[jp] 毎日新聞デジタルが共同購入モデルに参戦ーー毎ポンはメディアの新しいビジネスモデルを開拓する

次の記事

Wheretheladies.atは「女性がいる場所」を教えてくれる

ついに大手メディアまでここにやってくる。毎日新聞デジタルは10月4日、共同購入のサイト「毎ポン」を立ち上げ、この赤く煮えたぎるレッドオーシャンへ参戦することになった。

毎日新聞デジタルは毎日新聞社の子会社で主にウェブ関連の事業を担当している。2010年に入り、毎日jpのコンテンツであったまんたんウェブをサイトとしてリニューアルしたりするなど、自主でのネット事業展開も模索していたという。

もう読者のみなさんであればこのクーポンの共同購入サイトの仕組みを説明する必要はないだろう。新聞社という財産を使えるのが(もちろん制限は多分にあるだろうが)特徴になるといえばなるし、逆にこの戦場の正面玄関から堂々と入ってきたというのが新鮮ですらある。

気になるのは、なぜ新聞社がこの手法に手を伸ばすのかという話題だ。そこにはウェブビジネスの次の手を探す苦労が伺い知れる。

「10年経過して媒体への広告が直接人に伝えるスタイルに変化してきた」毎日新聞デジタル代表の荒井健治氏は、毎ポンを立ち上げた背景にあるメディアビジネスの変化について語る。「これまでは広告を載せる、その媒体でページビューをどれほど稼ぐか、ということが重要だった。しかしこれからは人に対して広告を出すということが重要になると感じている。それがどういったものになるのか」。この検証にはソーシャルウェブの要素が少ない毎日jpを使うのではなく、新たに別サイトとして立ち上げる必要があった、とも。

さてここにひとつ、興味深い話題がある。USの大手紙であるマクラッチーがGrouponと提携した、というニュース(英語)だ。全米で30紙程の日刊紙を傘下に持つ同社がGrouponと提携を発表したのが今年7月。サクラメントとカンザス州のあたりからディールの配信を開始する、というものだ。対象となりそうなサイトに実際に配信されている様子はまだないが、このように広告や記事の有料化とは違ったビジネスモデルを模索しようという動きは、共同購入やソーシャルウェブといった波に乗って活発になっているようだ。

今回の毎ポンの立ち上げにも上記の提携同様にサービスのフレームワークやノウハウを提供した事業者がいる。Gotiという共同購入サイトを運営するコーボー・ホールディングスだ。荒井氏も毎ポンがGotiのフレームに毎日デジタル独自の監修を取り入れたものと説明してくれた。こういった提携は、サイト自体に差別化が難しく、それよりもスピード感やソーシャルウェブについてのノウハウが優先されるこのビジネスならではの側面ともいえるだろう。

またソーシャルウェブへの取り組みについてはやはり毎日jpのコッコちゃんが重要な役割を果たすようだ。荒井氏が「ビジネス目的ではなく、純粋に情報を求めて集まった42万人」と語るコッコちゃんのフォロワーへの情報提供方法については、「あくまでよい情報を提供することでありがとうといわれる、その姿は崩さないようにしたい」と、段階的に実施していくと語る。数が多いだけに反響も大きいだろう。

日経新聞のウェブ版が有料化に踏み切ったことは記憶に新しい。各社どのようにメディアビジネスを成立させるのか模索が続く中、大小(もちろん、私達も含め)メディアに関わるものにとって、今回の立ち上げがどのような結果を見せてくれるのか注目したい。