十億件/日の検索リクエストにも対応するTwitterの検索バックエンド。新たなシステムが利用者にもたらすのはなんだろうか

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Twitterが検索機能のバックエンドを数週間前にいつの間にか変更していた件については先日の記事でお伝えした。この変更についてはほとんど誰も気づきすらしなかった。まずは素晴らしいことと言えるだろう。すなわちシステム変更にあたって何らトラブルも生じなかったということになるわけだ。しかしTwitterの仕事は実はこれからが本番ということになる。「利用者のためになる検索機能」の実現が望まれているのだ。

Twitterの検索機能の重要性については何度も話題に上ってきた。当初、検索機能の重要性を意識させたのは外部のサービスであるSummizeだった。そして2008年、Twitterはこのサービスを買収した。これで全てが動き始めるのかと思われていた。しかし当時のTwitterにはスケーリングに関する問題も続発しており、利用者の急増とのいたちごっこで検索機能の充実化はずっと見送られることになってしまった。今、Twitterの利用者に機能を充実して欲しい部分はどこかというアンケートを行えば、きっと検索機能の強化を望む人が多いのではないかと予測する。

現段階でも、Twitterの検索機能が使えないわけではない。ただあくまでも基本的な機能しか提供されていないのだ。確かにAdvanced Searchという独立したページもあるにはある。しかしこれはほとんどの利用者が知らないのだと思う。知っている人でも、利用している人はさらに少ないのだろうと思う。普通の利用者はTwitter.comのページから検索を行ない、結果として検索語を含むツイートが新しい順に表示される。Top TweetsやPromoted Tweetsという新たな機能も導入されたが、「検索」面においてはごく基本的な機能を提供しているだけだ。

Twitter側も検索機能の充実を課題と捉えてはいるようで、バックグラウンド入れ替えの際に、併せて次のような記事をブログに掲載している。

検索機能のバックグラウンドの入れ替えについて、早くなったしスケーラビリティも上がったようだが、それで利用者にとってどのようなメリットがあるのだろうと考えた人もいることと思います。利用者にとってのメリットというのはもちろんあります。まず検索対象が広がったことにお気づき頂けると思います。従来に比べてインデックスを2倍のサイズにすることができました。しかも検索速度を犠牲にすることもありません。また、新たなシステムを導入したことにより、Twitterのさまざまな機能を統合して機能を拡張していくことが可能になりました。新しく便利な機能をより迅速に提供できるようになったのです。検索機能にはぜひこれからもご注目ください。

まだ実装の段階ではないが「新しく」「便利」な機能が実現されるのだそうだ。具体的な新機能を楽しみにしたいところだ。

ところで今回の発表と同時に、Twitterは検索を巡る統計情報についても触れていた。現在1秒間に12,000回の検索リクエストがあるのだとのこと。これはつまり1日単位にすると十億回以上のリクエストがあるということになる。但し「トレンド」などのトピックをクリックするのも検索リクエスト数に含まれているので、若干ミスリーディングのきらいがないではない。しかしそれにしてもTwitter上で行われる検索回数が膨大なものであることに間違いはない。TwitterはツイートデータをGoogleやBingなどの専門検索サービスに渡すようになってはいる。しかしTwitterは独自にも検索エンジンとしての機能を充実させていくと発言している。現在Twitter上では共有されるリンク情報もt.coのURL短縮機能を経由するようになっていて、どのような情報が共有されているのかを知ることができるようになっている。こうした情報を統合することで、検索機能を充実させていくことも可能だろう。

また誰もが知っているように検索というのは利益に繋げやすいサービスだ。Twitterが、この面での大きな収益を狙ってくることは十分可能性がある話だ(Promoted関連もこの方向の一環だ)。新しいCEOも、この点を熟慮しているところに違いない。

話を現在の現実的なものに戻す。Twitter利用者には、自分がこれまでに行った全ツイートを一覧したいと考えている人が多い。現在のところ、残念ながらサードパーティーのサービスを使わないとできないようになっている(私自身に関して言えば、未だに過去の遺物となりつつあるFriendFeedを使って自分の発言の検索を行っている)。今回のバックエンド変更によって、インデックスサイズが倍程度に大きくなるのだとTwitterは主張している。ただ私たちが望んでいるのは「倍」などという話ではなく「全て」だ。こうした声に耳を貸して、そうした現実的ニーズの実現に向けても歩み出して欲しいものだ。

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(翻訳:Maeda, H)