テック業界の超有名人たちが注目するthingd ~「モノ」の世界でのFacebook実現を目指す
The New York Observerがthingdについての記事を掲載していた。thingdはニューヨークに拠点を置くステルススタートアップだが、テック業界内の多くの人々からの注目(それに加えて資金)を集めつつある。thingdは非常に優秀な人々によって運営されており、その名前がさらに大物投資家の注目を集めることとなっている。そしてこうしたサイクルが、さらにthingdに対する注目を集めるということになっているわけだ。
thingd(この名前は「thing daemon」を短縮したもの)の創立者兼CEOであるJoseph Einhornに話を聞くことができた。彼の簡単なまとめに曰く「thingdは世界中あらゆるもののデータベースを構築しようとしているのです」とのこと。
The Observer紙の見出しではこれを「モノのFacebook」と表現している。
thingdは世界中のウェブをクロールして、「モノ」情報を集めてインデックス化している。またモノに関連した各種情報も広く収集してサイトに掲載している。「モノ」情報の収集が一段落した時点で、thingdはここにコミュニティを構築しようと考えてもいる(gdgtが家電製品について同様のことを行っている)。
Einhornによれば、これまでにthingdは1億件を超える「モノ」情報を集め、さらに10億件を超える関連情報を収集しているのだとのこと。
こうした「モノ」情報を集めることで何ができるのかを、thingdはFancy、ProductIds.org、およびPlastasticなど、いくつかの別ドメインで示している。またブログ記事(訳注:このブログは訪問すると音がでます)などでも活用している。
近いうちにAPIを提供して外部からもデータを扱えるようになる見込みだ(FluidDBにも注目したい)。
Einhornは「Facebookが写真中の顔認識技術を確立したように、私たちはモノの世界で同様のことを行ないたいと考えています」と述べる。「人々とモノを繋ぎ、モノを通じて人と人を繋ぐような世界を構築したいのです」。
thingdに関連する情報はこれからもっと露出してくることとなるだろう。これまではEinhornおよび9名の協力チームがステルスモードで準備を進めてきたわけだ。
Einhornは29歳という若さながら、非常に興味深い経歴を持つ人物だ。たとえば16歳のときにCapital IQの最初の従業員となった。Capital IQはヘッジファンドやマネーマネジャーに向けたファイナンス情報を提供するサービスを行っていた。同社はEinhornが22歳のときにS&Pにより2億ドルで買収されている。
そしてEinhornはInform Technologiesを設立した。これはCNN、CBS、Economist、およびCondé Nastなどのパブリッシャーに対し、情報の効率化やコンテンツの効果的な扱い方についてアドバイスするサービスを展開している。
thingdのように大きな野望を抱きつつ、有能な投資家たちを隠密裡に惹きつけておくというのは非常に難しいことだっただろう。thingdに出資している人々の名前をみると余計にそのような思いを強くする。
– Andreessen Horowitz
– Allen & Co.
– General Catalyst Partners
– Twitter creator Jack Dorsey
– Facebook cofounder Chris Hughes
– prolific angel investor Esther Dyson
– Jim Pallotta (billionaire co-owner of the Boston Celtics)
– Bob Pittman (creator of MTV)
– Maynard Webb (former president of eBay)
– Eric Eisner (son of Disney magnate Michael Eisner)
– Jeff Samberg
thingdについては今後も情報を提供していくことになるだろう。
[原文へ]
(翻訳:Maeda, H)