Google TVのプロマネにその将来を聞く, それはGoogleの長期計画の一部, あせる必要はない

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最近の情報機器の中でいちばんおもしろいものは?と聞かれれば、ぼくならGoogle TVと答える。それはすでに製品が世に出ていて、テレビ業界を破壊するというよりむしろ、消費者自身がネットワークをあれこれ操作しなくても、テレビとネットを合わせた真のオンデマンド機能が居ながらにして得られる、というものだ。Google TVに特別に新しいものは何もないが、そういうコンセプトを上手にまとめた製品なので、多くの人が前向きの関心を持ってしまう(最初のころ、ちょっとゴタゴタしたが)。Googleは何についても、”早めにリリース、頻繁にリリース(release early, release often)”の方針なので、今市場にある製品は消費者製品として完成しているとは言えない。でも、新しい製品が出るたびに、少しずつ良くなっている。

今日(米国時間11/9)の午後、Google TVのプロダクトマネージャSalahuddin Choudharyに話を聞く機会があった。現時点で、Google TVのまずい点は何か、今後どういう方向に進むのか、主にこの二点について話してもらった。その結果、ぼくのGoogle TVに対する関心はリフレッシュされた。Google TVは、その本来の可能性を、必ず実現するだろう。

CrunchGearに載ったGoogle TVに関する過去の記事のいくつかは、編集長のJohn Biggsとぼくが書いている。二人とも、製品が自宅にあるからだ。これまで気づいたのは、Chromeブラウザが機能をかなりそぎ落とされていて、一般的なWeb閲覧には使えそうもないこと。それはもちろん、意図的な設計だ。どうやらGoogleは、いろんな方面から、テレビは全画面表示が原則だから、HDTVの画面にふつうのブラウザのようにURLバーやタブなどがあるのは邪魔、と言われたのではないか。Google TVの目的はあくまでもビデオを見ることであり、FacebookやAmazonのページを詳しく見ることではない、と。でも、これは今後変わるかもしれない。

Salahuddinは、ふつうのブラウザの機能がないのはさみしいじゃないか、というぼくのしつこい質問に答えて、”チームは今、ブラウザのアクセス性をもっとよくしようとしている”、と言った。URLバーがないのであせったのは、決してぼく一人ではないだろう(検索バーと兼用になっている)。Google TVのチームは、ユーザ体験の重要性を自覚しているようだが、URLバーなど基本的なブラウザ機能が彼らのプライオリティのどの辺にあるのか、それはまだ分からない。Android Marketplaceに対する批判も、彼らはどの程度重視しているのだろうか。

本誌のリビュー記事は、Google TVはまだ生焼けだと言っている。そもそも、アプリケーションが2011年にならないと出ないのだから、そう言われるのも当然だ。でも来年になると、Android MarketplaceにGoogle TV専用の”売り場”ができる。それでやっと、Google TVでいろんなアプリケーションを楽しめるようになるのだ。Angry Birds、Google Earth、Robo Defenseなどなど。彼らは、在庫の充実にも努力する気だ。iPhoneのアプリケーションをiPadで使うと、画面がぼやけてどうにもならないが、それがAndroidに移植されたら50インチの液晶画面でもばっちしだ。

そういう、画面サイズの問題にも真剣に取り組んでいる、とSalahuddinは言った。でも、スマートフォンのアプリケーションはGoogle TVのアプリケーションと根本的に違う。だから今後は、お気に入りのAndroidスマートフォンのアプリケーションをAndroid Marketplaceでダウンロードして、Google TVで使ってみてがっかり、というユーザも多くなるだろう。

しかし、最初からGoogle TV専用に開発されるAndroidアプリケーションもあり、今相当数のデベロッパがそっちに貼り付けられている。Pandora、NBA Gametime、Netflixなどがその一部だが、それらは、Google TVの威力を実感できる製品になりそうだ。一部、これまでの製品にもデモ的に含まれていたが、生焼け製品の上では説得力がなかった。NetflixとPandora以外は、まだまだお粗末だ。

コンテンツプロバイダたちの立場と、彼らがGoogle TVをブロックしている件についても話したが、Salahuddinらはその点について何も心配していないらしいから、ぼくは拍子抜けした。彼曰く、Google TVは、社内の位置づけとしても、ケーブルテレビと協働するものであり、敵対するものではない。Huluのような、Web上のビデオポータルは、Google TVにとってコンテンツ源の一つにすぎない。Amazon VODやNetflixにもリンクしており、これらは有料ではあるものの、広告のないコンテンツの巨大なライブラリがある。現在の大手テレビ局によるGoogle TV封じに関してSalahuddinは、今後どうするかは彼ら次第、と言った。

本誌のGoogle TV総合リビューを書いてるときは、このシステムが世界を変えると確信していた。ただし、それには時間がかかると。心配は、Googleがその成熟のための十分な時間を与えるかどうかだ。でも、Sonyが開発とマーケティングにかなりの投資をしたわけだから、Googleとしても、もうやめますとは言いにくい…そう思っていた。しかしSalahuddinと話してみると、当時のぼくの心配が取り越し苦労であることが分かった。Googleにとってこれは、長期的な取り組みだ。Google TVには、消費者向けプラットホームとして成長するために必要な時間が、十分に与えられるだろう。

そして最後の質問、”Google TVはPS3にも載りますか?”。彼は驚いたような笑顔を浮かべて、短く”ノーコメント”と言った。ということは、いずれ載るのだな。そんな感じだ。

修正: プロダクトマネージャの名前の綴りを正しくしました。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))