AppleがCDを殺したのは、iTunesのロゴからCDを消し去ったときだと思う
先日、MG Sieglerの、AppleがCDを殺したという記事が掲載された。オプティカルドライブを搭載しないMac Book Airや、App StoreやiTunes Storeに続くMac App Storeが発表され、これからのコンピューティング環境が非常に簡単に、また敷居を下げることになりそうなことを受けての記事だった。
なかなか興味深い論考だと言えるだろう。
もちろんPCを使うのに、CD他の光学デバイスは絶対に必要だという意見もあるだろう。現時点におけるフラッシュメモリの最大容量が256GBであるのに対し、ニ層DVDならば17.08GBを扱うことができる。また、少なくとも今のところは光学ディスクには費用面でのアドバンテージもある。たとえば8GBのフラッシュメモリの消費者価格が$18程度であるのに対し、同容量のニ層DVDの価格は60セントに過ぎない。
あるいは先日の記事からさらに進んだ考えを持っている人もいるかもしれない。Appleが光学デバイスに一撃を加えたのは2001年にiPodの提供を開始したときまで遡れるのではないかという意見だ。そしてCDを無くしてしまおうというAppleの考えは、2003年にiTunes Music Storeを開設したときにほぼ完了していたのではないかという意見もあり得る。
ただ、私としては新しい「ポストCD時代」の幕開けを、Appleが先月、iTunes 10のロゴからCDの絵を消してしまったことに求めたい。見慣れたCD付きのアイコンから、媒体を消したシンプルなアイコンに変わってしまったわけだ。
iTunesの新しいロゴが大いに酷評されたことを覚えている方もいらっしゃるかもしれない。しかしスティーブ・ジョブズの立場で考えることも必要だろう。フラッシュメモリが次世代アイテムであることに間違いはないが、このフラッシュメモリを美しくアイコン化することは非常に難しいことなのだろう。
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(翻訳:Maeda, H)