3行メールを普及させて電子メール処理地獄から抜けだそう!

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警告:Twitter.comを当分訪問しないこと―ツイートにマウスオーバーしただけでJavascriptが実行されてしまう脆弱性あり〔すでに修正ずみ〕


多くの人が述べているが、電子メールの処理に時間がかかりすぎる。

自分自身およびメールを受け取る人のことを考えて、電子メールを最大3つの文で書くようにしてみてはどうだろう。

この考えに賛同してくれる人が増えれば、メールを読むのに要していた時間で他のことができるようになる。

今書いているのがブログの記事ではなくて3行電子メール(訳注:3 sentencesつまり3つの文ということですが、語呂もあるので3行電子メールと訳出しておきます)ならば、この段落に到達する前に終了ということになる。電子メールにかける時間を減らすため、個人的に3行メール運動を実施中なのだ。3行メールとは何かについては、three.sentenc.esに5行で紹介してある。簡単に言えばメールの返事をSMSメッセージのように扱ってみようということだ。元々は返信を3行にしてみようというものだったが、この考えを拡張して発信するメールについても、できるだけ3行以下で作成するようにしてみている。

3行メールのことを最初に知ったのは、Kevin Roseブログ記事だった。ブログ記事ではメールに費やす時間を短くするための5つのチップスが紹介されている。

多くの人にとって、メールの受信箱は「恐怖の対象」になってしまっている。最近のXobniレポートでも、アメリカ人の5人に1人が、夜明けと共にメールをチェックし、そして眠る前にもメールをチェックしていると報告している。また、アメリカ人の26%は休暇中に受診するメールの量に圧倒され、とても対処できないと考えているらしい。またThe Radicati Groupによる別のレポート(PDF)では、一般的な企業利用者は1日に平均で36通のメールを出し、61通のきちんとしたメールを受け取っていると報告している。IDCの調査報告でも、情報系の仕事に就いている人は、電子メールの処理に1週間で平均13時間を費やしているとしている。

TechCrunch TVを始めてから、私も返信ないし何らかの応答を必要とするメールを1日に100通ないし200通受け取ることとなった。最近導入されたGmailの優先トレイは、その評判通りに確かに役に立つ。しかしベンチャー投資家のJeff Clavierが言うように、判断ミスもあるようだ。曰く、妻から送られてきたメールを重要なものではないと判断してしまったとのこと。この判断ミスは危険だ。

私の場合、優先トレイを利用してはいるが、毎日午前2時まで、時間にして2、3時間はメールの処理に費やしている。殺到するメールに処理が追いつかず、未読メール数ゼロを達成できずにいる。

それでも私の受け取るメールは、他のTechCrunch執筆陣に比べれば少ない方だ。ボスのMichael Arringtonとは比べものにもならない程度だ。Arringtonについて言えば、2年前に増加する一方のメールと、それによるコミュニケーション危機について記事を書いている。記事の中で受信箱に2433通の未読メールが溜まっていると書いている。この未読数はさらに増え続け、現在は8倍となって20,141通の未読メールが溜まっているようだ。これにはFacebook、Twitter、Linkedin、ボイスメール、テキストメッセージ、Skypeなどでやってくるメッセージは含まれていない。

他に何もせず、ひたすらメールの処理をするものと仮定してみよう。記事も書かず電話にも出ず、そして寝食も忘れてもらう。そして1通のメールを読んで内容を理解するのに30秒かかるとすると、ちょうど1週間でメールの処理ができるという計算になる。

ではメールがすべて3行以下だとするとどうか。メールを読むのには10秒ほどしかかからなくなる。するとArringtonはたった2日集中するだけでメールの処理を終えることができるのだ。

もちろん3行メール方式を採用しても、メール問題のすべてが解決するわけではない。先に引いた2年前のArringtonの電子メールに関する記事でも、本質的には重要なメッセージを見逃さず、かつ短時間で処理を済ませられるような新しいテクノロジーが必要だと記している。もしそうしたテクノロジーを思いつけば、現在の職を辞して新サービスの運営を行うだろうなどとも記している。この記事以降も、いくつか微調整的なソリューションはいくつか出てきている。しかし電子メールの増大ぶりはムーアの法則に従うかのようなペースを示している。

装いを新たにしたTwitter.comが、いくらかの解決策をもたらしてくれるかもしれない。MG Sieglerは新たなインタフェースをしばらく試しており、どうやらメールでのやりとりの一部をTwitterのダイレクトメッセージ(DM)に移行したという話だ。新しいインタフェースで、DMも読みやすく、また管理しやすくなったらしい。またTwitterのDMを使えばメッセージ内容は必然的に短くなる。

但し、ソーシャルメディアを通じたコミュニケーションが盛んになってきているとは言っても、メールでのやりとりは今後も一層増える傾向にある(PDF)。Wall Street Journalは昨年、これまでコミュニケーションの世界でキングの地位を担ってきた電子メールにも、その地位を明け渡す時期がやってきたという記事を掲載している。しかしどうやらその時期はまだ先のこととなりそうだ。

Arringtonの話に戻すが、膨大にメールが溜まってしまうことで、自身のみならずメールを送った側も困ってしまう事態となった。Arrington曰く、届いたメールに対してすぐにアクションを起こさないと、メールはブラックホール行きになってしまうのだとのこと。返事をしようと思っても目に入らず、二度と見つけられなくなってしまうらしい。一方で送り手側も、返信のこないことが「No」を意味するのか、それとも読んでもらえなかったのか、あるいはもう少し待てば返信がくるのかを全く判断できない。

Arringtonがきちんと返信するのに生み出した技術もやはり「返事を短くする」ということだった。Arringtonの返信はたいてい1行のみで、ときには「Fine」、「Yes」、「No」、あるいはときに「Awesome」などという1語のみのときもある。企業内におけるやりとりで、短いメール作法をまずマスターするのは上位の立場にいる人物であることが多い。つい先日もSteve Jobsの2、3行の(未確認)メールについての記事を掲載したところだ。ジャーナリズムを学ぶ学生に対し「君が良い成績を採るためにお手伝いすることはAppleの仕事ではない」というようなメールを送ったとされる件だ。あるいはMacBook Proを濡らして壊してしまったという客が、Appleに$300の修理費を負担せよと言ってきたことに対する3行返信も有名になった。

MacBook Proを水につければ故障します。精密な機械なので水に濡れるなどということは想定していません。自分の振る舞いを棚にあげて誰かに文句を言いたいだけに思えます。
Steve

Jobsの短い電子メールは他にもいろいろと有名になっている。New York Timesに掲載された30,000件の企業発メール調査では、高い役職にある人ほど短く、ぶっきらぼうなメールを送る傾向があると記している。ちなみにこのNew York Timesの記事では、他にも「CEOらしいメールの書き方」を紹介している。

ただメールを短くするとは言っても、明確さは必要だし、他にも考えなければいけないこともある。長いメールを書いて、その返事に「直せ」「変えろ」などというメールを受け取っても、双方で「何」を「直し」たり「変える」べきなのかの認識が異なっていてはどうしようもない。

3行メールに反対する人は、話を簡単にし過ぎるだのコミュニケーション不全を引き起こすなどと主張するかもしれない。しかしメールというのは『戦争と平和』(登場人物500名を超える長文小説)を書くためのものではない。電子メールというのは、1971年にRay Tomlinsonが重要ではなく、記憶にも留まらないメッセージを送信してから長い進歩の道を歩んできた。非同期コミュニケーションのためのツールとしてうまくできているということは否定しようのない事実だ。細かな話をいろいろと書いているものや、友人とあれこれ話をしようというメールにまで3行メール方式を適用しろというつもりはない。しかしこうしたメールの使い方はむしろ例外というべきだろう。

日々読み書きしているビジネスメールに関して言えば、短くすることによって生まれるメリットがたくさんある。次のメールを書く際には、短いメールを試してもらいたい。three.sentenc.esでは、3行メールを流布するために以下のシグネチャを追加してみてはどうかと提案している。

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Q: Why is this email three sentences or less?
A: http://three.sentenc.es

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(翻訳:Maeda, H)