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アプリケーション開発: 狂気の年が終わり狂気の年が始まる

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編集者注記: この記事を寄稿したJon Evansは、著作家でソフトウェアエンジニア。彼はカナダに住んでいるが、今日はカリフォルニアの本誌のために書いてもらった。

アプリケーション開発の最前線から最近毎日のように入る報告は、”ここはもう何もかも狂っている”だ。今年は、アプリケーションのアイデアを抱える人たちと何回NDA(守秘合意, non disclosure agreement)を交わしたか、その数も正確におぼえていない。昔の同僚たちやつい最近のクライアントたちが、新しい仕事の大量のオファーで私を溺れ死にさせようとする。とても、一人の人間にこなせる量ではない。友だちの友だちの友だちが、自分のアプリケーションの構想について、私の意見を聞いてくる。そして必ず、”パートナーになっていただけないか”だ。

私のクライアントであるXtreme LabsのVPの、Gmailのステータスラインはこうだ: “アジャイルのエンジニアを常時50名募集中”。これには、スタートアップインキュベータXtreme Universityは含まれていない。しかも同社は、いつも発熱しているシリコンバレーの企業ではない。かつては眠ったような都市だったトロントだ。同じく私のクライアントであるインキュベータで開発コンサルタントのHappyFunCorpは、同社のWebサイトでこう絶叫している: “私たちがお引き受けできるお仕事の量は、つねに限界を超えています。そのため、このページには弊社の連絡先情報がありません”。私の友人のデベロッパたちの中に、ヒマな人は一人もいない。供給が少なく、需要は異常な量だ。こんな具体的な雑談をいくら書いても、データにならないことは自覚しているが、でも今の私は、こう思わずにはいられない: 今は1999年にとても似ている

誰もが”今はバブルか?”と尋ねる。そう尋ねない人たちは、”そうだよ!”と叫んでいる。バブル警戒論者は、すでに何人も出現している:

The Tech Bubble@the_tech_bubble
The Tech Bubble

Just walked by a homeless man with a sign that read: "Looking for technical co-founder"

December 1, 2010 8:22 pm via webRetweetReply

–ホームレスの男が胸に看板を下げている。そこには「テク企業の協同ファウンダを求む」と書かれている。–
〔訳注: 人不足で協同ファウンダが見つからず、創業できないのでホームレスになった、というジョーク。〕

新聞記事の見出しはこうだ: “スタートアップ育成企業曰く今はスタートアップ育成バブルだ”。でも、Paul Kedroskyはこう書いている:

Paul Kedrosky@pkedrosky
Paul Kedrosky

The "bubble" cries in late 90s, including mine, started two years before the crash — two years of incredible exits. /cc @Jason

November 19, 2010 7:23 am via EchofonRetweetReply

–90年代後期のバブルの熱狂は、私もその一員だったが、わずか2年でクラッシュした…2年間の狂気のような出口ブームのあとに。–
〔訳注: 出口(exit)とは、IPOや買収でスタートアップのファウンダたちが大儲けをすること。〕

まさに今人びとは、大量のいかがわしいアイデアに大量の金を投じている。でも、これまでずっとそうだったし、まだ誰も、かつてのPets.comのようなどん底に落ちてはいない。Pets.comを知ってる人は、いる? あのころの、ドットコムバブルを、おぼえているかな? そう、あれは昔の巨大気球ツェッペリン号のように大破裂したが、かつてAlan Greenspanは、マーケットの失策ではない、文句なしの大成功だった、と言った。つまり、テクノロジがまったく新しい経済部門を創り出し、マーケットは途方もない巨額な金に首まで漬かってしまった。そして、大破裂の瓦礫の中で生き残ったのが、Amazonであり、eBayであり、Googleであり、(結果的に短寿命だった)Yahooだ。Yahooもかつては、偉大なる企業だった(おぼえてる?)。古き良き日、というわけ。

ドットコムのころの私のクライアントの中には、オンラインでチキンを売るために100万ドルを投じた企業がいた(同社はその後卵にも手を広げて、古代からの問いに答えた*)。非常に馬鹿げているようだが、実際にはそうではなかった。私は、Instagramはアホだと思っているが、実は私のほうが間違っているかもしれない。かつてWilliam Goldmanがハリウッドについてこう言った: “みんな、何も分かっちゃいないね”。アプリケーションの業界は非常に若いから、良い悪いがはっきりするまで、試行錯誤が続くだろう。Angry Birdsはどうなるか? I Am T-Painは? えっ?まさか?あんなのが? 〔*: 古代からの問い: 卵が先か鶏が先か?〕

でも、今がバブルであることは認めるべきだ。Henry Fordの有名な言葉だが、”エレベーターボーイまでが買いを勧めるようになったら、もっと前に売るべきだったのだ”。現代のエレベーターボーイたちは、どこかの馬の骨のようなアプリケーション系スタートアップにシードを投資しようとしている。でも、私はまったく心配しない。断固として、楽観的であり続けたい。

なぜ? なぜなら、豊かな世界の向こうには55億人の人たちがいて、彼らがスマートフォンを手にするのはまだ数年先だ。それは彼らが初めて手にするコンピュータであり、初めて手にするインターネットデバイスだ。携帯電話/パーソナルコンピュータ/インターネットという三つの革命が、開発途上の世界に同時に訪れる。その影響は、けたはずれだ。今のバブルとは比べものにならない、巨大ブームが訪れる。

そして、その価値もないような人びとが巨万の富を稼ぎ、一方、立派な人たちが週80時間労働で食べるのがやっと、という世の中になる。それが、現実の世の中だ。まあそういうことだが、ちょっとまじめになりすぎて、大げさな話をしたかもしれない。クリスマスだから許して。でも、私は本気ですよ: テクノロジは金儲けの手段ではない。私は本誌のライターとしては新人だから、ほかのライターについてとやかく言いたくないが、みんなそう思ってるはずだ。

誤解しないでほしい。お金には力があり、話題としても楽しい。でもテクビジネスの本旨は、未来の構築であり、世界を変えることだ。それは、この業界の誰もがやっていることだし、誰もが自分なりのやり方で頑張っている。メリークリスマス、それに向かってみなさんの力がもっと強くなりますように。おっと、今年の確定申告を書く前に、Yahooを空売りするのを、忘れないようにしようね。

写真クレジット: Flickr/Jeff Kubina

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))