[jp]NTTドコモがアプリとコンテンツのマーケットプレイスを12月6日から開始。しかもiモード向けだ。

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兼ねてから開発者向けにアナウンスはされていたが、NTTドコモが12月6日からiモード向けのアプリとコンテンツのマーケットプレイスを開始すると発表した。このマーケットプレイス、名称は「ドコモマーケット」なのだが、すでにこの名称でAndroid向けに提供しているが、今回発表されたのiモード向けのものとは別物で現時点ではサービスの連携はない。

iモード向けのドコモマーケットは以前に発表されていたものは、iアプリのマーケットプレイスということだったが、今回の発表で新たにミュージックストアとブックストアが加わることが明らかになった。

このiモード向けドコモマーケットの大きな特徴は月々の電話料金の決済時に利用者に発行されるドコモポイントを決済に使えるというところだ。現在、1,500億円程度のポイント残高が保有されているというが、これがマーケットプレイスに流れ込むということになる。

一方で、iアプリはともかくとして、ドコモ自ら音楽や電子書籍の市場に参入するのは、iモードの既存の公式サイトで同様のサービスを提供しているところからすればドコモ自体が競合ということになる。

今回、ミュージックストアに関しては、レコチョクとの業務提携で実施し、実際に楽曲を管理するのはレコチョクということになる。ブックストア自体はドコモが独自で運営することになり、出版社や電子書籍の取次店からコンテンツを調達することになる。

ただ、ミュージックストアに関しては100万曲と既存サービスを上回る膨大な楽曲コンテンツを取り揃えるとしているが、着うたフルのような着信音設定ができないものがあったり、あるいは電子書籍にしても実際にサービスの呼び水となっているのはアダルトコミックで、ドコモ自体がブックストアでそれを取り揃えることはなかったりするだろうから、既存の公式サイトも一応は優位性はなくもない。

が、この波はいずれ大きなプラットフォーム事業者に流れていくのは誰もが想像できることだろう。現にiモードのIMenuトップの最上位にはドコモマーケットへの誘導が図られたり、iチャネルにも誘導枠が設けられたりする。音楽や電子書籍の公式サイト事業者は次のビジネスを模索する必要に迫られている。

それとは違って、iアプリのマーケットプレイスであるアプリストアは逆に市場を開放したという感じだ。というのも、いままで一定の事業者でなければ提供できなかったドコモが運営する公式な場所に、個人でもiアプリを提供できるようになったからだ。これは硬直化していたiアプリを大きく変革する可能性を持っている。もちろん、これはいままで体力のなかったスタートアップでも自由にアプリを提供できることを意味している。

iPhoneのアプリもいまでは高機能なゲームも人気となっているが、一発芸的なアプリが人気を博したり、あるいは便利な機能を提供するアプリも数多くある。こういったiPhoneのApp Storeの成功をiアプリにも持ってこようという思惑があるのだろう。

アプリストアに提供できるアプリは、FOMA901iシリーズ以降のiアプリDX対応機種。課金方法も都度の課金に加えて月額課金もできる。前出のように事業主でなくても個人でもアプリを提供できて、一定の審査は受けることになるが、特に公序良俗に反するものでなければ問題なくiアプリを提供できる。個人が利用できなかったGPSとか一部のネイティブ機能なども技術的に利用できるので、高度なアプリの開発も可能となった。また、アプリ自体に広告も挿入できる、と、かなりオープンなプラットフォームになったことがわかる。

ただ、今年に入り各通信キャリアともにスマートフォン市場への移行を打ち出してきている現在、いまさらiアプリを開発するのかという疑問も残らなくはない。とはいえ、4,000万以上のiモード契約者の市場がすぐさまスマートフォンへは移行しないだろうから、アプリ開発事業者としては、それまでの過渡期の間にこのマーケットプレイスでプレゼンスを作るという手もあるだろう。

いずれ、iモード向けドコモマーケットも、Android向けドコモマーケットへとサービスの共通化は図られていくだろう。特にアプリに関してはiモード向けに開発されたものをAndroidへ移植するといった期待も大きいのかもしれない。ドコモポイントの利用と合わせて、ケータイのコンテンツ市場が再度賑わうのかに注目が集まるが、いまだスマートフォンでコンテンツの収益があげている会社が(少)ないことを考えると、現時点ではドコモマーケットでアプリ提供という選択肢もあるのかもしれない。