GrouponがeBayになれない理由

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シカゴに拠点を置くGrouponは、間違いなくすごいスタートアップだ。Zyngaと同じく、2009年、どこからともなく現れた。去年の12月でさえ、この会社の急成長ぶりに私は殆ど気付いていなかった。

しかし2010年になると、世界中Grouponのあるところどこでもバカ騒ぎが始まった。 初回ラウンドで$250M(2億5000万ドル)の評価額がついた。そのわずか数ヵ月後には、$1.35B(13億5000万ドル)の評価で新たに資金調達した。

さらに、ここ何週かの間、Yahooがさらに高額を提示した ― 最低でも$1.7B、最高おそらく$4B(40億ドル)。Grouponは見送った。

収益は月額$50M(5000万ドル)規模で、同社の総利益率は約50%。ある意味で、Grouponは史上最速成長企業である。

Grouponは次のeBayである、という話がシリコンバレー筋のディナーやイベントでよく囁かれる。しかし、GrouponがeBayと同じ成功を収めることはない。

一見すると正統な比較に見えるかもしれない。Grouponの収益と利益は、eBay初期の実績を圧倒している。eBayが3歳になって上場した1998年の収益は、わずか$4.7M(470万ドル)だった。Grouponは現在、3日ほどごとに同じ収益を上げている。

現在eBayの収益は3ヵ月で$2B(20億ドル)強、評価額は約$30B(300億ドル)である。いずれGrouponの四半期当たり収益が$2Bをはるかに超えると考えることに、全く無理はない ― 地域の商品やサービスの分野には十分それだけの成果を上げる可能性がある。

しかし、Grouponにはいくつか問題がある。第一に、スケーリング ― 扱う市場ごとに多くの営業員が必要になり、すでに2000人以上が雇われていると思われる。しかし、本当の問題は、ビジネスを守るためのネットワーク効果を完全に欠いていることにある。

eBayは高い。しかもユーザーインターフェースは最悪だ。ここでの買い物は、Amazonのように購入の手間を省くことに本気で取り組んでいるところと比べて実に面倒である。しかも高い。誰もがもっと良いeBayを望んでいるが、みんなが10年かかって潰そうとした結果、今も生き続けている。

それはなぜか。誰もがすでにeBayにいるからだ。そして、新しい買い手や売り手が増えるたびに、eBayの価値は上がる。eBayと戦おうとする者は、これに対抗する方法を考える必要があるがほぼ不可能である。AmazonやYahooのような大会社による無料のリスト掲載でさえ完敗に終っている。

言い換えれば、eBayの中核ビジネスを破壊するためには、eBay自身が本気で取り組むしかない。しかし、市場を支配するこの会社は法外な手数料を取り続けることができる上、ユーザー体験の心配をする必要もない。

Grouponは、そのいずれも持っていない。Grouponに新しいユーザーが入ればそれは結構。しかし、そのユーザーはすぐに、Living SocialOne Kings Laneなど、他にいくらでもあるライバルサイトへと、もっと良い条件を求めて去っていく。そしてGrouponが新しい「売り手」を見つけた時、その売り手がライバルを試してみない理由もこれまた全くない。

Grouponのビジネスモデルには、一切のネットワーク効果というものが存在しない。つまり、そこにはライバルがつけ入る隙がありマージンは激減する。

TechCrunch Disruptで、Benchmark CapitalのMatt Cohlerは、長い目で見てGrouponが成功するかどうか自分にはわからないと言った。私は彼に、Grouponに出資していればよかったと思うかどうか聞いてみた

その質問をされると夜も眠れなくなる。私が思うに、、、もし純粋に学問的な視点で考えるなら、この商品には参入障壁も乗り替えコストもない。一般に商品がこういう特性を持つ時、マージンは時間とともに崩壊する。理論的に唯一それを阻止できるのはGrouponのブランドだ・・・結局、日々の特典は広告単位と考えられるが、その広告単位は、多くのさまざまな商品が利用することができる。

Grouponは、ライバルたちにマージンを潰されないために何ができるだろうか。配信パートナーとの間に、寛容な収益分配関係を確立すること、早急に。そして、どうやら彼らはその通りのことをやろうとしている。今後数週間のうちに、YahooおよびCitySearchとの提携を発表するらしいという情報がある。

おっ、パートナーがもう一社。そして、そのパートナーの名は・・・eBay。

アップデートAlex Rampellからメールですばらしいコメントをもらった:

私はGrouponを、市場の「勝者総取り」ではなく「勝者最大取り」だと思っている。Amazonは多数派ではあるが、Eコマースのシェアでは明確なマイノリティー(2009年の全世界Eコマース収益$600Bに対して$25B)であり、それでも時価総額$74B(740億ドル)はeBayの2.5倍である。参入への障壁はない。

オンラインコマース会社に参入障壁はない ― それでもAmazonはライバルたちをなぎ倒し続けている。ただし、スケールメリットは存在する。Grouponは、 「オンライン2オフライン」のAmazonになれると私は思う。そしてAmazonのように年間収益$25B(250億ドル)になれない理由もない。しかも、ずっと高いマージンで。

彼らにAmazonと同じような収益倍増能力があるかどうかは別の話だ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)