音声電話は死んだ

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OUT OF ORDER payphonephoto © 2008 mike | more info (via: Wylio) テック業界で何かが死んだと言う時、実際には「衰退を始めた」ことを意味する。そう、電話の衰退ぶりは止めようがない。

この記事のタイトルは当初「電話はあと○年で死ぬ」だったが、消費者の惰性が未だにわが親会社AOLをダイアルアップ事業に留めているので、電話の死に関して予定日を含めるのは分別ある行動ではないと判断した。

陳腐さでは負けるが手書きの手紙以上に面倒な電話の通話は、しばらくの間は郷愁の念に賛美されるだろうが、コミュニケーション手段としては色あせてきている。2008年には、利用度数でテキストメッセージが音声通話を越え、それ以来われわれはテキスト主体のコミュニケーションの支配する世界に住んできた(ありがとうTwitter)。

旧メディアが教えてくれことがあるとすれば、およそどの業界でも、完全に崩壊するまでには少なくとも一世代かかるということだ。特に巨大電話会社ほど強力になれば。

しかし、今われわれは間違いなくそこへ向かっている。Nielsenのデータによると、音声通話の利用は、54歳以上を除くあらゆる年代で減少を続けている。テキストの方が簡単ということだ。

「現在10代の78%がSMSの機能および利便性を認識しており、音声通話よりも簡単(22%)で速い(20%)と考えている(ただし通話は楽しい)。音声の利用は10代の間では14%減少し、通話時間は月平均646分だ。

音声通話への関心は年代によって著しく異なるが、22歳の関心を把むことに失敗した技術革新で生き残ったものはほとんどない。

Mike [Arrington]はMGに向かってこれ見よがしに、iPhoneはAT&Tの電波がひどすぎて通話しようにもできないだろうと言いたがるのだが、実のところわれわれiPhoneユーザー(そして大部分のスマートフォンユーザー全般)は、電話を主として通話に使っていない。「電話」と呼ばれるものを持ち歩いてはいるが、われわれにとってはポケットサイズのコンピューターである。

MGからMikeへの返答、「必要ないからね。電話を使うのはアプリとブラウザーがほとんどで通話じゃないから」。背景情報:MGは20代、Mikeは40がらみ。もっと証拠が必要なら、MobileCrunch編集者、Greg KumparakのAT&T利用データが、全世代の音声通話傾向を示している。

電話業界には申し訳ないが、音声システムを使わない理由が次々とわれわれに降りかかってくる。まだ完全に主流とはいえないが、今ではGoogle Voiceをはじめとする、あり余るほどの無料インターネットベース通話という選択肢も利用できる。私がスタートアップ企業をインタビューする時に「電話します」と言うと、Skypeユーザー名を教えられるのが普通だ。

誰かに情報を求めていきなり電話すると(自動応答に繋がることの方が多いが)、会社から返事がメールで返ってくる。そして、私にいきなり、それも朝9時前に電話をよこしていいと思っている広報担当者たちには無数の死刑宣告を言い渡している。

うっとうしいのは仕事がらみの電話だけではない。先日銀行から401K年金について電話がかかった。まあよい。問題は週に3~4回しかかからないもので、私がほとんど電話を予期していなかったことだ。そして、受話器を取ったのがまさに最新ニュース記事をアップするところだった(電話が意味することの一つは〈緊急〉である)。結局私は何かしら無礼なことをつぶやいてガチャンと切った。今でも401Kが何たるかを知らないが、いずれググることになるのは間違いない。

一番悲しいのは、TC/AOL買収で億万長者になったので、たしかに私も明日の給料があるかどうか祈るよりも自分のお金をどうするかを考え始める時だということ。あの電話の大胆な割り込みがあれほど嫌悪を催させなければ、実際に役立つ情報を教えてくれたのかもしれない。

理想的には、やりとりはこうあるべきだ。Chase銀行は私の口座に大金が入っていることに気付いたという事実と私の401Kプランへのリンクを書いたメールを送るべきだった。そうすれば私は、どのプランが私に合っているかを、カスタマーサービス要員の台本通りのたわごとを聞くのではなく「読む」ことができる。現状はといえば、私の手元には決してかけることはない電話番号の書かれたポストイットがあるだけだ。夜中にネットサーフィンしていて今から5年後には重要らしいことに気付くまで、私が401Kのことを思いだすこともなさそうだ。

たぶん401K物語以上に悲しいのが、電話に関するこの世代間断絶のわれわれより年配の人たちにとっての意味である。Mikeが自分にチェーンメールで連絡してくる母親を愚かだと思うように、私は日曜日に親戚からかかってくる、かけ直さなければ死んだと思われる電話がとても恐ろしい。Twitterで@replyか何かしてくれればと思う。代わりに今私には、関わりたくない18件以上の留守電が残されている。

もしかして、手書きの手紙にしてもらう方がいいのだろうか。

ティーザー画像:Alexandre Dulaunoy

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi)