Google Instantの真の目的はスピードアップより検索のボリュームアップだ

次の記事

Google Instantローンチ―タイプするにつれて次々に検索結果が表示される

今日(米国時間9/8)のGoogle InstantのリリースでGoogleは検索マーケットの構造に重大な変化を強いることになった。今日プレスイベントに登場したGoogleの幹部たちは口をそろえて検索がスピードアップされる効果を強調していた。しかしGoogle Instantの本当の効果は、ユーザーにより大量の検索結果を表示するところにある。これは一般ユーザーの検索体験に興味深い変化をもたらすだろうと思うが、それにとどまらず、影響は検索の市場シェアとその測定方法、検索結果での表示順位をアップさせるためのSEO〔検索エンジン最適化〕などに及ぶだろう。

Google Instantは検索語がタイプされるにつれてユーザーのスクリーンにリアルタイムで検索結果のストリームを返す。一文字打ち込むごとにまったく違う検索結果がぱっと現れる。これはいくつかの点からみてきわめて大きな変化だ。第一に、そしてこれが一番重要な点だが、ユーザーは従来よりもはるかに多くの検索結果を目にすることになる。ほとんどのユーザーは検索結果を2ページ目まで追ってゆかない。最初の10個(いや実際には最初の5、6個)の青色表示されたリンクの中に含まれなかったら、検索エンジンに関する限り人々の目には存在しないも同様なのだ。しかしGoogle Instantによる検索では、一般ユーザーは10個どころではなく、50個から100個(ユーザー打ち込む文字数に応じて変わる)の検索結果を目にすることになる。

一般ユーザーは通常、1語か2語した検索キーワードを入力しない。Googleはユーザーの行動はそのままで、従来よりはるかに大量の検索結果をユーザーに示す方法を発見したわけだ。いちいち手動でクリックするのでなしに、自動的に向こうからストリーミングされるのであれば、一般ユーザーでも従来よりはるかに大量の情報をちらりと見て吸収するすることができる。ユーザーがこの体験に慣れてくれば、Bingその他、ライバルの検索エンジンンもいずれ追随を迫られることになるだろう。より素早く検索が得られればユーザーが検索エンジンを利用する回数も増える(Google Instantはすでに一部のユーザーに対して公開されているが、今日一日かけて他のユーザーにも順次公開される。Google検索のトップページに詳しい解説がある)。

〔日本版注:訳者の環境ではhttp://www.google.com/webhp?hl=en#にChromeからアクセスするとGoogle Instantが作動した。Chrome以外のブラウザ(IE、FF、Opera)では作動せず。Google自身の解説〕

さて、ここで検索の市場シェアについて考えてみよう。現在、comScoreのような調査会社はユーザーの検索要求の回数とそれに対する検索エンジンの結果表示の数で市場シェアを計測している。最近、YahooやBingのような検索エンジンはニュースやスライドショーなどサイトのあちこちに検索窓を設置して検索数の増加を図っていた。しかし一文字入力される毎に異なる検索結果が返されるようになると話はすっかり変わってしまう。Googleは現在の測定方法でさえ検索市場で圧倒的な優位を保っているが、GoogleInstantは従来の検索数の測定方法そのものを時代遅れにしてしまった。

SEO(検索エンジン最適化)も大きな影響を受けることになる。今後はサイトは有効なキーワードの組みあせを選択するだけでなく、有効な文字の組み合わせも考えねばならない。Google Instantをうまく騙して順位を上げる方法検索スパムを誰か考えつくだろうか? このモグラ叩きゲームにも注目だ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦/namekawa01