Yammer

「企業向けTwitter」のYammer、コミュニケーションプラットフォームから完全装備ソーシャルネットワークへの進化を目指す

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2008年のTechCrunch 50デビューして以来、「Twitter for businesses」(企業向けTwitter)を標榜するYammerは、プロダクトを充実してきている。モバイル・アプリケーションもリリースしているし、スレッド機能などを実装した新しいデスクトップクライアントもリリースしている。そして、TechCrunch内部でも利用しているYammerは2年間のうちに世界中で利用者数100万、そして企業数にして80,000(Fortune 500の80%もYammerを利用している)に達したというわけだ。さらに驚くべき成長を遂げているこのYammerは$15M(1500万ドル)の資金を調達し、四半期毎に収益を倍増させている。もちろん企業向けソーシャルサービスの分野はSalesforce Chatter、Jive、Socialcastなど多くの企業が参入してきてはいる。しかしYammerは今秋に行われるTechCrunch Disruptにて新バージョンをリリースして、企業向けソーシャルサービスの舞台を次のレベルに進めたいと考えている。

Yammerが狙うのは現在のマイクロブロギングサービスを、フル機能を備えたソーシャルネットワークとして進化させることだ。さまざまな機能を実現するアプリケーションを追加して、単なるコミュニケーションサービスという位置づけから脱却する考えだ。たとえばイベント用アプリケーションで、同僚を企業ないしグループで行うイベントに誘ったり情報提供を行うことができるようになる。関係者はイベントの予定をカレンダーアプリケーションにダウンロードすることもできるようになる。

またアイデア投稿用のアプリケーションでは、従業員や管理者が各種アイデアのカテゴライズを行ったり、検索機能を使って管理できるようになる。それぞれのアイデアに対する投稿をおこなって、アイデアの評価を行うこともできるようになる。このアイデアは、これまでのYammer上での会話と独立しても、あるいは関連するものとしても立案することができるようになっている。

また共有したリンクのプレビューもできるようになり、情報共有の効率化を行う。またQ&Aアプリケーションも用意して、質問を投稿したり、データベースから回答を検索することもできるようになる。この回答に対しても投票による評価ができるようになっている。加えて会話の中で言及されているタスクを誰かにアサインすることもできるようになっている。タスクが完了したかどうかをチェックする機能もある。またその際に内容にタグ付けをすることもでき、内容毎に簡単に検索することもできるようになる。

企業向けソーシャルネットワークのオープン化を狙うYammerが用意しているのは上述の機能のみではない。これからはサードパーティのアプリケーションも利用できるようになる。間もなくYammerが開発しているようなアプリケーションを、サードパーティも開発して販売できるような仕組みを開始する予定だ。やり方としてはGoogle Appsのマーケットプレイスと同様のものだ。

これまでも提供してきたコミュ二ーション機能においても、複数を対象とするダイレクトメッセージや、チャット機能などの追加を行うことになっている。チャット機能はチャットルームを作成して、中で成された会話をアーカイブして検索もできるようにするというものだ。相手がいなくなってしまってからのチャットメッセージは、自動的にダイレクトメッセージとして送信される。

各種機能追加によって生まれ変わるActivity Feedは、本体のアプリケーションのみならず全てのアプリケーションにおける同僚の動きすべてをフィードするものとなる。また利用者は特定のテーマをフォローすることもできるようになる。さらに通知機能を用意して、何か自分に関連する動きがあった際には通知してくれるようにもなっている。

YammerのCEO兼創立者のDavid Sacks曰く、ソーシャルネットワークにおいてもっとも重要なのは「フィード」だとのことだ。既存の企業向けプラットフォームはリアルタイムフィードが一般化する前に生まれたものだと言う。Yammerの次世代アプリケーションは、プラットフォーム内で交換されるデータや会話に基づく真のソーシャルコミュニケーションプラットフォームを形成するものだとのことだ。

さらにSacksは、企業向けソーシャルサービスは「フェイスブック規模」になり得ると考えている。そもそもソーシャルウェブはFacebookやTwitterのような機能を必要としており、企業向けソーシャルネットワークが認知されれば当然商業的チャンスも拡大すると考えているわけだ。そうした機会が訪れる際には、ビジネス規模の大小を問わず、Yammerが標準的なサービスであると認知されていたいと考えている。

こうした大望を抱くYammerではあるが、Salesforceや、あるいはGoogleなどがYammerを買収して自社サービスの拡充を行なおうと考えることはあり得る。Sacksもさまざまなオファーがあることを認めている。ただ現在のところは企業向けソーシャルネットワーク界にて最適なサービスを用意したいという思いが強いようだ。その最適なサービスとはすなわち、新たに提供されるYammerであるとのことだ。

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(翻訳:Maeda, H)