FacebookはDMCAへの正しい対応を怠慢し, ファングループを窒息死させた

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Facebookの領土拡大と、リッチなコンテンツの増大とともに、同社のコンテンツに対する(そしてユーザや法律などなどに対する)責任はより重く、より複雑になっている。Facebookの構造は一部の非公開のメッセージボードやファンサイトほど放恣ではないが、何億ものユーザが作り出す膨大な量のアクティビティは、おそらくYouTubeの管理者たちのそれに匹敵するほどの、高度で細心の警戒が必要である。

しかしYouTubeと同様に、Facebookは法の枠内で活動しなければならない。そして、他人の作品のファンページを作る権利をめぐる今回の係争は、言論の自由うんぬんと言うほどの大げさな例ではないにしても、DMCAへの正しい対応をFacebookが学ぶための、恰好の教材である。

9月の初めに、スウェーデンの人気バンパイア映画Let The Right One Inのアメリカ版リメイク(Let Me In)を作っていたOverture Filmsが、この、当時制作中の映画のファングループに関して、FacebookにDMCA取り下げ通告を送った。Overture(の広告代理店Mammoth)はこの映画のオフィシャルページをすでに作っていたが、オフィシャルでないページに妨害されたと見なし、ファンページの”著作権侵害”コンテンツ(予告編やファンが作ったアートなどへのリンク)を取り下げるよう求めた。

当時TechDirtが記事にしたが(そして最近、その記事の続編を載せていて、それが私がこの記事を書くきっかけになった)、これはかなり明らかに、DMCAの制限の不適切な適用例であった。そしてもちろん、DMCAは著作権保有者の権利を優先しているから(理論的にそれは正しいが実施の仕方が間違っている)、そのページの素材はわりとすぐに取り下げられた。

しかし、この種の係争にある程度詳しいらしいグループの管理者は、9月10日に反対通告を提出した。法律の定めでは、反対通告の提出から2週間以内に著作権保有者が訴訟を起こさなかった場合には、素材を元の場所に戻してよい(それをFacebookがやるべきかについては議論の余地がある)。訴訟は結局起こされなかったし、今はすでに10月8日だから、素材は再掲されていてもおかしくない。いや、時限は2週間だから、9月の終わりごろには再掲されてよかったはずだ。しかし、見てのとおり、再掲はされなかった。しかも取り下げられた素材を元に戻すべき時期に、グループの管理者はそのファングループ/ファンページを閉鎖した。そのとき彼(or彼女)は、”私は窒息死した”と述べた。私がこの記事を書いている現時点でも、素材は元に戻っていない。

これは、著作権保有者にとって都合の良い結末だろうか? 今回のこの例も、DMCA反対運動の火に油を注ぐことは確実だが、主な過失責任はFacebookにある。コミュニティを作る手段をユーザに提供しているからには、そのコミュニティをいじめなどから守る責任がある。Facebookは、その責任の履行を怠った。確かに彼らには、新機能の立ち上げなど、重要な業務が毎日たくさんあるだろう。しかしこのような問題でユーザへのサービスを怠ることは、実践と原則の両面における怠慢である。こういった状況でFacebookがユーザのベストインタレストに奉仕しない、という不信が広まれば、多くのグループやファンページを作ったりするパワーユーザたちが、よそへ逃げていくだろう。

DMCAの原告には、行動を起こす理由があった…それが間違いだったとしても、法の下では取り下げ通告を送る権利が彼らにあった。グループの管理者はまじめに法とFacebookの方針の両方に従った。そして、訴訟の危険性を無視してコンテンツの掲載を継続したりせず、正しくおとなしくコンテンツが再掲されるのを待った。だから今は、ボールはFacebook家の庭にある。しかしFacebookは、そのボールを拾い上げなかった。メールを出すのを忘れた、法務部門が忙しすぎた、意図的に無視した、…いずれであっても、これはFacebookの過失である。

Facebookとそのアプリケーションの成長とともに、この種の怠慢は今後さらに増えるのではないだろうか。だから今回、針小棒大を承知で、あえて大げさに書いてみた。読者も、今後、相手がどんな企業であっても、こういう問題に遭遇したら、できるだけ大々的に情報を公開してほしい。このような失策が(たとえばGoogleの最近のMP3騒動)、人びとに気づかれることなく、ひっそりと棚上げされてはいけない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))