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米国サービス紹介:ソーシャルゲーム要素をリアル店舗での購買行動に結びつけるBarcode Hero

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読者のみなさんもFoursquareの名前を聞いたことはあるだろう。何かの施設に入場することをある種のゲームにしてしまったサービスだ。また、StickyBitsというサービスも耳にしたことがあるかもしれない。これはバーコードを掲示板のようなものとして利用するサービスだ。この2つを組み合わせてみるとどうなるか。それを実現したのがBarcode Heroで、Amazon出身の二人が作ったKima Labsというスタートアップによるサービスだ。

プロダクトの背景にあるのは、ショッピングをよりソーシャルにしようというアイデアだ。iPhoneを持って店に入りアプリケーションを起動する。そして購入する品物のバーコードを撮影するというのが使い方。バーコードをスキャンするたびにポイントが発行され、爵位や王位を取得することができる。もちろんこれはFoursquareと同じ仕組みだが、Barcode Heroの方はプロダクトカテゴリ毎にいろいろなバッジを取得することになる。またバーコードをスキャンすることで購入商品のデータベースを構築することができ、これまでの購入履歴なども確認できるようになる。

実店舗でのショッピングをより楽しいものにしたいのです」とは共同創立者のBlake Schollの言葉だ。オンラインショッピングでのパーソナライズ機能は、買い物に革命とも言える効果を生んだ。しかし実店舗にはそうした影響が現れてきていないと言うのだ。このパーソナライズ機能は、Amazonが世に広めたものだと言って良いだろう。共同創立者のSchollとJason Crawfordの両名は、数年間にわたりこの小売業界の巨人カンパニーに籍をおいていた。その後、両名共にPelagoに移った。Pelagoは位置情報系サービスのWhrrlを展開しており、両名はここで新サービスのヒントを得たようだ。

こうして生まれたBarcode Heroだが、まず操作が簡単なところに好感が持てる。起動すればすぐに何をすれば良いのかが直感的に理解できる。とは言ってもすることはバーコードを見つけてスキャンするだけだ。ポイントが溜まって、当該プロダクトカテゴリの他利用者を抜いていくのもなかなか癖になる。ポイントが貯まれば先程書いた通り爵位や王位が与えられる。また製品のレコメンドを行ったり、短いレビューを書いたりすると、そこでもポイントを取得することができる。

Barcode Heroとしてはレコメンドサービスとしての存在感をアピールしていきたい考えだ。加えてPriceGrabberとの連動により、商品の価格比較が行えるのもなかなか便利だ。これもバーコード関連サービスを展開しているRed LaserやShopSavvyなどの他サービスが行っていることではある。しかしCrawfordによると、他のサービスがソーシャル面にばかり着目している点がBarcode Heroとは異なるのだとのこと。

そうした観点からすると、Barcode HeroはBlippyやSwipelyに似ていると言えるかもしれない。しかしこの2つはウェブでのみサービス展開を行っている。Barcode Heroもウェブサイトはある。しかし注力しているのはあくまでもアプリケーションの方だ。提供を開始したのはiPhone用のアプリケーションだが、他のプラットフォームにも可及的速やかに対応する予定だ。

尚、同じ分野のサービスとして、新たに参入してきたShopkickのことに触れないわけにはいかないだろう。最新情報によると、Shopkickは小売店網を展開するBest Buyと広範な提携関係を結んだそうだ。ただShopkickの方は位置情報をベースにしたクーポンサービスを、店舗での購買行動に結びつけようと目論んでいるようでもある。Barcode Heroの方は、購買経験に基づくレコメンド機能の方を重視したいという考えだ。しかし店舗での購買時に複数のアプリケーションを使わせるというのは現実的でなく、方向性が違っても直接的な競争になるのは間違いない。

Barcode Heroとしては、ショッピングの際に利用する唯一のアプリケーションとしての地位を獲得したい。「大いに利益をあげる可能性のある分野です」とCrawfordは言っている。商品メーカーと小売の双方に、サービスの魅力を伝えたいと奮闘努力しているところだ。また、こうした努力のさなか、既に多くの引き合いもきているのだという。またScholl曰く、クーポン系サービスにも大いに魅力を感じてはいるものの、すぐにそちらに参入することはないとのこと。ソーシャルサービスとしての立ち位置を確保して、利用者に利便性を提供するようにするのがまず最初の目的だとのことだ。

尚、Barcode Heroの目的遂行のため、資金を獲得したことも発表された。シードラウンドで獲得した資金は770,000ドルで、SV Angel(Ron Conway)、Naval Ravikant、Owen Van Natta、およびAmazon.com、Google、Facebook、およびWal-Martの元シニアエグゼクティブなどの有名エンジェルが出資者として名を連ねている。またWashington Postも本ラウンドで戦略的投資を行っているとのことだ。

Barcode Heroは米国App Storeで提供されている。Appleも「New & Noteworthy」のコーナーでフィーチャーしている。これにより利用者数の拡大はすぐにも実現できることだろう。

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(翻訳:Maeda, H)