式揃えられており、旧来の製品も数多く提供されている。その用途は多くのデバイスで外部デベロッパの開発した製品の互換性を検証するためにある。

価格はラボ1日利用パスが1万800円で、事前に予約申し込みが必要となっている。利用者は全員アップルデベロッパとして登録している必要があり、最大3名の人員が10時から18時までの8時間ラボを使用できる。安全に機密も保持される環境でさまざまな機材を使って検証することになる。ラボには基本的な設定などをサポートするラボサポートスタッフはいるが、エンジニアのサポートなどは提供されない。もしエラーが出たらデバッグは自己責任、というわけだ。

近年、多様化を続けるAppleのモバイルデバイス群に対するデベロッパの懸念もあったが、この点の改善にAppleも努力をしているようだ。国内デベロッパにとってラボの1つが日本に設置されたことの意味は大きい。時間の有効活用にはテストのプラニングなど事前に準備して挑む必要があるが、500通りもの実機を使って検証できる環境は、利用する価値があると言えるだろう。小さな開発グループも積極的に、そして予算にやさしく品質をあげる努力ができるように、こうした施設を開放することで、Appleもアップストアに並ぶアプリの品質を向上できるだろう。

ここで考えなければならないのが、デバイスの多様化が激しく、OSもいくつかのバージョンに別れてしまったAndroidである。Androidは互換性検証用のソフトウェアであるCTS(コンパチビリティ・テスト・スイート)が提供されているものの、実機での検証は個人にまかされている。国内の主要な携帯電話通信事業者3社に加えてボーダフォンが、Android開発を推進する団体のOpen Handset Allianceのパートナーとなっている今、Androidアプリにも高品質を求めるなら、こういう場は必要かもしれない。

個人的には、今は珍しくなったPower Mac G4 Cubeなど、Appleの歴史を形にした無数の実働状態にあるMacを眺めるためだけに申し込みたいくらいだ。